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委員会会議録

質問文書

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平成23年7月観光資源活用促進特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中澤 通訓 議員
質疑・質問日:07/25/2011
会派名:志士の会


○中澤委員
 何点か質問させていただきたいと思います。
 まず、農山漁村交流プロジェクトが行われておりますが、新しくまた指定もふえたということで、これはもう数年前からやっていて、県知事も随分乗り気なのですが、その後、県内の子供さんたちが全体でどれくらいうまく使っているのかなということがなかなか目に見えてこない。鳴り物入りで始まっていた国からのプロジェクトなんですが、もうちょっとこれが、実際に箇所数がふえたけれどもどうなのかということは、ちょっと具体的に出していただきたいと思います。

 それから、震災があってちょっと頓挫していますけれども、以前、韓国系でしたかな、静岡県を撮影場所にして向こうの役者でうまくヒットできるのではないかと、実際そのものを見てないのですけどね、何か説明では非常にいいんだろうと言われているだけで、実際にその成果はどうだったのかというのもね、何も伝わってこないのですよ。だからせっかくそういうものもあるのだったら、やっぱり具体的な報告をしていただかないと。いいものはどんどん進めていきたいし、それなりのフォローをしていただければありがたいと思っていますが、その点お願いいたしたいと思います。

 それから、美術品とか国宝もそうですが、いろんなものが有形であります。東照宮などはそこに行って見るしかないのですが、美術品がたくさんあるのですけれども、今たまたま親鸞の750年かな、そんなことで東京でやるとか京都でやるとか、そういうものがあったり、その節目にありますよね。浄土真宗の開基何百年で全国のそれに関係する国宝級のものを一箇所に集めてやろうとか、そういう1つの大きなきっかけでやるのですけどね。県内の美術品も結局そこに行けばたまたま見える。やはり何かのきっかけがないとなかなかそこまで行って、しかもいいタイミングで見るということはできないのですが、これはどこで掌握するか。やる場所は、例えば美術館なりどこかの場所なのでしょうけれども、せっかくのものを、それぞれの所有者があるのでしょうが、できうればそういうものをシリーズでどこかで一堂にやっていく。それが、県内の人はもちろんですけれども、他県の人もせっかくならそこへ出かけようと。やっぱりきっかけづくりのアクションを起こさない限りは、人というのは動かないと思うのですが、そういうこともせっかくあるのならば、そういう動きもしていただいたら、おもしろいのかなというふうに私は思っていますが、その点どうなのでしょうか。

 富士山については世界遺産が順調に事務的には進んでいます。それでうまくこれが実現すれば、今後日本人以外にも多くの人たちが、そこへ足を踏み入れる可能性というのはあります。私も県会議員になって、ちょうど20年近く前かな、確か環境か何かの問題のときに、ちらっとその富士山の話が出たときに、富士山のトイレって知ってますかって話を、そのとき初めてしたことがあった。それで当時、中山さんだったか部長がね、近日中にとにかく現地に行ってきますということで、これじゃ困るということから始まって、トイレ研究をいろいろやって、今それぞれのところで成果を出しておりますけれども、なかなかチップ制が有効かどうかということについては、まだまだ問題点ありますけれども、いずれにしても、ハードの部分は少しずつうまくいっています。ただ、それでは指定されたときに、今のトイレで十分クリアできるのですかということも、今から考えていかなければならないと思う。
 もう1つは、富士山はあの山小屋のスタイルで当たり前なんだということでずっといくのか、あれは民間の建物だから県がどうこうすることもできないということでいくのか。一畳に2人ぐらい入ってしまうのですね、一畳に互い違いに、もう姿勢を変えられない。これが当たり前なんだよ、山では当たり前なんだということで、県のほうではこれに何も手をつけないのか。それとも、私はただ写真だとかテレビで見るだけですが、それではヨーロッパのどこどこの山小屋はこういうスタイルですよと。今すぐにそれを目指すわけではないけれども、やはりあるべき山小屋のスタイルってどうなのかなとか、こうあったらいいかな、行政でどこまで入ったらいいのかなと。そこらあたりも今から考えていかなければ、いざというときに、せっかく世界遺産になった、お客さんが来た、だけど悪評だった。逆にマイナスの宣伝は、いい宣伝より倍になっていきますから、何も効果がなかったなということになってしまいますので、その点についてはどのようなお考えを持たれるのか、お聞かせいただきたいと思っています。

 今、前林さんから出ましたけれども、確かに私たちが若いときには、学校の行事で富士登山へ行くのが当たり前でありました。今はほとんどそういうことがなされてないのも現実です。小さいときに行けるチャンスは、教育委員会の分野であって学校のそれぞれのカリキュラムの問題かもしれませんが、やはり静岡県にいたら、ここから将来あちこちに行って生活するでしょうけれども、一度はチャンスを多少強制的にでもつくっていく必要があるのではないかなと思っています。ちなみに、ここにいらっしゃる方、全員登っていますか。登ったことのない人いるでしょう、いらっしゃいますね。やっぱり「隗より始めよ」なんですね。少なくともこの観光に関する特別委員会の人たちは、なるべく早く機会をもってそういうことをやっていく。現場を見ているとね、違う目でまた認識するし、こういうところをどうしようかなということもありますので、ぜひそんなこともしていただいて、多くの人たちにチャンスをというふうに思っていますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

 それから、外国からの誘客で最近言われているのは、日本の医療関係は極端に言うと世界一高度なレベルの医療機器・検査機器がある。それで、比較的富裕層からすると安価なと思われる単価でやれる。そういう人たちが何日か日本へ来て、オーバーホールというか検査をして、また観光して帰って行く。そういうのが始まっているのですよね。静岡県はそれをやれるところがあるのか、それを打ち出せる場所あるのかなと。実際それをカウントしているのか、それは民間のことだから私たちは知りませんというのか、そこらあたりは1つのターゲットとしておもしろいと思っているのですが、そのこともどういうふうにお考えなのか教えていただければと思います。

 それから、「アトリエふじのくに」のパンフレットがあります。食の都づくりの仕事人という制度をつくって、また新たにたくさんの方々を表彰するのですが、やはり観光というのは、必ず人が動けば食というのはつきものなのですよね。せっかくつくられているのだけれども、残念ながらどこにも食のほうが載ってないんですよ。どこかにあるのかな、ありますか、若干ですか。やっぱり地域ごとにこういうものが売りかなというね、そうすればどうせ食事されるでしょうから、そこは県が認定したこういう方々の食べ物ですよということになると、相乗効果が出てきますし、その表彰されたというか指定された方々も喜びが出てきますので、それも考えていただいたほうがいいんじゃないかと思います。よろしくどうぞ。

○鈴木交流促進課長
 子ども農山漁村交流プロジェクトについてお答えをいたします。
 資料に記載しましたとおり、今年度新たに4地域が採択をされまして、県内で5地域ということになりましたけれども、受け入れている子供の数につきましては、新たなところについて経年的にちょっとデータがございませんで、今年度の状況について御説明をさせていただきます。
 まず、一番最初に、しずおかの恵み体感協議会のところは、今年度受け入れる予定が38校の約3,600人、それから、伊豆下田地区につきましては16校の1,800人、それから、西伊豆のいきいき漁村活性化協議会につきましては5校の250人、それから、松崎町のグリーンツーリズム推進協議会、これが3校で175人ということになっております。
 昨年度から県と地元の協議会と協力して、学校のほうにぜひ来てくださいというようなアプローチをしてきた結果、採択ということになりましたので、少なくとも昨年度よりも上回るような受け入れが見込まれるということになっているとは思いますけれども、今年度の予定につきましては今説明したとおりでございます。

○藤原観光政策課長
 フィルムコミッションの関係についてお答えいたします。
 中国、台湾、韓国の映画やテレビドラマの舞台として、静岡県をロケ地に使っていただいて、その国で放映され、なおかつ話題になりますと、静岡県への関心が高まって、その結果、静岡県への観光客の増加につながって観光の振興、あるいは富士山静岡空港の利用の拡大につながることから、フィルムコミッションの活動を基本的には支援していっております。最もよく言われる成功例が、秋田県をロケ地としたテレビドラマ「アイリス」というのがございまして、韓国では平均30%、最高50%の視聴率を得たというのがあります。
 静岡県においても、平成21年に中国ドラマ「杜拉拉昇職記」を誘致いたしまして、ロケハンや撮影を支援いたしました。これが中国で放送されまして、その後すぐにロケ地である静岡県をめぐる観光客ツアーが、第1陣30人来たというのは確認しております。その後しばらく上海でそのツアーが販売されていたという状況までは承知しております。具体的に何人というところまでは承知しておりません。そんな状況です。
 一方、なかなか海外のフィルムコミッションは、契約状況などをしっかり詰めますので、そういうところが、我々行政がやるときに注意しなければいけないということも勉強いたしました。以上です。

○蜩c文化財保護課長
 県内の美術工芸品等国宝等も含めたものを一堂に集めて展示を開くことで、文化財に親しむ、あるいは観光等につなげていくきっかけにしてはどうかという御提案についてお答えさせていただきます。
 県内には、国宝を含めた美術品もありますが、県立の博物館、歴史系の博物館もないところですので、一堂に会しての展覧会等ができない状況でございます。県内を見ますと、美術館同士でものを動かして企画展をするというような計画があるときもございますので、今後、博物館あるいは県立美術館とも連携をしながら情報収集、今後の課題にしていきたいと思います。

○杉山世界遺産推進課長
 私からは、富士山の世界文化遺産登録に向けまして、今のトイレの現状だとか山小屋の観光スタイルみたいなことについてお答えをいたします。
 実は、世界文化遺産登録につきまして、訪問者が増加するということに対しましては、ユネスコに対して言いますと、それは圧力だというふうな形でとらえられています。そういった訪問者の増加、あるいは観光客の増加に伴って、そういった圧力にどのように対応していくのかということが求められております。私のほうとしては、関係している部局内、あるいは省庁、それから市町村、あるいは山小屋組合等の観光関係者のほうといろいろ協議をしながら、先ほどの出野文化・観光部長が申したとおり、推薦書原案の中に包括的な保存管理というものを書くものがございます。こうしたものの中に、そうした圧力にどのようにきちっと対応していくかということが書いてあります。大きな観点からして、私は3つあるのではないかなと、それは3つのKにあらわせるのかなと思っています。1つは、環境に対してどうするのか、環境のK、それから、あと観光のK、それから景観のKだというふうに思っております。
 トイレにつきましては、くらし・環境部のほうで既に24カ所を整備していると言っておりますけれども、世界遺産に伴いまして観光、あるいは訪問客がふえてきた場合について、それで足りるかどうかということも含めて、将来的にそこをきちっと議論していかなければならないかなと思っています。
 それと付随いたしまして、今の登山道のところにあります山小屋についても、きちっとした国内外からの受け入れ態勢とか、おもてなしというふうな観点からしまして、これがこのままでいいかどうかということも、多分将来的な事柄として検討していかなければいけないと思っています。これらのものにつきましては、包括的な保存管理計画の中にですね、その計画をきちっと遂行していくような組織、確実に遂行していく組織というものを、今、関係省庁、あるいは関係者、あるいは関係市町村と連携してつくるということを取りまとめておりますので、そうしたものの中で、今いただきました先生からの御指摘の問題も含めまして、広範に議論していきたいなと思っております。

○加藤観光局長
 先ほどのフィルムコミッションで少し補足をさせていただきます。
 これは中国のドラマ「杜拉拉昇職記」という、女性がどんと役職を得ていくという、そういうドラマです。もともとは小説で非常に人気になりまして、150万部をベストセラーで中国で出したんですけれども、そのテレビドラマ版ということで、32話をやる中の4話に静岡県が出てきます。これのロケ地めぐりの旅というのを企画いたしまして、先ほどは観光政策課長が人数は具体的に出しましたけれども、ちょうど震災が当たりましてですね、今ちょっととまっている段階です。ただ、これは上海よりもむしろ北京で売れておりまして、北京から直接静岡県に入る便がございませんので、何とか仁川経由で大韓航空、アシアナ航空を使った旅行商品として、今後売っていこうということで、現地の旅行エージェントとの話をしているところでございまして、もう少しこれに力を入れていきたいと思っています。

○植田観光振興課長
 海外の方の健診の関係です。
 医療観光――海外の方々の健診の受け入れにつきましては、昨年度国のほうでも経済産業省とか官公庁なんかで研究会を立ち上げるということで、今、内容について検討を進めているということになっております。また、県内の状況なのですが、本県でも今年の3月に県内の全病院を対象に受け入れについてのアンケートを行いました。回答を153病院から受けておりますが、その中で、もう既に実施している病院が3件です、2%。将来の実施に向けて検討中が9件、約6%。予定していないが42件、28%です。実施するかどうかわからないが23病院、15%。健診そのものを実施してないというのが76件の50%というふうになっております。
 その中で、期待する点、問題点等も聞いておりまして、期待する点につきましては、ちょうど中国の旧正月の長い休日の時期と日本の健診の閑散期が重なっているということで、施設の有効利用ができるのではないかというふうに期待するという声がありました。また、高額の医療機器がありますので、それの回転率を高められるだろうという、そういったプラスの期待もあります。課題としては、やはり言葉の問題がなかなか大変ではないかと。あと医療過誤が生じた場合の対応等の制度の違いですね、そういったところがあります。今後も、国も研究をしておりますので、こういった結果を参考にしながら、また各病院等とともに関係の調整を図りながらですね、医療の観光は有効ですので、推進に取り組んでいきたいと考えております。

○松下文化政策課長
 ふじのくに祝祭年間というイベントの紹介ということで、文化的な切り口でイベント情報誌として発行したものでございます。ただ、今回、委員から御指摘もありましたように、人間にとって食ということは大変大事なことでございます。秋口はちょっと間に合いませんけれども、冬号からは食についても入れるよう努力してまいります。

○中澤委員
 私ね、要は県というのはいろんな窓口があってやっていることで、ちょっとそれぞれセクションで、これ、これってやっていくと総合的になかなかね、せっかくやっているのにばらばらなんですよね。やっぱりどこがコントロールするというのはなかなか難しいかもしれないけれども、せっかくならそれぞれのセクションの人が、ちょっとアンテナ立てて、これと一緒にできないかなとかね、お互いに融合しながら情報提供していったほうが、効果は出てくるかなというふうに私思っています。特にこの食だけに限らずいろんな形でやっていただければ、税金も有効に使えるのではないかと思っていますので、ぜひこれからも検討をしてください。

 世界遺産、確かに観光客って圧力と言われたけど、確かにそうなんですよね。秋田のほうの白神山地、あのときも観光客と一般の人が行けるのはほんの入り口のところで、あとはほとんど行けない形で保護しているとかね。それがやっぱり1つの方法なのかなと思ったり、よその場所がどうなのかちょっとわかりませんが、ただ、現実に手近なところにある富士山ですし、それでは世界遺産になったら排除しますよということは多分しないと思う。だけど、それならば受け入れ態勢をきちっとしていって、環境をできるだけ保護しながら、世界遺産の権威を保って皆さん方に喜んでいただくという、どこで妥協するかということだと思います。
 だから、トイレの問題もきちっと対応しないといけないし、山小屋問題も今からどうするかと。とんでもないハイグレードのものだけつくればいいというわけではないのだけれども、ただ、今の山小屋のスタイルを踏襲すればいいということも、私は余り感心しないので、もうちょっと何か、1泊せざるを得ない体力の人もいますし、それならばいい形でやっていくことも必要なのかなと思っています。時代によってこういうものも変わってきますので、まだまだすぐの指定ではありませんが、時間的に多少なりとも余裕がある中ですから、今のうちに関係者とよく協議をしていただいて進めていただければと思っていますので、よろしくお願いいたします。

 それぞれお答えいただきましたが、観光はみんなの知恵集めであるし、そして、また100人十色いろんな選択肢がある。それをどういうふうにうまくやっていくのか。だから、何パーセントをねらった事業なのかということがそれぞれあれば、投資する金額もそれにあわせて投資をしていくとか、誘客していくやり方があると思います。県内観光圏といっても、それでは何がベストなのか、あれもこれもあるもので何となくベストがわからないということもありますが、いい形のものをこれからもつくっていただくように、バックアップ体制はみんなでつくり上げていくということですから、ぜひその点も御理解いただいて進めさせていただければと思っています。また、次の機会にあとの質問は譲ります。ありがとうございました。

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