• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成25年9月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 哲司(牧之原市・榛原郡南部) 議員
質疑・質問日:10/09/2013
会派名:自民改革会議


○大石委員
 おはようございます。大きく2点質問したいと思います。
 分割方式で、そんなに細かく分けて質問するつもりはありませんので、よろしくお願いします。
 まず最初に、昨日の2番委員と平野課長を初め下山部長との飛び級についてのやりとり、私も2番委員より若干年上ですが、こちらの2番委員のほうが長いこと人生送っているところもありますので、同じ感覚で興味をもってお話を拝聴させていただきました。この問題は、この企画文化観光委員会でやることなのか、それとも本来は教育のあり方ですから文教警察委員会が主ではないのかなと思ったり、でも興味を持って聞かせていただきました。
 それで有馬先生が最初のまとめ役で答申をされているというテレビで画像が出て、NHKあたりでも大きく報道していました。有馬先生、それから川勝知事は今は政治家ですけど、学者的に言えば大変高名な学者であります。そういう方々が考えることですから、我々素人が一概に全否定するというものではないし、それから、やはりマスコミ的に報道されるものを全てうのみにしたり、軽率に聞きかじったりしてはいけないなと思いますので、これからよく提言を聞き、考えてみたいと思いますが、私も2番委員と同じように、いささかの疑問を持ちましたので、そのことについて御意見を聞きたいなと思っています。
 というのは、昔の日本は、幕末、明治維新を経て、当時は発展途上国だったわけですね。だから、西洋に追いつけ追い越せということで、非常に努力を重ねたと。一方では、大変貧困もあったわけです。貧富の差があるし身分制度があった。武士には教育の機会があったけど庶民には勉強する機会というのはほとんどなかった。だから自力で高等教育を受けようとしてもなかなかそういう環境になかったということでございますので、ほとんどの方が義務教育を終えれば実業についたという時代でございます。
 向学心をもって勉強したいという方は、非常に限られていたという中で、国家に有意ある人物というのを発掘し、また確保していくというのが、これから伸びていく国家のありようでございますので、そういうことからいくと人材の発掘、それから確保、それからあえて言うとエリートの養成、そういうことで奨学金制度とか飛び級制度というのがあって、無駄な時間を過ごすなと、向上心を持ってどんどん上へ行けということで、学生の発奮を促すわけですよね。ですから、そういう人が一族に出てくれば、一門の誉れと言って、最近、世界の体操競技選手権で金メダルをとった人も神の子と言われていますが、そういう飛び抜けた人が出てくるわけですよね。
 ですから、私はこれ、国を挙げての国策として明治、大正期あたりまで、今言ったような幾つかの目的を果たしたと思うんですよね。立派な官僚になり、あるいは外交官になり、教育者になりということで、その選ばれたことに対する自覚を持って子供たちも勉強したというのが、従来の飛び級制度に対する私どもの理解でございます。
 ところが、現代は身分の差もそれから貧富の差も相当程度というよりほとんど解消されて、自由平等の社会でございますので、行こうと思えば学校の質の差とかいうものはありますけど、表現は悪いかもしれないけど、猫もしゃくしも大学へ行こうと思えば行ける時代になったんですよね。ですから、学生の方にも中学が終わって義務教育が終わったから就職しようか、それとも上級学校へ行こうか、親の経済のことを考えたり、将来俺は跡取りにならんといけないからと、そんなことを考える学生はほとんどないですね。もうほとんどの者が当たり前のように高校に行って、当たり前のように大学に行く。それをまた世の中が認めているわけでございまして、全く違う発想の教育制度、または大学進学制度だと僕は思います。
 その中で、いただいた資料からいきますと、3つの人材を育成したいということで、1つはすぐれた研究者、これはエリートの養成ですよね。それから2つ目は高度職業人を養成する。それから3番目が多様な分野で社会や地域をリードする人材など静岡県を支えるとともに、グローバル社会でも活躍できる人材の育成ということを言っていますが、素朴な疑問ですけど、すぐれた研究者、エリート、こういうことになりますと、あえて高校のカリキュラムを、1年か1年半年かわかりませんけど、省略して飛び級で上へ上がっていくということだとすると、相当の能力を持った人材だと思いますが、こういう人材が静岡の、例えば県立大学とかでおさまっちゃうかなと、そのくらいのすばらしい人材は、大変申しわけないですけど、日本の今の大学の現状からいけば、国立の東京大学とか京都大学とか、またはいろんな分野で国立、あるいは私立でもすばらしい業績を上げている大学が伝統的に物すごくあるわけですよね。そういう中で、すぐれた将来エリートになるような人が、静岡県で受け入れるといって応募者があるかどうか、またそれに応えられる人材が集まってくるかどうか、私は非常に疑問で、仮に何かの理由で来たとしても、その人は静岡県におさまらない。いずれ世界あるいは日本のそういう大学、大学院とか留学とかという形で出ていってしまうと私は思わざるを得ないもので、そのあたりをどう思うか。
 それから、高度職業人を選ぶっていうのは、これは一応わかりますよ。だけど、昔の職業人は親方のところへでっち入りして、そこでこつこつこつこつ、まず料理人なら皿洗いから始まるし、職人なら、例えばのみとかのこぎりとかいうものを研ぐことから、目立てることから始まって、何年かで許可されて一人前になっていくわけですよね。だから、本来職業人というのは、慌てて飛び級させるより、じっくり教え込むということのために、飛び級までさせて養成するものかなというのを私は思わざるを得ません。
 それから、多様な分野で社会や地域をリードする人材、これも高校及び専門の高校からということですが、高校3年間、この人格形成期に3年間というのは、特に進学校では2年の後半から受験体制に入っちゃう。何も1年半もかけて受験やることはないと私は今、振り返って思います。3カ月もあればたくさんなんですよ、本当は。
 だから、もっと有意義な3年間を送らせてやりたいと、それが私は青春だと思うんですけど、その3年の中に1年生はこういうことやる。2年生のときは、じゃあ部活を中心として広く人格形成をする、体力をつくると、いろんな教育のカリキュラムがあるであろうに、それを省略して上の学校へ行かすことが本当にその人の将来にとっていいことかどうか。やっぱりこの時期の3年間の重みがあります。それから蛍雪時代といって、昔は蛍の光、窓の雪、ランプの燃料がもったいないからそれで勉強したということがありますよね。そういうような蛍雪を重ねて、卒業していって、また新しい道へ仲間と志を持って分かれていくということが、私は非常に重要なこの高校でいえば3年間だと思っています。
 今やろうと思えば留学だって何だって自分でできるわけですよ。それをわざわざ飛び級までしてやらなくたって、例えば奨学金とか、それじゃあ1年留年して外国行ってきなさいと、それで語学を身につけて帰ってくれば、また違う形でリーダーになれますよと。何で学校だけ飛び級させて上へ上げようとするのか、何か昔のそういう時代のエリート養成が頭の隅にあって、今の時代の現実とかけ離れたことをやろうとしているように、私は思っておりますが、平野課長でもいいし、また下山部長でもいいですが、答弁をお願いしたい。

○下山文化・観光部長
 飛び入学について、お答えをいたします。
 まず、すぐれたエリートを養成という観点で、そういう学生が集まるんだろうかという御指摘です。
 現実の問題、千葉大学においても10年やっておりまして、たしか72人でしたか、大変限られた数になっております。それをこの静岡県に置きかえたときに、果たしてそういう対象となる方がいるんだろうかというのは、この高校と大学の連携・接続のあり方検討委員会でも議論になっております。
 ここに3つのカテゴリーのうち、1番目にそういったすぐれた研究者を早く育てるんだということを挙げておりますが、これは現行制度の千葉大学方式が目指すイメージでありまして、余りこのことを推し進めていっても静岡県では実現しないのではないかというのが多くの意見でありました。
 ただ一方で、現行制度は否定しないということで、静岡型についていいますと、むしろその2番目の専門高校の農業でありますとか工業でありますとか、そういった分野の専門的な勉強をしている生徒さんは大変向学心を持って、目的意識を持っているということで、むしろ普通科の方以上に、何を目指して自分は勉強するんだということが明確になっている。さらに、最近そこで就職ではなくて、法学部や理学部であるとか、そういった大学へ進学するという事例が起きている、そういう大学の学部では、普通高校と専門の高校から進学する方が一緒になるわけですけども、その辺のカリキュラムの組み方が、専門高校を出た方にとっては惑ろっこしいカリキュラムの組み方があるならば、高校と大学のそのカリキュラムをある程度調整することによって、3年プラス4年ということではなくてもいいんではないかと、そういったところにこの静岡型の特徴が見出せるんではないかというのが、この検討委員会での議論でありました。
 それから、もう1つ、この人格形成期は大切な時期だろうと、15歳から18歳、私自身も大切な時期だったなという実感を持っております。そういう中にあっても、一方で、画一的に6・3・3・4制という、全てがそうでなければならないという状況に、むしろ違和感を感じる子供たちもいるであろうと、そういった子供たちに対して選択肢を用意するということでございます。
 ちなみに、この平成25年4月25日に中央教育審議会から答申がありまして、6月14日に閣議決定された第2期教育振興基本計画におきましても、教育課題の1つとしまして、価値観や人材の同質性・共通性を重視してきた結果、個々人の多様な強みを引き出す視点が不足していたことが指摘されているということで、そういう中で高校と大学の連携でありますとか、それから飛び入学というものについても、普及拡大を図るべきだということが述べられております。
 そういうことで、全てを飛び入学、あるいは県内に学ぶ大半をその飛び入学に持っていこうということではなくて、飛び入学を望む子供にそういう機会を与えると、そういう観点で進めていきたいと思います。以上です。

○大石委員
 ありがとうございました。私も最初に言ったように全否定はするつもりではありませんので、御意見を聞いたわけですけど、ただ、下山部長のお話ですと、千葉型もあるし静岡型もあるという中で、全体的にいえばどのくらいの形になるかわかんないけど、もう飛び入学は実施したいという方向性を持っているとみなされているもんで、我々はもう少し下がって、この飛び入学が本当に人材育成のためになるのかなとか、教育委員会、教育サイド、高校教育のサイドから見てどうなのかなと。そういう学生が出てきた場合には、仮に1人や2人ならともかく、1つのクラス、あるいは学年の中で、昔のように国家でエリート教育をやってきたときと違って、今の時代にそうなのか、それなら俺もやる、なんて感じで気軽に、あるいは教える先生が非常にやりにくといった問題も出てこないとは限らないというのが、私の心配するところです。これは2番委員もおっしゃいましたけど、自分たちの会派でも真剣に議論すべき問題だと思っていますが、まずありきでお話しするんじゃなくて、もう少しここにいらっしゃる方々でもいいし、部局を超えた議論でもいいですから、もっとやっていただきたいなと、上で決まってきたからもうそれでいくということだけはやめてほしいなと思います。
 特に、例えば能力の判定っていうのは、ここに幾つかの手法が出ていますけど、これだけで誰がどうして判定するんですか。そのうちに、飛び級を希望するから誰か議員さんに頼んでとかいうのがなきにしもあらず、そういうレベルの問題ではないとは思いますけど、能力の判定、それから、今おっしゃったように、専門の高校から来る人、あるいは普通高校から来る人、職業人というのはわかりやすいんだけど、エリートを養成するってことになると、これは大変ですよ。数学や英語を教えるだけじゃなくて、飛び級した人間だから、将来はこうなりなさいよというもっと精神的なこと、肉体的なことを含めて、人間教育をやっていかないといけないわけだから、これは大変です。
 それと、もう1つは、神童も大人になったらただの人っていう。私もそうでしたがただの人になりましたから安心して、今、楽しい人生を送っていますがね。戦国時代なんて家を継いだらお城とともに命をかけているような20歳がいっぱいいるわけです。一国一城、あるいは一家を背負っている。今の二十歳なんてのは子供みたいなもの。こういう人たちのエリート教育というのは、よほど心してやらなきゃできないのに、ただ大学で受け入れて教育の機会を与えて社会に送り出すなんて言ったって最終的にはお金の無駄遣いになる場合だってあり得るわけだから、その辺をしっかり念頭に置いて、この問題を進めないと、県民的にもクエスチョンが出てくるんじゃないかなと思いますので、もう一度だけ感想を伺います。

○下山文化・観光部長
 検討委員会の議論の中でも、先ほども申し上げましたが、エリートの養成という視点のみの飛び入学というのは、非常に難しいであろうし、実際の問題として、そういう需要が県内にあるだろうかということは言われておりまして、そういう意味では専門高校で頑張っている子供たちに、そういうことを選びたいと望む人に、そういう選択肢を与えるということであろうかと思います。
 それから、これは県が方針を決めてやりますと言って、来年からできるものではありません。県内の私立学校、それから、私立大学、それから国立大学、これに対して県がああしろ、こうしろと言うことはできません。また県立大学あるいは文化芸術大学に対しても、教育の内容にかかわる部分について、指示をするという性格のものでもなかろうかと思います。
 飛び入学については、大学だけの問題ではなくて、高校の理解と送り出す側もこの制度が生かせると、また生かせるようにしようという体制があってこそ実現可能なものと考えております。
 現在、もとより検討委員会におきましては、大学の関係者、それから高校の関係者、高校も公立高校の皆さん、私立高校の皆さん、それから産業界、そういった方たちに加わっていただいての議論をしてまいりました。また具体化に向けての合同検討部会におきましても、大学、それから高校、それから私どもと、一緒に入ってどうしたらこの制度が生きるのかと、どうしたら導入することについて大学や高校あるいは産業界が、それぞれが意義を見出すことができるのかということを議論しております。
 そういう意味で、導入ありきということではなくて、導入するに当たってどういう環境整備をしていくかという議論を十分尽くした上で進めていきたいと思っております。以上です。

○大石委員
 意見ですが、今、学生制度の改革という言葉が出てきたもんですから、私は静岡型というより、もっと文部科学省とか国家的なレベルで、昔は旧制中学というのは4年から東京大学の旧制高校へ移ろうと思えば、勉強して移っていって、またそこですばらしい青春を3年間堪能して、それから大学に行ったんですね。だから、そういう国家的に認められた学生制度があって、その中で人材育成というのができていたわけですが、それがアメリカが入ってきて6・3制になったために、現場の混乱も、いい面もあったかもしれませんが、そういう状況だと思います。この問題は最終的には学生制度の改革ということが、こうあるべきだというものにつながっていくような気がしますので、静岡型飛び入学ってあんまり力まなくてもいいのかなと。言葉が踊っている面もありますし、そのあたりはぜひ、引き続き私どもも関心を持っていきますので、議論をしてもらいたいと思います。

 それから2つ目。静岡空港の関係で、他の委員からもいろいろ質問が出ました。それで、まず路線拡大ですが、航空会社が就航してくれなきゃ何もならないわけだし、それから就航しても乗ってくれるお客さんがいなければ採算性が合わないわけだし、それから就航時間の関係で、こちらを夜9時ぐらいまでに出せれば受け入れてくれるところもあるかもしれないし、私が言うより皆さんはわかっているはずです。
 路線拡大について、就航状況、それから搭乗率等の記録をぽんぽん送ってくれまして、国内線が先々月は非常に好調だったという新聞記事もけさ見ていました。そういうことですので、路線拡大の方向性については、私は非常に理解します。
 その中で、空港ターミナルビルの増設と、今度は民営化の問題は不可欠であり、この路線拡大の問題と不可分の問題だと思いますので、今後の路線拡大の課題と、空港ターミナルビル増設についての情報がもしわかったら、ここで教えていただきたい。

 それからもう1つは、これも交通基盤部と共通の問題ですので答えられる範囲で結構ですが、前々から言っていますが路線拡大するということは飛行機が飛ぶっていうこと。飛行機が飛ぶということは、騒音コンターというのがあって、当初のコンターは北西へ伸びている。北西へ80%近い飛行機が飛び立ちます。南東へは19%でしたということで、我々地元の人間は了解したわけですが、今、逆ですよね。それは離陸技術が上達したためということもありますし、またよほどのことがない限り南側へ飛び立ったほうが、例えば鹿児島、那覇へ行くんだったら、即、右へぱあっとかじを切ったほうがドラム缶2本分ぐらいの燃料が安くつくということです。毎日何本も飛ぶFDAにとってみれば死活問題ですよね。だからそれはよくわかる。よくわかるけど、じゃあ開港前に示した騒音図、それで騒音の多いところは特別地域だということで100億円をその地域に使えるようにして、ほかの地域は全くないわけですよね。
 ところが、現実には私の感じで南部の静波海岸や細江地域や榛原総合病院の上とかっていうのは、一時的ですが物すごい騒音があります。田舎の人たちはおとなしいもんで、また飛行機が飛べば心ときめく人もいますので、あえて言っていませんが、騒音調査して新しいコンターを早くつくった上で、もし従来の考えと変わることがあるんだったら変えたほうがいいんじゃないですかということと、隣接・地域振興整備事業の補助金を使い切ってないわけだから、そういうことも含めて、もう少し建設以前の汗を流して苦労した人たちに対する配慮もちゃんとやった上で、路線拡大して飛行機の数もふやしていくっていうなら、よくわかるけど、もうどうでもいいよという感じで、何も地元の自治体や地域に情報提供がされていないという現状がありますので、そのことについて伺います。

 それと、隣接・地域振興整備事業が開港後5年後で打ち切りということになっていますけど、あと残り1年でございます。残っているお金でその事業を全部やろうとしても無理でございますので、延伸と使い方の考え方、それは空港ティーガーデンシティ構想の問題とは違うんです。静岡空港周辺にガーデンをつくっていくということと、立地地に対する空港建築決定からの二十数年の中でのあれをやります、これをやりますといって約束した県との公文書もある未着手の事業の問題ですよね。だから、空港ティーガーデンシティ構想の問題とは明らかに区別していただいて、そういう隣接地域振興事業への取り組みの姿勢とか、交通基盤部に係る分があると思いますので、お答えできる範囲で結構ですので、お話をお願いしたい。

 それともう1つ、新幹線新駅についてです。
 2027年のリニア新幹線が通ったときには、もう既に駅の工事が終了していて、あとは上の決定を待って供用開始になるようにしたいということを知事もよく言われます。島田市でやった新年の会でも、そのようなことをはっきり言われております。そうなると今2013年でオリンピックが2020年なのでリニアはもう少し早まるかもしれませんが、今からあと14年しかないわけですよね。
 いろんなプロジェクトを見ていて、新幹線新駅というのは、ただとめるだけの問題じゃなくて、毎日過密ダイヤで空を飛ぶように「のぞみ」から「ひかり」、「こだま」に至るまで新幹線は走って、候補地とされているあの地域の民家ではトンネルに入るとき、物すごい風圧で瓦がずれます。それから夜中に保線の調査がばあっと来ますから、マイクで「おーい、何番さん、何番さん」って言って、毎日調査しています。それを聞いていて眠れない神経質な人がお年寄りでもいます。だけど、前回のオリンピックの国策の中で、超特急が通るんだということになれば、今の時代と違いましたから、みんなおとなしく、土地が売れた人だけがお金をもらってつくったわけですよね。
 知事とこのごろあるところで御一緒しまして、お話を聞いていたら、神戸あるいは熱海式の線路上の新幹線駅だと。これなら安くついてすぐできると言われた。私らはバイパスをつくって、「のぞみ」や「ひかり」は走らせておいて停車する駅だと思っていた。それでたしか空港ターミナルの下は九十数億円かけて、上の15メートルしかない土かぶりが割れたりしないように、それだけの物すごい補強をしてありますよね。あれは新幹線の走行に耐えるだけじゃなくて、私はそういうスパンを用意して、そこへバイパスをつくったり、プラットホームをつくったりというふうに理解していたんですが、今、知事さんは線路の上に駅をつくると。そうして、今の過密ダイヤの「のぞみ」機能が向こうへ行けば、十分それでもやっていける。それはそうかもしれませんね。
 ただし、路上駅といっても、熱海もそうだし神戸もそうですけど、両サイドにプラットホームができて、それでトンネルとトンネルの間隔を考えますと、プラットホームが全ての新幹線の長さからいくと、はまるかどうかちょっと疑問なんですよね。だから、平面図であそこだ、ここだと言っているんじゃなくて、立体的にシミュレーションして、必ずできるということはもう今すぐやらないと、私どもは昔新幹線ができればすごいね、東京とも直結できるし、雪が降って羽田が閉鎖されたときでも、ここに要人がおりてここから新幹線で行けるならば、国策上、国が進めてもいいねというような話は二十数年前からやったんです。
 だから、今、知事が言い始めたことじゃないんですけど、それ相応に、我々や静岡県民、県議会の期待感も強いことは事実でございます。14年後に、もし供用開始を仮にするんだとしたら、もうこの二、三年のうちに位置の問題とかそういうことだけじゃなく、立体的にして今のトンネルの耐用性とか、大成建設に聞いたら、あそこはやったらしいですけど、大丈夫、できますよと言ったっていう程度の知事の発言じゃ、私らは納得できないわけですよね。
 だから、トンネルには壁がありますし、壁の一部が動けば上から土が落ちてきます列車の上の工事っていうのは、JR系統の建設会社じゃないとできないということをよく聞いていますけど、これからどうなるのかわかりませんが、非常に私は、この新幹線新駅ができるということを言われるのはありがたいし、応援したい気持ちはありますが、ただ内部でやっぱり正確な技術的なことを含めて精査をしていったものでないと、また絵に描いた餅で、実際食ってみたら食えなかったと、できなかったということになったら、これは大変な問題になると思いますので、どのあたりまでこの問題を内部で議論して、またどんな課題があるか教えてもらいたい。以上です。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 今、静岡空港の関連で幾つか御質問をいただきました。一部には交通基盤部に所管があるものもございます。交通基盤部の特に空港の関係を所管している理事として答えられる範囲でお答えさせていただきます。
 まず初めに、ターミナルビルの増改築という話とそれから路線拡大との関係でございます。
 昨年度検討してまいりました先導的空港経営検討会議の中で示されました旅客ターミナルビルの増設、これにつきましては、将来、国際性が非常に発展していくという予想も、もちろんあるんでございますけれども、今現在でも、既に国際線については、開港当初よりも国際線の利用比率がかなり高いということで、国際線の航空会社の中には収益性、ほかの路線との接続も考えて、ベストな時間に静岡空港に着陸し、離陸をしたいけれども、その時間帯にほかの航空会社が空港ターミナルビルに入っているために収益性を多少曲げてでも、また相手先の空港のスロットと言いますけど発着枠との関係でどうしてもほかの時間帯に、余りもうからないような時間帯にずらさなければならないということもあって、航空会社の就航希望に十分応えられないという状態にあることが、まずは問題でございます。
 このために、今のターミナルビルを基本的には国際線のターミナルビルとし、隣に国内線のターミナルビルをつくる増改築というコンセプトが示されたところでございます。
 今のところ、このターミナルビルの増改築については、そのようなコンセプトを踏まえて基本計画をつくっているところでございます。もちろん将来的な利用状況として、次期総合計画の中で平成29年度85万人というものを御提示しているところでございます。さらにその先を見越した容量というものを賄えるだけのターミナルビル、それでいて、できるだけコンパクトなつくりというコンセプトで今、計画を進めているところでございます。
 路線の拡大について、現段階での情報でわかる範囲でということで申し上げます。
 今、路線拡大の情報があるのは、先般も鈴木与平社長が発表されましたFDAの8号機、これをFDAの会社の中ではいろいろ議論があるけれども、静岡に置きたいということで、そういう意向があります。我々としてもそれをぜひ静岡に持ってこられるように支援をして、路線拡大をしていきたいと考えているほか、国際線の中では、比較的好調な台湾線については社長と知事との非常に厚い信頼関係のもとで、毎年1便ずつ増便という約束ができておりまして、それを何とか我々としても実現できるようにしていきたいということで直近の情報として我々としては持っております。
 このほかにも、もちろん国内線、国際線ともに路線の拡大のことを目指していきたいと思っておりますけれども、今のところチャイナエアラインとか、あるいはFDAのような前向きな回答はほかの航空会社からいただけていないという状況で、我々のほうからアプローチを何度もしかけている状況であります。

○宮沢委員長
 答弁中ですけど、あと2分で申し合わせの時間となりますので簡潔にお願いいたします。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 次に、騒音コンターの書き直しについてでございます。
 交通基盤部空港局のほうで、今年度実は騒音調査を行っておりまして、騒音調査が今年度まとまり次第、いわゆるコンターの書き直し作業を進めます。それができましたら、地元の市町、それから空対協などにも諮って協議を進めていきたいと思っております。それから、その中では、もちろん空港の運用時間の延長というものも見越してコンターを書き直すということを進めていきたいと思っています。

 隣接・地域振興整備事業の補助金については、各市町の財政状況、補助制度の活用方法に、今ばらつきがあるというのは、おっしゃるとおりでございます。ことしの5月に対象となる2市1町から、この制度について期間の延長も含めて見直しの要望を受けているところでございます。我々県としても、これは交通基盤部空港局で現在やっておりますけれども、新たなこの補助制度について、検討して対応していきたいと思っております。またその制度の検討については、空港周辺のまちづくり等の新たな課題にも柔軟に対応できるようにやっていきたいと思っております。

 新幹線の新駅につきましては、これは交通基盤部管理局政策監で担当しております。余りつまびらかに承知はしておりませんが、いずれにしてもJR東海が了解をしない限りは、この新駅というものは実現しません。建設費とか工事の方法とか、いろいろ課題もございますので、それらも含めてJR東海のほうと早く協議ができるように進めていく必要があると思っております。いずれにしても、新駅ができれば、この空港はアクセスの面で劇的に改善しますので、我々としても新駅を期待しているところでございます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp