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委員会会議録

質問文書

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平成21年9月定例会企画空港委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中澤 通訓 議員
質疑・質問日:10/06/2009
会派名:自由民主党県議団


○伊藤委員長
 それでは、休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質問等をお願いいたします。

○中澤(通)委員
 いずれにしても今回新聞報道等で、この事実関係が正式に県民に明らかにされたわけですけれども、1つ伺うんですけれども、委員会審議は10月1日に終わって、この委員会の所管ではないけれども、空港部が直接関係する廃止条例があって、予算の組み替え等があって、それについてはカットするということで進んできているわけであります。しかし2日になって、私のところに連絡があったのは昼過ぎです。昼過ぎに、緊急の記者会見を2時からやるという連絡があったんです。内容については、きょう明らかにされたようなことということであります。
 1つだけ先にお聞きしますけれども、結果として委員会にこの事実関係を伝えなかった。伝えられなかったのか、伝えなかったのか、いろいろありますけれども、要は出さなかったことの意図は何だったんですか。
 それは事実関係から、誤って伐採したことは認めて、あとはそのことの補償に入るし、それはいわば示談交渉ですから、相手のあることで余り明らかにすることがどうなのかという、おもんぱかっての判断ということも考えられます。
 一部新聞報道では、地権者が公にすることを望んでいなかったということもありました。そのことの事実関係もあわせてお答えいただきたいし、先ほど言った何ゆえ委員会に報告しなくても了としたのか。それとも、これまで監査委員に指摘された空港部の隠ぺいというか、隠避というか、そういう言葉は使いたくない言葉ですけれども、そうして隠してしまう体質そのもの、ずっといろんな経過の中で引きずっていた結果なのか。
 そういうことについては、一部誤りを認めているようなことも言われているようでありますけれども、そういうことが現実にあったのかどうかということであります。

 そしてこれは私の推測ですけれども、一部の全国紙で2日の夕刊に出ましたよね。全国紙の夕刊に載るというのは、時間的な追い方をすると、少なくとも午前中の地方からの原稿出稿でなければ、その記事が紙面に載るということはあり得ないということであります。この地元の新聞も、時間的な経過は地元ですから猶予されるということで、同じように載ってたんですけれども。
 ということは、その時間にリークされるということがわかったから、わかったから慌てて午後2時の記者会見になったと、私は解釈をします。そんな経過の中で、今回は報告しないのが当たり前できたというふうに解釈せざるを得ないんですけれども、その事実関係について教えていただきたいと思います。これは確認ですので、そのようにお願いをしたいと思います。

 今回の誤って伐採してしまった情報は、この経過の中では、それぞれ時系列的に報告はされています。最終的には、知事に上げたのは現場事務所から上がった8月17日ということですが、中間は全く現場から事の経過について何もなかったのか。本当になかったのかな。
 8月17日に報告したというのは、それぞれ測量をやって立木の調査をした、それがすべて終わってからのこの対応の結果ですよね。そしてその日に、知事にも報告をされたということであります。そういうことについて、これは現場事務所だけが部長に上げる前に知っていたことで、それ以前は一切この情報については他の人は知らなかったということに解釈していいですか。
 結局現状の情報がどこまで伝わっていたのか。現場事務所と空港部長だけでダイレクトでやっていたのか、その間何にもなかったのかどうかということを教えてください。物事を進めるには非常にいろんなことがあって、順調に進めるにしても、途中のアクシデントがあっても、その対応は多くの方々の知恵があれば進む面もあるし、逆のときもあるかもしらんけれども、そういう面では、かなり制約をした中で空港部は物事を進めていたのか。特に今回のことは全くそういう面では、限られた人だけの情報の共有でしかなかったのか。
 しかもそのことについては、ケース・バイ・ケースと言うのかもしれないけれども、何か制約があったのかどうか、そのことについても教えていただきたいと思っております。
 事実関係については、こういういわば不祥事でありますし、今皆さん方もそれぞれ個々の意見がある、私事前に私たちの会派の人たちだけでありますが聞いてみたところ、いずれにしても隠してしまったことについては、皆さん一様にこれでいいのかなということを言われています。そういうことに対しては、あなた方がもっと対処をしなくちゃいけないし、ましてや堀江委員の先日の質問にもありました。私も少し観点は違ったけれども、ササの問題に派生して今後支障物件になり得るような、懸念されるものはあるのかないのか、それについてもお聞かせいただきたいということで発言はしています。
 確かに言われたことについては、ササの問題だけということになって、そういう解釈もできるかもしれません。しかし私は、私の気持ちの中では、少なくともほかに問題ないですねと、単純に言うとそういうことだったんです。
 ただ言葉としてはもしかしたら違う形で理解されて、それについて触れてないというのも理解はしないわけではありませんが、結果的には県民の代表機関である、しかもこの担当の委員会に全く報告しなかったということは、隠したい、無理に出すことはないということで押し切ってしまったと、私は解釈いたします。その当時、石田理事はそれしか答えていませんし、その上司である岩ア部長もそれに補足することもなかった。
 ということは、皆さん方全体がそういう風潮でいるというふうに解釈せざるを得ないんですよ。事実関係は事実関係としてありますので、どこまで皆さん方が御自身の考え方、立場も含めて、正直に意見を言っていただく、考え方を言っていただくということが、私は大切なことじゃないかと思ってます。
 富士山静岡空港は長い時間がかかって、その間に政治的な動きもいろいろ変わって、そして直接担当された皆さん方が大変な苦労をされて、ようやく開港。しかも暫定運用から正式な完全運用になるまでの苦労もあったと思います。しかし開港すれば――今の搭乗率の問題もありますけれども――悪い材料を提供することでなく、この空港が静岡県のそれぞれの場面での発展のための、本当に大きなインパクトを与えるものになり得るんだと。そうしなくちゃいけないというのは、あらかたの人たちの意見、考え方だと思います。それに水を差すようなことが矢継ぎ早に出てくると、空港ってどうなの、本当に県民の税金をたくさん使ったけれども、そのことはちょっとおかしかったんじゃないかなどと、県政全体が疑われるようなことになってしまったら何もならないわけですから、1つ1つの出来事として失敗はあっても、すぐリカバリーできる、しっかりしているんだなと。いろいろあったけれども、将来は明るいよねという話題が、県民の方々の口から出てくることが大切だと思います。
 そうしたことを踏まえて、皆さん方には今後しっかりやってもらいたいし、私が今質問したことに対しては、的確な答えをいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○岩ア空港部長
 9月30日の委員会になぜこの案件を報告しなかったか、当委員会の9月30日が当部の審査日時でございますけれども、その時期に何ゆえに報告しなかったかというお尋ねでございます。
 その9月30日の時点におきましては、先ほど資料で提出しました回答書案を、民有地の所有権者のほうに返送した後であったというのが1つと、もう1つは5月26日に事実が所有者のほうから事務所に明かされて、そのまま所有者のほうで公開していないという事実。それからまた事務所から間接的ではございますけれども、所有者が余り公開を望んでいないというようなニュアンス、私と所長とのやりとりの中で、私自身がそういうふうにして一応得心をしておったということで、9月30日の委員会には御報告いたしませんでした。
 ただ先ほど来、この本日の審査を開くに至った経緯を私自身、個人的といいますか、空港部長として考えまするに、やはりそうした長年の私ども空港部、空港建設局時からのそうした考え方、いわゆる地権者の意向がこうだからとか、用地交渉なんで本来情報が秘匿される部分が非常に大きいということがありますので、そういう考えの延長線上で考えていたという批判が、この前もございましたし、現在もそうした形での私自身の反省もございます。
 そういう意味からいきますと、そのこと自体を伝えなかったということが、もし先ほど委員がお使いになられました隠ぺい体質ということで呼称されるとするならば、今私自身の新たな考え方と言いますか、今の時点で私自身が組織を預かる者として今後あるべき姿というのは、やはりこれまでの地権者の意向とか用地関係の守秘性とか、そういうのはやはりもう一度抜本から見直す。
 私自身が長年空港に携わってきた部分もあります。所長も長年携わってきた部分があります。これはやはり功罪それぞれあろうかと思って、むしろその情報公開について罪の点を申し上げれば、長年の中で培われてきたそうした考え方が、やはり今の時代にそぐわなくなっていると。
 そうした意味から言いますと、これからの県民に対する説明責任という観点からいきますと、可及的速やかに公にして説明することによって、事務の執行の公平さを確保するという、そういう観点が必要なのではないかということを、今回の案件で私自身が痛切に感じましたので、まだ考え方が組織的に決定するまでには至っておりませんけれども、今回のこの審議に至った経緯の中で、私自身はそのような考え方に今立っており、この考え方を職員にまとめましてぜひ伝え、組織についてはどうなるか、私自身の身の振り方もわかりませんけれども、私自身がもしそうした形で組織を預かる身であるとするならば、やはりそういった方向で、これからの行政運営には従事していかないといけないんではないかと思っています。

 それから新聞の関係の公開、全国紙を取り上げられての質問がございました。
 10月2日の午前中に確かに新聞記者が私を訪ねてまいりまして、所有者の公開の意向が確認できましたという御報告と言いますか、お話をいただきました。
 私自身は先ほど申し上げましたように、事実として5月26日以降公開されていない事実、もしくは事務所長から聞いている所有者の意向――これは所長と私の間で形成された認識でありますけれども――そういう認識のもとに立っておりましたから、もしその所有者のほうが公開を望むということであるならば、それはやはり公開すべきなんだろうなということで。
 ただ私は組織を預かってはおりますけれども、県の代表ではございませんので、当然のことながら、上司である副知事、知事に状況と御相談を申し上げまして、私自身の考え方を申し上げ、それが一応了とされましたので、10月2日の14時に記者会見という運びになった次第であります。私のほうからは以上です。

○藤田静岡空港建設事務所長
 5月26日に地権者本人から連絡をいただき、部長、知事への報告が8月17日になったということにつきまして、その間の事務所からの報告等について御質問がございました。
 概要にも書いてございますが、事は慎重な対応が必要という案件でございましたので、まず御本人とお会いして、事実確認をさせていただきたいということを申しまして、御本人がそのような形でまず事実を明らかにしろということでございましたので、そのことに時間を費やしてしまったわけでございます。
 もともとこの地権者さんとそのような形でお話ができるということについては、私は初めてでございまして、先ほど部長のほうから話ありましたが、長い間空港建設に携わってくる中で、この地権者とお会いしお話したというのは、たしか初めてのことでありました。
 そのようなことで、御本人の意向をまず尊重して立ち入りもさせていただくということだったものですから、丁寧な対応が必要だろうというふうに考えまして、まず境界を確認させていただきたい。その中で御本人が、伐採した立木の樹種とかあるいは本数とか――毎木調査と言いますけれども――一本一本の調査をして情報が欲しいということがございましたので、それの事実確認を先行して、時間を費やしてしまったわけでございます。
 なお、そのような形でお話ができること、あるいは御本人の御希望も話を公にするということが目的ではなくて、事実確認をまずすること。県の考え方といいますか、整理の仕方を明らかにするということを、何回かお会いする中で表明されまして、それにこたえることが大事だろうというふうに思ってきたところでございます。
 しかし、天候不順の問題があったりあるいは御本人のお留守ということもあって時間がかかりましたが、調査をしていることについてもっと早く報告すべきだったということについては、深く反省をしているわけでございます。
 そういった意味で、限られた人だけがあるいは事務所だけがこの問題を承知していたのかということの御質問については、まさしくそのとおりでございます。
 今部長からの話もありましたが、今までやってきた空港建設のあり方、あるいは対地権者、特に本来地権者といわれます4世帯の皆さんに対する、今まで私どもが持っていた常識と言いますか、つくり上げられた私どもの感覚が、現在の状況の観点から見れば確かに至らなかったというふうに感じているところでございます。
 今後はそういうことのないように進めていきたいと思っているところでございます。以上です。

○中澤(通)委員
 大方流れとして皆さん方が対応してきたことについてはわかるんですけれども、部長は今までの長年の経過の中でやってきたことが、今の時代に合わなかったという、いわば隠ぺい体質という言葉になってしまいますけれども、そういうふうに判断をされても仕方ないと。時代に乗れなかった対応の仕方を今日まで引きずってしまったという、大意は大体そういうことですよね。今、私の言ったような答えだと思いますけれども。
 たしか監査委員に指摘されたのは3月でしたね。やり方についておかしいじゃないですかと指摘されて、通常監査の中でもまた不十分だと。先日、私もそのことについて質問していますけれども。
 その場その場で、悪い言葉で言うとおざなりと。そういう言葉は使いたくないけれども、その場を過ごしてしまえば、言葉として出せばいいんだという体質を引きずっていることは事実ですよね。3月に監査委員に指摘された真意は何だったのか。情報公開ができていないということがあわせてあったと思うんですが、この事実関係はそれ以後のことですよね。
 だから、言っていることとやることが全く違うというように、私は判断せざるを得ないんですよ。確かにやってしまったことは仕方ない。だけどこういうふうに反省をします。今後はこういう形で努力をしますと言っていても、今のことはその後に出てきたことが何も変わってないという証明でしょう。
 どこに問題があるんですか。監査委員に報告したことに対しては、その事実関係は公にされています。県の公報に載っています。ですから少なくともここにいらっしゃる役付の皆さん方は、少なくともその情報は得ていて当たり前。ましてや自分の部の所管の問題ですから、通常の方以上に意識をして当たり前。そして今回の問題、事実関係を共有されていると思いますよ。部長と現場事務所長の藤田さんだけでやったわけじゃないでしょう。皆さん方が共有されていると思いますよ。共有されてなきゃおかしいでしょう。
 じゃあ片方は、例えば空港の利活用だけだからって、私所管じゃないからって知らないんですか。空港の運用について、むしろ当たり前に知ってて僕はむしろ当然だと思うんですよ。打ち合わせを当然やるんですから。
 監査委員がああいう形で指摘して報告をされた。その言葉を理解しているはずですから、今回のことを、どの時点で聞かれて、こういう対応がなされているということに対して何も疑義を持たなかったのか。自分の所管でないから、聞き及ぶだけで済ませてしまったのか。同じ空港のことだから直接の所管じゃないけども、意見を言えたのか、言ったのか。少なくともこの前列にいらっしゃる方はちょっと答えていただきたい。

○岩ア空港部長
 空港部長としましては、9月30日の委員会に何ゆえに報告しなかったというのと全く同じでございまして、私はその9月30日の時点におきましては、まず1つには先ほど申しましたように、5月26日にいわゆる伐採が判明していたにもかかわらず、所有権者のほうからは公にするアクションが認められなかった。もう1点は、現地で交渉に当たっている所長からの復命の中にもそのようなニュアンスの文言がありましたので、その事実とあわせてそのように理解しておりました。
 私自身はこれまでもその用地交渉の中で考えておりましたのは、地権者が公表を望まないということであるならば、本来交渉事の中でありますので、基本的には積極的に公表するということは、むしろ用地交渉の基本からいって王道に外れるんではないかというふうに私自身は理解してました。
 ただそれは、長年の用地交渉の中で培われた私の空港部長としての概念であり、今回の一連のマスコミの報道なり、関係者の方々の御意見を改めて伺いますと、むしろそうした考え方そのものが、現在の行政の説明責任のあり方としては、時代に合ってないんではないかというような感覚を、御意見もいただきながら私自身が考え方を今持っております。
 ただ端的に言いますと10月2日から本日にかけての間でございますので、まだ私自身の考え方がまとまっているわけではありませんけれども、今回の事案につきましては、まさしくそこが問われているのではないかと。ですからその根本には、やはり公務の公平性、確実な執行を確保していくための情報公開のあり方というのを、いま一度私自身が見直さなければいけないんではないか。また空港部の中にあって長年用地交渉に携わってきた職員は、恐らく私と同様の考え方を持っていると思いますので、そういう幹部職員もやはりいま一度、そこの点については、当然見直すべきではないかなと。
 ただ、まだ私自身の考え方がまとまっておりませんので、組織決定とか機関決定とかという形で、部長通達のような形で出す段階にはまだ至っておりませんけれども、この間の一連の動きの中で、今考えの変遷と言いますか、私自身がそうした考え方に改めつつあるということでございます。
 そうした意味では、委員はおざなりとおっしゃいましたけれども、決して私どもはその場限りの言い繕いをしているというつもりは全くございませんので、これまで培われてきた行政経験に基づき、私空港部長として、いわゆる情報公開の判断をしてまいったつもりであります。
 ただそれが今回のような形で問われるということになりますれば、やはり私自身の考え方が時代に合っていないというふうに言わざるを得ないんではないかなと思っております。

○君塚空港部部長代理
 今委員から御指摘ございました、私どもは知っていたのかということでございます。
 先ほど部長から申し上げましたとおり8月17日に報告があって、私ちょうど韓国出張などにも行っておりましたけれども、その後にこの情報は、もちろん聞いております。
 ただ今部長が申し上げましたとおり、その後は地権者との関係で交渉をするということで、地権者をおもんぱかった対応をしていたということは、情報としては、私ももちろん知っておりました。

○白井空港部理事(空港運営・就航担当)
 私は空港部の中で、空港運営と就航を担当しております。
 今回の件につきましては、9月の連休前に民有地の立ち木を切ったというような話を小耳にはさみました。事実関係を知ったのは10月2日です。以上です。

○石田空港部理事兼空港管理室長
 私がこの事実を知りましたのは、8月17日に部長が空港西側の地権者とお話したときに、協議の内容が3つございまして、その3つ目が今回の問題ということで、それで知りました。
 その後、やはり地権者との交渉ということで、そのまま10月2日まで推移したということでございます。
 特に私も空港の4地権者との関係では――感覚的には体質と中澤委員言われましたけれども――なかなか大きな問題と言いますか、重要な部分がございまして、そういう意味ではなかなか情報が出せなかったところについては、今後非常に反省してやっていきたいと考えております。以上です。

○勝山空港部理事兼整備室長
 私が知り得た日時までは正確には覚えておりませんが、8月17日以降にこういうことがあって報告があったということを聞いております。以上でございます。

○中澤(通)委員
 藤田所長から部長への連絡が8月17日ということですね。そうするとその間は藤田さんだけで対処してたということになりますよね。それの事実は間違いないでしょうね。ということは、だれかに相談して対処してたとか、それはないということでいいですね。それをまず確認させていただきますけれども。8月17日というのは8月27日の完全開港の10日前ということで、非常に慌ただしい、しかももうそれぞれのことが動いている。そんな時にこういう問題が出てきてしまったということは確かに水を差すことになるし、そういう面での対応は理解はしたいと思っています。
 しかし、その間に少なくとも現場事務所長としてやったことの事実関係について、そして部長に何ら報告がいかなかったということについては、いささか疑問があります。知らせないほうがベストだとあなた自身が考えたのか。あなた自身の考え方でしょうね、多分知らせなかったということは。本当にそういうことで済まされたのか、そういうレベルの問題だったのかなということに対しては、もしそれが事実なら疑問として残っています。
 少なくとも現場でいろんな問題がありますけれども、この空港は過去の経過からすると、そういう簡単に処理できる、処理と言うかそこだけで対応していいのか。大きな懸念材料であり、しかも完全開港目前ということで、本来は知らせて当たり前でそこで対処する。もっと早く部長に言って、知事に報告をするというのはあってしかるべきですよ。それは思いますよ。
 確かに公開のことについては、御本人の問題もあるし対応とすればそうなんでしょうけれども、部長は過去の用地交渉の流れからして、そういう形の対応をとったというけれども、これは通常の用地交渉じゃないでしょう。言葉としては用地交渉の中に入っているかもしれないけれど、これは明らかに間違って他人の所有物に損害を与えたことなんですよ。通常の用地交渉とは違うという意識を何にも持たない。当たり前、その流れだから当然そうした。確かに交渉事ですから、土地をどうする、じゃあ立ち木の補償はどうするという、通常の用地交渉についてはありますよ。それは理解します。情報を多少なりともセーブしなくちゃならない、相手のあることだからということは理解する。しかしそれと同じレベルで判断する、そういう意識が私には理解できないです。
 だから反省も何もないということでしょう。反省をしてないということなんだ、あなた方は。申しわけないけれど、私もあなた方の努力は本当にわかります。大変なこと、所管だからということであってもそれは理解するんですが、たび重なると言いますか、県の監査委員から指摘されて、そういうことに対しては今後対応をすると言いながらも、結果的には何の反省も見られないというふうに解釈せざるを得ない。
 多分このことの事実関係だけが報道されれば、県民の多くは内容のことまで深く知り得る立場にありませんから、空港部は何をやっているんだということの判断がすっと出ちゃうんですよね。あなた方の本意じゃない結論が県民の中には根差してしまう、そういうほうが恐ろしいことだと私は思います。
 そのことについては、反省だけで済むのかなと。だから完全にそのことに対しては流れが違うなんていう言い方をされると、私は理解できません。

 それからもう1つお聞きしますけれども、9月14日付の申し入れ書がここに提示されていますが、この中の2枚目に「前空港建設事務所長小松が訪れてきました。要旨、次のことを述べて帰りました。自分は県をやめた。県の図面を見た。すべて私の責任である。大きな木は110本切った。支障になる木を切ってしまった」と書かれています。
 前所長は今どこにいるのかな。少なくともこのポストから外れてますよね。だれか言ったんでしょうね。この人は今直接の担当者じゃないんですよ。確かに前の所長であることは事実です。だれかがこう言ったから、小松前所長はいや今の人たちには責任ないんで、私がやっちゃったんだと。私の責任だということを地権者に言いに行ったんでしょうね。すべて私の責任だということを考えて、言いに行った。だけど小松さんにだれが言ったんですか。小松さんをだれが行かせたんですか。
 こういうことは通常、あり得ることなの。議員も知らないんですよ。小松さんっていう立場は何なんですか。こういうことができる立場の人なんですか。そのことは8月17日以後ですから、空港部長はこの行動を事前に知ってたのか。後で知ってたのか、この文書が出て初めて知ったのか、そのことも答えてください。

○岩ア空港部長
 私が先ほど用地交渉を引き合いに出して申し上げましたのは、長年従事した用地交渉の中で形成された意識という意味で申し上げた次第でありまして、今回の事案が用地交渉と同じというつもりで申し上げたのではございません。
 まさしく用地交渉の中で形成された意識というのは、地権者が望まない場合には、それは積極的に公にする必要はむしろ少ないんじゃないかという認識を申し上げました。それとあと今回の事案につきましては、事務所も交渉中でありましたし、回答書も一応所有権者のほうにお出しして、その回答を待っているというような次第でございましたので、現段階では解決に向けて、どういう方向かはわかりませんけれども、第一歩を踏み出しているという認識でございましたので、委員会への報告を怠ったということでございます。

 それから、もう1点の9月4日の事実につきましては、9月4日の後に私自身は承知をいたしました。

○藤田静岡空港建設事務所長
 今の御質問で小松前所長にだれが言ったのかということでございますが、9月1日に地権者御本人に中間データをお示しいたしましたが、その図面を9月3日に前小松所長にも見せました。ですから、そのときに本人にこういう状態ですということもお伝えしました。以上です。

○中澤(通)委員
 一問一答はやめたいと思いますけどね。
 小松前所長に9月3日にせめて助言を聞こうということで、多分話したんじゃないかなと私たち考えますけどね。
 小松さん、今何をやっているのかなと思いますが、今県職員ではないですよね。皆さん方には守秘義務というのがあるでしょう。幾ら立場が前任であっても、私どもに報告もないことを、第三者に助言を得るためかどうかはいろいろ真意はあったかもしれないけれど、こういうやり方ってそれでいいんですか。
 職務を外れた人に対して提示して、その後その人が直接の地権者に行動までしてしまった。許される範囲なんでしょうか。立場が立場だから、助言はいいと思うんですよ。それは許容範囲だと思う。表に出てこなければ、いろんな助言を聞いてこういう対応策があるかなとかね。今まで長い間担当していた方ですから、知り得ないいい情報を得られるかもしれない。だけど結果的に行動までされると、そうするとそのことの原因、もとは何だったのということで、今の所長の藤田さんが、実はこういうふうにやりましたということというのは、もう確実に逸脱しています。許される範囲ではなくなってしまうんですよ。私はそのように解釈しますけれども。善意でやられた行動かもしれない。そこまでしなくちゃならなかったのかもしれないし、そういう行動もあったかな、無理ないことかなと思うかもしれないけれども、現在直接の担当者じゃない非公務員がこのように行動されたこと、情報をそうやって出してしまったことに対しては、大きな疑問があります。
 情報公開をしなくちゃならないという部分もあります。しかし情報公開については、相手があることだからということもあって、いろいろとその間の理由を述べられたことも、それもそういうこともある意味では理解される部分もあります。しかしこの事実は、前所長が行動された事実はここまでやられたらちょっと違うんじゃないですかと。私はそのように考えていますけれども、ここにはこういうことに対しての守秘義務等についての担当の方はいませんから、答えはここで出るわけじゃありませんけれども、その事実について部長はどのように感じるのか、最後にお答えいただきたい。

 それから先ほどの答弁ですけれども、それぞれ情報を知ったのがこうだと、それぞれの日を言われていました。
 そうすると事空港のことに対して、現場の所長と部長だけで極端に言うとやってた。そこだけの範疇、今までずっと経過の中ではね。全然知らなかった。あなた方の組織は何も情報を共有してないんですよね。どの組織もこれじゃあ困るんですよ。ここだけの問題じゃない。やっぱり共有すべきことは共有し、自分の所管ではないけれどもこう考える、しかしこういう考え方もあるんじゃないかって、それぞれの意見を自由に言って、だけど最終的には所管の人が言うことが、それがあらかたいいかなということの中で、1つの方向づけが出てくるのが、私は組織だと思う。特に県という組織は。
 トップダウンというのもありますけどね、だけどあらかたはむしろ合意をされることの大切さが必要じゃないですか。物事は個の力じゃなくて、オール県庁でオール部でいくんだと。そのときに何も情報を持ってなくて、出てしまってから、いやいやうちのところはちょっとまずかったなと思っているだけだったら、何も前へ進まないですよね。
 それぞれのところで、皆さん方県庁なら人事異動もありますからやるんでしょうけれども、今は情報公開と合わせて、情報の共有というのは、当然並列して、内部組織は当たり前のことだと思います。
 今回のことをぜひ1つの轍として、皆さん方が次のポジションで、現在もここもそうですけれども、むしろそういう風通しのいい組織づくりをするということが、私は鉄則だと思うし、そのことが県政で何かがあったときも、しっかりと対応できる形をつくっていくことだと思いますので、そういう点については、あえて苦言として言わせていただきますが、先ほどのことだけはお答えをいただきたいと思います。

○岩ア空港部長
 私が8月17日に報告を受けた際に、この伐採が違法性を有するのかどうか。もっと端的に言いますと故意性があったのかどうかということが、まず真っ先に疑念に思いました。
 ですからそうした意味で、21年2月に起こった事実ではありますが、まずそこの部分が非常に岐路になるんではないかという認識に立っておりましたから、その後の8月17日以降の所長とのやりとりの中で、そこの部分についての確認というのはいずれ必要になりますねという話は、所長との間でした記憶がございます。
 そうした観点で所長がそのときに確認したかどうかは、私自身はまだこの前後の説明を受けてませんので承知しておりませんけれども、いずれにいたしましても、そういう所長と私とのやりとりの中で事実経過もしくはその辺の過失性について、恐らく所長自身も念頭にはあったんではないかな。
 そういう意味から言いますと、先ほど委員のほうから御指摘のありましたように、事違法性を帯びる話で大変重要な話に関与いたしますので、そのこと自体が情報公開上問題がありという判断が出れば、私自身はもう何とも申し開きする必要はありませんけれども、そうした事実確認の際に手元にあった図表で、その当時の事実関係を確認するというのは、前所長として確かに県職員としての身分はございませんが、その当時の責任者に対してお尋ねし、その結果について助言をいただくということであるならば、それはそれでやむを得なかったかなというふうに、私自身は考えているところです。
 ただ、これが情報公開上いかがなものかということになれば、そのこと自体もこれは当然責めを負うべき事象だと思います。それはひとえに事の重大性にかんがみて、確認の正確を期するために手元にあった資料を使用したという形で、私自身は理解しています。

○藤田静岡空港建設事務所長
 今の件でございますが、部長からの話のとおりでございますが、私は地権者との交渉の中で、そのてんまつそれから事実経過について、何度か明らかにするようにと言われておりましたので、当然前所長の名前も出ておったわけでございます。
 したがって、その当事者御本人にそのような資料を渡したことについて、小松前所長にもその資料を見てもらった上で、当時のこともお聞きしたいといったようなこともあり進めたことでございます。
 今の情報公開あるいは守秘義務の点について、指摘があれば、それについては私としては、そのようなことに触れると思わずにやったということでございます。以上です

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