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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成27年12月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 哲司 議員
質疑・質問日:12/14/2015
会派名:ふじのくに県民クラブ


○大石(哲)委員
 分割質問方式で6問から7問を質問します。
 先に、三保松原のL型突堤の関係でお伺いいたします。
 12億2000万円の当初予算を5割以上ふやして19億円へと変更する補正予算案が出されています。委員会説明資料の55ページを見て、まず三保松原白砂青松保全技術会議が平成25年度、平成26年度で合計4回開催されて、この会議は長期的には構造物に頼らない海岸をつくりたい、ただし短中期的には構造物をつくると。この長期と短中期の境目はどこになるんでしょうか。

 それから、最初から有脚式を使うということで座長から最終報告書も出されたというんですが、委員会説明資料56ページの中ほどにはあたかも有脚式構造が新たに発生したような旨が書かれています。要するに5割以上も予算額が上がった粗筋や背景だけはわかったんですけど、なぜここまで予算が求められるかお教えいただきたい。

 この短い文章の中に、三保松原白砂青松保全技術会議と総合評価審査会、三保松原景観改善技術フォローアップ会議というのが3つあるんですね。この3つの組織の構成メンバーがほとんど同じように書いてありますが、この3つの組織の意味合いを教えてください。

○石垣河川海岸整備課長
 三保松原のL型突堤の工事につきましてお答えいたします。
 まず、短中期対策と長期対策の境目でございますけども、今6番委員が御説明いただきました委員会説明資料56ページにありますが、三保松原に大きなL型の突堤をつくって、ここから北側に、56ページの図でいきますと1号消波堤とか2号消波堤がありまして、実は4基の消波堤がございます。
 この4基を景観改善しようということでございまして、4基をL型の突堤にして少し高さを抑えた改善をしようということであり、1号消波堤から2号消波堤を短期対策と考えております。この図面では少し切れておりますけども、その先の3号消波堤と4号消波堤の対策を中長期対策と考えてございます。

 続きまして、12.2億円の当初予算額に対して今回19億円の補正予算を組んでおります理由でございますけれども、実はこのL型突堤は有脚式の横堤と底につながります縦堤で組み合わさったハイブリッド構造の形式でございます。この横堤に使われております有脚式は全国でも数社しか技術開発ができていないということでありまして、我々では詳細設計を組んでそれに基づいて積算を行うことができないので設計施工一括方式という入札方式をとっております。
 昨年度予算を組むときに、国の事例を参考にして予算を組ませてもらいました。横堤につきましては清水海岸と地形が似ている富士海岸の蒲原工区の事例を参考に算出いたしました。縦堤につきましては説明資料の56ページの上の写真の一番右側に既設L型突堤がちょっと薄く見えますけども、ここで県が施工した事例がありますのでこれを参考に予算額を算出しました。
 その算出に基づいて入札手続を進めておりましたけども、業者から提案がございまして、その提案につきましては今年度我々がボーリング調査をいたしましてその結果も示したわけなんですけども、野知交通基盤部長の最初の説明にもありましたように、くいが厚くないと構造的にもたないとか、あるいはくいの本数も少しふえまして、くいのトータルの長さ、延長でいきますと約1.5倍になった状況でございました。
 あと、シラス漁が行われているものですからその操業時間に配慮した施工時間の制約も少し考慮したことで、横堤につきましては3.5億円ほど当初予算から増額になる見込みがわかりました。
 縦堤につきましても、横堤と縦堤の接合部につきまして当初の予算ではそのままブロックを横堤の有脚式のものにつなげる構造でしたけども、有脚式のものを3基ぐらい加えたほうがより構造が安全になるという提案がございまして、こういった提案のもとに3億3000万円ほどふえた状況の中で今回6億8000万円の増額をお願いしているところでございます。

 続きまして、3つの組織の役割あるいは意味合いは何かという御質問でございますけども、説明資料56ページの中段にあります三保松原白砂青松保全技術会議は平成25年度から2年間かけまして景観改善の対策について検討いただきました。そしてことしの3月にこの横堤と縦堤を組み合わせた構造を御提案していただいたところでございます。
 その下にございます総合評価審査会は、今入札を進めておりますけども、その中で設計施工一括方式を採用しております。落札方式につきましては県の決まりであります総合評価を採用しております。今回独自の技術ということでその総合評価を審査していただく審査会として総合評価審査会を特別に立ち上げており、入札を決定していただくのがこの総合評価審査会となってございます。
 その下の、事業のフォローアップという項目にあります三保松原景観改善技術フォローアップ会議につきましては先ほど言いました三保松原白砂青松保全技術会議の後継の組織として、これから我々が実施します景観改善の工事等の検証についてアドバイスやフォローをしていただく位置づけとなってございます。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 総合評価審査会は、この入札にかかわる特別な組織という理解でいいですか。それと三保松原白砂青松保全技術会議と三保松原景観改善技術フォローアップ会議は後継組織とも書いてあるということは、座長はいないみたいですけど構成メンバーはそんなに変わっていないのか。

○石垣河川海岸整備課長
 委員会説明資料56ページの下に、三保松原景観改善技術フォローアップ会議の構成メンバーが書いてございますけども、三保松原白砂青松保全技術会議とほとんど変わりはございません。あと総合評価審査会におきましても、海岸の専門家あるいは景観の専門家ということで、三保松原景観改善技術フォローアップ会議に入っているメンバーの中から主要な方に参加、議論していただいている状況でございます。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 今、お聞きしていくとボーリング調査のタイミングが時期的にもうちょっと先にあれば、三保松原白砂青松保全技術会議の方ももう少し的を得た提案があったのかなと思います。

 次に、最近大きな話題になっています橋の耐震補強の関係ですね。県内に300カ所ぐらい実施した箇所があるという報道でしたが、これは県がつけたのが300カ所なのか、県内に市や町もつけたのが300カ所なのか、そもそもこの落橋防止装置をつける基準や長さ、主要道路だからつけるのか、落橋防止装置をつける基準と県内の総数をわかる範囲で教えてください。

○原道路整備課長
 落橋防止装置の関係についてお答えいたします。
 まず、1番目の御質問の落橋防止装置をつける基準でございます。
 静岡県におきましては、阪神・淡路大震災を教訓として落橋等の重大な被害を防ぐために順次、橋脚への落橋防止装置の設置を実施してきております。地震・津波対策アクションプログラム2013では、県管理橋梁約3,300橋のうち重要路線にある橋梁573橋の耐震対策を優先することとしております。
 この重要橋梁といいますのは、跨線橋とか緊急輸送路をまたぐ跨道橋、あと緊急輸送路を構成する橋梁等でございます。それらの橋につきまして落橋防止装置の設置等を行っております。
 次に、県内の状況でございますけれど、新聞で報道されておりますのは、国土交通省あるいは高速道路会社で落橋防止装置等についての溶接不良工事があった件数でございまして、県管理の橋梁につきましては今、実態把握の調査を開始しているところでございます。
 
○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 この落橋防止装置をつくっていた、そもそもの原因となった会社が福井県の久富産業というんですか。この装置は工場でつくるようなんですね。ある意味、工場検査をやれば防げたのではないですか。
 もう1つは、溶接検査をしている会社まで隠ぺいをしているという話で、この北陸溶接検査事務所というのは北陸の久富産業だからここが検査をやっているかもしらんけど、静岡市内の2つの業者はどこの検査を受けているんですか。

○原道路整備課長
 落橋防止装置ですけれど、6番委員御指摘のとおり――工場といいましても町工場のイメージを持っていただいたほうがよろしいかと思いますけれど――鉄鋼加工工場でつくられる製品でございます。御指摘のように工場検査をしっかりしていれば防げた可能性はあるかとは思います。
 今回、新聞報道等あるいは国土交通省の発表等によりますと、落橋防止装置を製作している会社が検査についても検査会社を手配して検査している中でなかなか発注者が思うような検査がされなかったようです。
 具体的には、あらかじめ抽出するとわかっているものだけを設計どおりにつくって、それ以外のものについては溶接工程の作業――裏はつりという作業を省略することが行われた例も聞き及んでおります。
 溶接の検査会社につきましては、県内に2社ございますけれど、会社自体は八十八工業あるいは篠田工業という報道もされております。実際に検査をどこがやっているかは今回の調査の中で業者等を特定したいと考えております。

○大石(哲)委員
 12の会社が不正行為の疑いの町工場という発言がございましたが、12社以外でも落橋防止装置をつくっている会社があって、関西化工建設株式会社という会社らしいですけども、だからこの12社がやった施工場所だけをチェックするのではなくて、落橋防止装置そのもの全てをチェックしてほしいんですが、橋を解体せずに調査できるものと解体しないと調査できないものがあるようなんですけど、解体しないとわからないというのはそもそもわからないってことに行き着いちゃうんですか教えてください。

○原道路整備課長
 まず、1問目の12社以外の話ですが、とりあえずは12社につきましては、故意に溶接工程を省いたことが国土交通省によって確認されておりますので、その12社が施工した落橋防止装置等につきましては全数の検査を考えております。それ以外の橋梁につきましては国土交通省の調査方法を参考に溶接不良状況の調査を実施していきたいと考えております。
 あと、解体しないと検査できないのではないかというお話ですけれど、落橋防止装置につきましては最終的にはボルト等で上部工や下部工に固定しておりますので、そこを外せば溶接の検査はできると考えております。その外すことがもしかしたら解体という表現になっているのかもしれませんけど、我々としてはそういう理解をしております。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 そうですね。その部分を外せばという理解ならわかりますね。

 それと、もう1つわからないのが調べていったらね、位置の変わる変位制限装置も何か偽装があるかもしらんように書いてあるんですけど、これは心配ないんですか。

○原道路整備課長
 落橋防止装置と一言で言っておりますけれど、落橋防止装置には落橋防止そのものと変位制限装置の2つの装置がございまして、それらを合わせて落橋防止装置等と言っておりますので、変位制限装置についても同じように対応していきたいと考えております。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 これが見つかったら溶接の中に空洞があるって。溶接くずがあって、もう外からじゃ見えない状態なので補強するには新しい物をつけかえるしかないんでしょうかね。

○原道路整備課長
 不正があった部材への対応ですけれど、今のところは基本的には設計どおりのものをつくり直して再度設置をすると考えております。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 それでは、方向を変えます。
 今月7日、博多港でクルーズ船により来日した観光客が日本国内で100万人になった。先日建設委員会で沖縄県へクルーズ船ターミナルの視察に行かせていただきましたが、清水港の今年度の実績をお伺いしたい。これが1つです。

 もう1つ、建設委員会が始まる前の雑談の中で、世界文化遺産が金がかかるねっていう話が出ていたんですが、今回世界で最も美しい湾クラブに手を挙げた駿河湾はこの後お金がかからないのか質問をします。
 それと、富山湾や松島湾が既に加盟していたことを私は初めて知ったんですが、日本国民で入っているのを知っている人はほとんどないと思うんですよ。それが集客力に影響するとはとても思えない。どうやってこれを使っていこうとしているのかもあわせて教えてください。

○杉山港湾企画課長
 それでは、まず1番目の御質問ですけども、清水港での今年度の実績についてお答えいたします。
 清水港につきましては、平成2年度の「クイーンエリザベス2世号」の初入港以来、平成26年度までに166隻のクルーズ船が入港しております。
 平成27年度につきましては、11月末現在10隻のクルーズ船が寄港しまして、定員乗客数の累計ではございますが約1万4000人となっております。

 次の御質問でございますが、世界で最も美しい湾クラブでございます。これにつきまして加盟した後にお金等の負担がかかるのではないかという御質問でございますが、加盟による財政負担につきましては会費以外には特にありません。また加入に当たっては維持保全などの活動が前提となっておりますけども、三保松原や相良沖の藻場などの保全活動、また港湾や漁港におきましては利用者や住民がポートサポーターとなり清掃や美化活動に取り組んでおります。
 その後、強制的に実施しなければならない責務等がないことからデメリットは特にないものと考えております。
 それと、最後の御質問ですけども6番委員御指摘のとおり日本では松島湾、富山湾の2つの湾が加盟しておりますが、ほとんど皆さん御承知ないということで確かに国内においては知名度が低いんですけども、現在世界で25カ国38湾が加盟しており、その中にはフランスのモン・サン・ミシェル湾とかベトナムのハロン湾等の世界遺産に認定されている湾も加盟しており、非常に知名度は高いです。
 県としましては、世界で最も美しい湾クラブに加盟することによって、欧州では世界一周のクルーズ等がありますので、これを利用して駿河湾の知名度を世界にアピールし、クルーズ船の誘致とかさらにはポートセールス等の推進に活用してまいりたいと思っております。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 私たちが沖縄に行くときには、多分清水港は日本の中でクルーズ船の誘客実績が全国で第6位だったと思うんですけど、現在はどうなんですか。

○杉山港湾企画課長
 調べて、またお答えいたします。

○大石(哲)委員
 はい、それではお願いいたします。

 次に、馬込川の関係です。
 高塚川については、野知交通基盤部長から先ほど御説明がありまして、都田川水系、浜名湖の関係も地元説明をしていくという話がございました。
 馬込川ですけども、ここ二、三年内水氾濫で馬込川に注いでいる中小の河川が行き場がないっていうかね、馬込川は受け皿がないもんですから、中であふれていると考えています。
 馬込川の東名高速道路以南ですけど、ここ10年でどんな改修をされたか教えてもらいます。

○石垣河川海岸整備課長
 馬込川の東名高速道路以南の改修につきましてお答えいたします。
 馬込川につきましては、暫定改修が既に終了しており、大規模な改修は行われておりません。
 ただし、河口の中田島ですとか白羽とかの河床をしっかり掘削して断面確保に努めている状況がございます。ちなみに以南ではありませんけども、ことしから始まりました緊急豪雨対策につきましても橋梁のかけかえ等を浜松市北区でしっかりやっていると。
 馬込川につきましては、流域の中でしっかり場所を決めて取り組んでいる状況でございます。

○大石(哲)委員
 もう馬込川は安全だというお話ですが、浜松市浜北区から流れてくる染地川がありますね。きらりタウン浜北という新しいまちができたんですが、ここの排水をほとんどこの染地川が一手に引き受けている。このきらりタウン浜北の開発にそもそも県がかかわっていたと思うんですよ。UR都市機構が旧浜北市とやっていたんですけど、旧浜北市に県が技術支援していたと思うんですが、その流末が馬込川なんですね。もうこれが受けられないということで浜松医科大学の下のあたりが2年連続であふれている。
 それから、もうちょっと東に狢川があるんですね。この川自体は2つとも浜松市が管理しているんですけど、これも上島のあたりで馬込川に注ぐわけです。これももう馬込川自体に受け皿がないから行き場がなくて遠州鉄道のさぎの宮駅が2年連続で水没しているんですよ。今の話ですと、もう馬込川はさわらないっていうとこの2つの河川はこのままずっとこの状態になるんですか、教えてください。

○長縄河川企画課長
 馬込川の整備についてお答えします。
 これまでは、下流の流下能力に合わせまして浜北区での改修を進めておりましたけれども、今6番委員から御指摘がありましたように近年水位がたびたび上昇すると。あるいは内水氾濫による被害が生じていることを踏まえまして、今後の整備につきましてはもう一度下流部に戻りまして再度改修する計画を現在進めております。
 そのためには、今年度学識者及び地域住民の代表の方などから構成します流域委員会を設立いたしまして御意見を伺いながら、今後二、三十年間で行う具体的な整備の内容を定めます河川整備計画の策定を進めてまいりたいと考えております。
 この河川整備計画の検討につきましては、現在の馬込川の水位の上昇の状況に加えまして支川におきます被害の状況なども考慮し、馬込川を整備することによる支川の水位の低下の効果や合流点の形状についても考慮しながら計画づくりを進めていきたいと考えております。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 計画は、ぜひお願いしたいと思うんですけど、地域の人は計画なんか待っていない。要は川をさらって受け皿をつくってほしいんですね。ですから計画云々はいいですが、2年連続であふれているので、まずは行動をよろしくお願いいたします。

 それでは、質問を変えまして総合計画後期アクションプラン評価書案の97ページ。最大クラスの洪水、高潮から人命を守るためのハザードマップの関係ですね。
 想定し得る最大規模は、私らから見てどれを想定すればいいのかをわかりやすく教えてほしい。
 ここで挙げている47の河川と4つの沿岸域はどこを指しているか。この2点をお願いできますか。

○長縄河川企画課長
 最大クラスを想定したハザードマップの関係についてお答えいたします。
 これまでに策定しておりますハザードマップの元となりますのは、河川整備の目標とする降雨を流域ごとに設定して、それに基づいて想定した降雨による浸水をハザードマップにしております。
 新たな取り組みとなります想定し得る最大クラスの降雨は、その流域にとどまらずもう少し範囲を広げて、例えば静岡県内でいいますと大部分が中部地方でこれまでに降った雨のトップクラスを集めて、それをもって最大クラスの降雨でと考えております。
 一部、御殿場市、小山町につきましては、神奈川県に流下します酒匂川、鮎沢川水系に含まれるということで、そこについては関東地方におけるこれまでの最大クラスの降雨を対象とすることになりますけれども、そのように範囲を広げてこれまで起こったものの最大クラスを想定して策定するのが今回の最大クラスの浸水想定でございます。
 それから、47河川の内訳でございますけれども、県が管理する河川のうち、洪水予報河川並びに水位情報周知河川が47ございまして、これについて浸水想定区域の設定を進めていくと。国の最大クラスに対応した見直しを行っていくということでございます。
 それから、4つの沿岸域でございますけれども、沿岸域といいますのは駿河湾沿岸、遠州灘沿岸、あと伊豆半島の沿岸――これは東海岸と西海岸に分かれます。その4つの沿岸域ごとに最大クラスの高潮を想定し、その結果大きな被害が生じると見込まれることが確認された場所につきましては最大クラスの高潮による浸水を想定していくこととしております。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 この想定し得る最大規模というのはなかなかイメージできないんですけど、このハザードマップには先ほど私が言ったような馬込川沿岸エリアも入るんでしょうか。

○長縄河川企画課長
 最大クラスの雨につきましては、わかりやすい例でいきますと、県の河川ですとおおむね50年に1回の確率あるいは30年に1回の確率という目標で河川整備の目標を立てております。
 最大クラスの雨を同じような数字で言いますと、1,000年に1回とかそういった本当にまれな規模の洪水ということになります。
 それから、47河川のうちには馬込川も含まれております。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 とても1,000年先までは生きていないもんで確かめようもございませんが、よろしくお願いいたします。

 次に、農地転用の許可の関係ですけども、これから農地転用をうちの町でやっていいよっていう市町村への権限移譲について委員会説明資料の119ページに国と市や町の関係だけが書かれているように思うんですが、ここにかかわる県の役割は何かあるのか。それとこれを市町におろしたことによる効果はどのようなものを考えればいいのか教えていただけますか。

○糟屋農地利用課長
 都道府県と同等の農地転用許可権限を付与する指定市町村についてお答えいたします。
 まず、国はこの指定基準につきましては、1つ目としまして優良農地を確保する目標を定めること。2つ目としまして農地転用許可等を基準に従って適正に運用すると認められること。3つ目として農地転用許可制度等に係る事務処理体制が整っていると認められることとしております。
 現在、本県におきましては事務処理特例条例によりまして18市町に権限移譲しておりまして、平成26年度の全許可件数のうち、約8割を権限移譲した市で取り扱っておりまして、また事務処理の迅速化も図られておる状況にございます。
 今後、いわゆる指定市町村に移行した場合の効果になりますけれど、先ほども申し上げましたように指定基準の1つとして優良農地を確保する目標を設定するということがございますので、各市町も責任をもって優良農地を確保するということもありますし、転用許可権限の移譲におきまして、2ヘクタールを超え4ヘクタール以下につきましては国協議が廃止になり、事務処理の迅速化も図れるということがありますので、そういったことにあわせまして地域の実情に応じたまちづくりを進めることが期待できると思っております。
 県のかかわりとしましては、現状国がこの指定基準等につきましては政省令の改正を行っておる状況にございます。こうした状況の中で具体的に各市町の指定に向けた取り組みはまだ把握しておりませんけれど、来年1月には本県でも国主催の説明会等が開催されますので、今後も国の動きを注視しまして、的確な情報の提供あるいは指定を希望する市町に対し必要な事務手続を支援していきたいと思います。
 また、指定後におきましてもこれまで同様、研修会の開催あるいは事務処理マニュアルの提供並びに随時相談への対応等、農地転用許可基準の公平かつ適正な運用の確保に努めてまいりたいと考えております。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 各市町に権限をおろすときに、優良農地を残すとの前提があればこんなことはないかもしれませんが、A町が農地転用を許可したエリアがB町の許可したくないエリアと隣接していることは考えられないんですか。
 優良農地が固まっていて2つの町の町境が間にあると想定してください。片方が工場にしていいよって農地転用を許可しちゃうとこっちは農地を残しておきたいのにという町が隣にあるという心配はしなくていいですか。

○糟屋農地利用課長
 行政界を境にしてということですけれど、基本的に農地転用許可に当たりましては、法令で規定された農地転用許可基準に基づいて審査してということで、当然行政界を境にしてということですからその市町が協議してということもあると思います。
 当然、同じように農地転用許可基準に基づいて審査をして許可の可否を決めることになりますので、それに基づいてやっていただくことになろうかと思います。

○大石(哲)委員
 ぜひ、県のリーダーシップでやっていっていただきたいと思います。

 9月定例会の建設委員会でも一度質問させていただきましたが、建設業の担い手が減っているということで建設産業担い手確保・育成対策支援事業をやられている。
 既に工業高校とか特に女性をこの分野にという話がありましたが、建設現場体感見学会とか学校の先生の研修を実施されていると思いますが、感触はどうなのかということと、12月23日に実施される親子インフラツーリズムの実施状況を教えてください。

○山本建設業課長
 建設産業担い手確保・育成対策支援事業についてお答えいたします。
 まず、1つ目が既に実施しております建設現場体感見学会、それから高校教員の研修会の効果についてでございますけども、建設現場体感見学会については5月から6月にかけて3つの工業高校で実施しております。
 そのときの生徒に感想を挙げてもらったんですけども、まず1つは災害復旧工事はとてもやりがいがある工事であると感じたと。それからスケールの大きさに圧倒されたと。あるいは先進的な工事現場を見て進路選択のイメージを膨らますことができたという意見をいただいています。ですから理解としては促進されたとは思っていますけども、ただこれが最終的に生徒が建設産業に就職してくれるかどうかについては、これからの状況を確認し、あるいはさらに取り組みをやっていきたいと思っております。
 それから、もう1つの高校教員の研修会は7月に実施しておりますけども、意見としては建設業の役割を再確認できたと。それから富士宮市にあります富士教育訓練センターで実際の訓練状況を先生に見てもらったんですけども、その施設の研修内容を把握できたことは生徒へのアドバイスをする引き出しがふえたという意見をいただいていますので、今後生徒に一番身近なところで進路の相談に乗る先生の理解が一定程度進んだかと思っております。
 それから、もう1つのインフラツーリズムの関係ですけども、これは12月23日の天皇誕生日に予定しております。
 親子インフラツーリズムと名前をつけてありますけども、内容については県内の小学生とその親を対象に観光と建設現場を組み合わせた見学会を実施して建設産業を理解してもらい、将来そういった小学生が大きくなったときに建設産業に就職してもらうことを目指す取り組みです。
 その本人だけではなくて進路に親が影響を及ぼすことも多いもんですから、保護者の方も一緒に理解していただくものです。
 内容としては、三保半島、三保松原それから清水港を見ていただいて清水港の役割であるとか今稼働している建設現場を見てもらって、工事に対する理解や建設産業がつくった成果物が県民の生活にどれだけ役に立っているかを知っていただく機会として計画しております。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 男の子はよく重機械のおもちゃなんかも好きで動く車に興味を持っていただけると思いますんで、若いうちからその分野に興味を持っていただく努力は大切かなと思います。ぜひ頑張ってください。

 最後ですが、先ほど来、私が馬込川の受け皿が足りないよって言って、最初の答弁は受け皿が足りていると言って、2回目は若干っていう話で、総括して馬込川は受ける川としては、先ほど言った中小2本しか説明していませんけど、それ以外にも注ぎ込む川はたくさんあるわけですよね。
 馬込川は、断面的には足りていると認識しているのかどうかをお答えいただいて、私の質問は終わります。

○杉保河川砂防局長
 それでは、馬込川の治水能力の評価についてお答え申し上げます。
 前段で答えましたのは、当初の計画は一応3年に1回ぐらいの降雨に対して改修を暫定で進めまして、それが一通りできたことで一定の治水安全度はあると御回答いたしました。
 ただ、昨今の状況を見ますと雨によって水位が非常に上がっていますので、都市部における河川としては治水能力が不十分であると認識しています。
 ですので、後段で御説明いたしましたように将来に向けまして、もうワンランクアップするような整備計画をつくって早急に対策をとっていきたいと。
 それと同時に、少し時間がかかりますので、ネックになっているところについては、別途早急な対策を進めて地域住民の安心・安全に努めてまいります。

○大石(哲)委員
 ありがとうございました。
 県と市で持っている河川が違うんですけど、最終的に県が受けて遠州灘に流すという今お話したエリアがそういうことですので協力していってほしいのと、馬込川は幸いに氾濫していないんですけど、それを受ける川が氾濫しているものですから、ぜひ総括で馬込川をよろしくお願いしたいと思います。

○杉山港湾企画課長
 先ほど答弁漏れがありましたクルーズ船の誘客実績の全国順位についてお答えいたします。
 清水港の昨年度の実績は、13隻で全国第20位でございます。ちなみに1位が横浜港の146隻、2位が博多港115隻、3位神戸港100隻、4位が沖縄県の那覇港の80隻でございます。

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