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委員会会議録

質問文書

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平成23年6月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:07/06/2011
会派名:民主党・ふじのくに県議団


○阿部委員
 それでは、6問、簡潔にいきます。
 1問目ですが、文化芸術大学のことについてお聞きします。
 ことし、文化芸術大学の県立化をして――正式には県立化とは違う言い方をしますが――1つ大きな現象がありました。入学者の県内、県外のパーセンテージを見ると、昨年の入学生の69%、約7割を県内の学生が占めています。県外は31%。ところが、ことし4月の入学者を見ると、県内の入学者数が44%に急落しています。県外が56%。これは県立化をしたということもあるのですが、県外の入学者の比率を聞くと、愛知県の方が多い。この愛知県から通ってきている学生は、文芸大を卒業してそのまま静岡県の人材としてこの地域にとどまってくれる可能性は低いのではないかと非常に危惧しています。なので、地元の高校の関係者に皆様も非常に地元の有為な人材を、せっかく浜松と静岡県、そして経済界が一緒になってつくった地元の大学にやれないということに危機感を持っていますので、この際、指定校制度もしくは推薦制度をもう少し地元人材を受け入れるために考えたほうがいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 それから、グランシップについてお伺いします。
 グランシップのスレート剥落問題でありますが、設計者は磯崎アトリエという東京の設計士さんであり、この方にある程度のしかるべき責任が生じていると思うのですが、聞くところによると、どうも先方がのらりくらりと逃げておられると。ちょっと言葉は悪いですが、そのあたりをしっかりとしかるべき責任をとっていただかないといけないし、また設計者としての協力も仰がなければいけないと思いますが、経過並びに今後の対応をお伺いします。

 次に、私学に対する助成制度が幾つかある中で、私立学校退職基金造成費助成についてお伺いします。
 昨年、おととしと県の助成額が据え置きでありますが、私学の状況をかんがみる中で、やはり静岡県の教育を担っていただいている中で、この基本となる退職金について県の大方針が出ないと、ずっと据え置いていかれるのか、それともずっと落ち続けるのか、それによってやはり経営計画が左右されるという声をお聞きしました。大方針として、県として今後この私立学校退職基金造成費助成についてどういう方針なのかお伺いしたいと思いますが、私見として、今、小・中・高、養護学校の団体、それから幼稚園と専修学校、この3つがそれぞれで退職金財団を持っていらっしゃいます。他県の状況を見ると、これら3つを一緒にしているところがあります。3つ一緒にすると何がいいかと言うと、幼稚園の教諭さんたちは退職が早いものですから、満額退職金を払わなくてもいけると。だから幼稚園はかなり余裕がある。例えば、東京などでは幼稚園のところで埋め合わせをして、うまく私学全体が回っている。そういう私学側の努力も、ことしから話し合いもされ始めているということなので、そのあたりも含めて御所見を伺いたいと思います。

 次に、富士山静岡空港について2点ほどお伺いします。
 1つは、静岡空港に静岡銀行さんのATMがあります。このATM、外国のカードが使えないんです。なので海外のお客様にせっかく来ていただいても、特に土日は窓口が開いていないものですから、一銭も日本のお金を持っていらっしゃらない方はバスにさえ乗れない。今、その対応をコンビニエンスストアさんや富士山静岡空港株式会社の皆さんにしていただいているようなんですが、この際、静岡銀行にATMで海外のカードを使えるようにしてくださいと強く働きかけるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 それから、空港ティーガーデンシティ構想についてお伺いをしますが、今回の3月11日の東日本大震災を受けて、空港の防災拠点としてのウエートが非常に高まっていると。静岡空港もいざ発災時には災害支援拠点として必ず役に立つだろうと言われています。その中で、先ほど危機管理部長にも話を伺ってきたんですが、今後空港のグランドデザインを防災拠点としてどんな設計をするべきか。場合によっては大勢の方を一時的に収容しなければいけないということもあり得る。そんなことを各部でこれから早急にしたいというお話でありました。
 そうであれば、今、このティーガーデンシティ構想は基本設計にデッキ部分等が入っていますが、考え方によっては、この展望デッキやイベント開催をする部分が、もしかしたら被災者の一時避難所になるかもしれない。そういうことを考えたときに、今、予定どおり設計を粛々と進めていくよりも、静岡県として静岡空港の存在意義、プライオリティーがより高まるためには、防災拠点という見方からも県を挙げて考えていくべきと思いますが、そのあたりについてよく話し合っていく。その上で、設計変更が生じても、それは正しいことだと思うのですが、所見を伺います。

 5番目、第2期文化振興基本計画の具現化策についてお伺いします。
 先ほど9番委員からも、また5番委員からも何点か出ましたが、この基本計画を具現化していく中で、今まさに動いているのが、ふじのくに子ども芸術大学だと思います。7月9日の三枝先生の基調講演からスタートすると思いますが、これはどうでしょう。順調に子供たちに参加してもらえる状況になっているんでしょうか。告知、周知が十分にできているのでしょうか、それを確認いたします。

 同じく、この文化策としてSPAC、先ほど5番委員もおっしゃいましたが、SPACに1つ足りないもの、先日、佐野委員長と宮城総監督にお会いしましたが、静岡県にゆかりのある演目がないんです。これは県民劇団であり、芸術劇場の舞台公演の専属劇団である以上、ぜひ静岡県にゆかりのある演目を持っていただかなきゃいかんと思うんです。ぜひそれを働きかけていただきたいと思いますし、それに関しての御所見も伺います。

 最後に、この文化振興基本計画の具現化の中で、地域資源、地域文化、伝統文化を再認識して、県内外に魅力を伝えようということがありますが、我が浜松市、特に浜北区を中心として遠州大念仏という伝統芸能があります。
これは御承知の方もいらっしゃるかもしれませんが、有名な富山県のおわら風の盆、あれを思い浮かべていただくといいでしょう。ああいう哀愁のある、郷愁を誘う音色とともに、かつて三方原の合戦で亡くなった死者の霊を弔うという説が一番強いのですが、そういう行事であります。浜北区を中心とする浜松市、磐田市の各地で約70の団体が遠州大念仏を保存していますが、この遠州大念仏はそれだけの、おわら風の盆と同じように国の無形文化財にも指定されていますし、それだけの魅力のあるツールだと私は考えます。
 そこで、この遠州大念仏を静岡県の1つの観光ツールとして売り出していけないかと、そういうプロジェクトを動かしたらどうかというふうに考えています。大念仏自体は7月13日、14日の新盆と8月の旧盆の2回、地域によって行われますが、このわずか4日間だけではなくて、6月ぐらいから練習が始まります。場合によっては、練習風景も見られる。それから、その間にいろんなイベントが入ってくるので、それに出演する。例えば、8月には蝉しぐれの盆という、去年県が助成した行事もございます。そういうことを考えると、丸々2カ月、売り出し方によっては観光資源として売り出せるのではないかと私は考えます。これは観光資源にもなるし、また伝統芸能を保存し、その魅力を伝えていく1つの大きなプロジェクトにできるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 最後に、もう1つ観光資源、観光ツールの提案をいたします。
 家康プロジェクトというのをやってみたらどうかと。徳川家康は、言わずと知れた静岡県の、今の戦国ブームの中でも随一と言っていいぐらい人気のある歴史上の人物ですが、今、中国、韓国で非常に人気がある。中国の空港にも、韓国の仁川国際空港の本屋にも、家康の本が並んでいる。そういう状況の中で、韓国や中国、また台湾から誘客をするのであれば、この家康をツールとして売り出すというのは非常に効果的だと僕は考えます。
 そこで、県の関連のものを調べてみたのですが、実は県が助成を出している「城と戦国浪漫」というホームページがあったり、「静岡戦国ガイドブック」というものを県が助成してつくっていたりします。今、歴女ブームとかで歴史をめぐる人たちもいるので、こういう既存資源の支援をしているのであれば、つなげていって1つの家康プロジェクトをやったらどうかと。しかもいいことに、ことし浜松で全国山城サミットというものがあります。それから2015年に向けて、来年は三方原の戦い440年、2015年に家康公顕彰400年記念事業、久能山東照宮御鎮座400年祭、これはもう決まっています。そういうものに向けての5年計画のプロジェクトをつくっていけば、なかなかおもしろいプロジェクトになるではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 皆さんも御存じのように、名古屋では、武将の格好をした名古屋おもてなし武将隊というのをやって大分有名になりましたが、先日インターネットで見たら、6月14日現在で経済効果が約27億円、これをまねする必要はありませんが、最近は戦国ブームというのも捨てたものではないなと考えます。
 以上、提案を申し上げまして、質問を終わります。

○川島大学課長
 文化芸術大学の入学者の状況に関する質問についてお答えをいたします。
 先生御指摘のとおり、平成23年度の文芸大の入学生の県内出身者の割合は44%、昨年度が69%でございますので、25ポイントほど低下したということでございます。これに関しまして、この低下が非常に顕著であることと、文芸大自体が地域に密着した大学であるということは承知しておりますので、この状況に関しましては、非常に注目をしているところでございます。
 それに伴いまして、今後どうするのかということでございますけれども、まずこの状況の評価について、志願状況あるいは入学状況、特に入学状況は先ほど委員が指摘したとおりでございますけれども、もう1つ、就職状況というものも考慮しなければいかんということがあるかと思います。いわゆる入り口から出口までを視野に入れて行う必要があるということがまず1点と、平成23年度は公立大学法人化後初めて国公立大学方式の入学試験を行ったということでございます。こういったことを踏まえますと、ここ数年の動向を見る必要があるのかなと。総合的にそういった動向を分析して判断し、入試制度の見直しなど、適切に対応していただくよう大学に働きかけてまいりたいというのがベースとなる考えでございます。
 なお、文芸大に問い合わせたところ、指定校推薦につきましてでございますけれども、昨年度まではございましたが、来年度の入学者からは廃止するということでございます。一方で、特別選抜に当たります候補生推薦入試枠というものがございまして、その一部に県内高校枠というものを設けたというお話を伺っております。

○松永文化政策課技監
 グランシップの設計者の負担を求める話し合いについてお答えします。
 昨年度実施しましたスレート剥落の原因究明調査の結果を踏まえまして、設計者に対する損害賠償請求について顧問弁護士に相談しております。その結果としまして、今回のグランシップのケースにつきましては、瑕疵担保及び不法行為による責任を問うことが考えられますが、瑕疵担保については既に期限切れのため法的責任を問えない、不法行為についても、前提となる立証の問題を解決しなければならないということで、法的責任を問うことは非常に困難であるという見解でございました。
 しかしながら、これまでの設計者との面談の結果、設計者からは県の抜本対策の実施に向けて全面的に協力はするという回答をいただいていることから、今後も話し合いを進めてまいりたいと考えております。以上です。

○木塚私学振興課長
 私立学校退職基金造成費助成の関係でお答えいたします。
 まず1つ、県の今後の方針でございますが、私どもは大前提といたしまして、学校法人の多くは財政的な基盤が非常に脆弱であると。個々の学校ごとに退職資金を確保することは難しいということもございまして、この財団に対しまして退職基金を造成する資金として一定額を補助しているというところでございます。
 これまで、県補助金は定額補助方式で算定されてきましたが、これまでその算定に当たりまして、退職基金の3団体の経営状況や保有資産状況など財政的な観点から、つまり客観的な立場で見るとという観点が欠けていたというふうに考えております。したがいまして、今年度からの取り組みといたしまして、まずは第三者的な評価を得るために、会計のスペシャリストであります公認会計士を採用いたしまして、まずは客観的な数値を用いた議論をしようということで考えております。このために、各団体におきまして将来にわたる退職金支給を考慮した退職給付金責任準備金、こちらを積算していただきまして、その上で将来にわたるシミュレーションを行い、団体、公認会計士等で構築しまして、県の助成のあり方について検討していこうと考えております。
 もう1つの点、この3団体の統合等の考え方でございますが、本県の場合、各団体はその母体となります事業推進団体が校種別にありますということで、各校種別に特色ある運営を行っているということから、早急に退職金団体のみを統合するということは現実的にはないものというふうに考えております。しかし、今後何らかの事情により校種別に単独運営できる規模の確保が難しくなった、あるいはそれが想定されるといった場合には、確かに委員のおっしゃるように経営の効率的な観点も含めまして、統合の検討についても団体と話し合いをしていくべきだというふうに考えています。以上です。

○君塚文化・観光部部長代理
 空港のATMで海外カードが使えるようにという委員の御質問でございますが、空港株式会社と空港局、私どもの間でいろんな要望にこたえ、利便性を向上するための取り組みを進めております。
その一環といたしまして、先ほど委員からも御指摘のございました、土日に両替所が開いていない場合は、空港会社のほうでドル、元、ウォン、ユーロを日本通貨にかえると、あとはコンビニでも実施するという形で行っているのが現状でございます。
 委員御指摘の、海外カードが使えるようなATMを置くべきではないかということについては、そういった海外から来られる方の御要望もある中で、静岡銀行にもいろいろな形で働きかけているというように把握しておりまして、ただATMを置くということ自体に、静岡銀行サイドのコスト面とか、いろいろな部分の課題もあると伺っておりますので、今、委員から御指摘をいただいたことを踏まえて、再度空港局との間で相談をいたしまして、運営会社の側で静岡銀行にどういう形で働きかけられるのかということを検討していきたいと思っています。

○橋本空港利用政策課空港企画室長
 現在、整備を進めております石雲院展望デッキに防災拠点としての機能をというお話だったと思いますけど、富士山静岡空港につきましては、これまでも例えば、全日空の静岡―新千歳便におきまして医療用器具の搬出でありますとか、6月4日の開港2周年におきましては、福島空港から新千歳空港経由で富士山静岡空港に福島県産の農産物を搬入するなど、これまでも防災拠点としての機能を発揮してきているところでございます。
委員御指摘の石雲院展望デッキにつきましても、委員会の説明資料22ページに概要がございますが、円形デッキ約860平方メートル、デッキ高約10メートルということで、現在、建築基準法に基づきまして1平方メートル当たり4.5人以上の強度に耐えられるよう設計をしておりますので、少なく見積もりましても3,000人以上が一堂に会するデッキができ、さらにデッキ高約10メートルということで、その空間利用につきましても危機管理部と協議の上、整備を整えてまいりたいと考えております。

○松下文化政策課長
 まず、ふじのくに子ども芸術大学でございます。
 第2期文化振興基本計画の重点施策1に、子供が本物の芸術に触れる機会の創出というものを挙げております。こちらにふじのくに子ども劇団員の募集案内がございますけども、これは2万部ほど作成いたしまして、市町、公民館等に配布しております。また、各種新聞にも子ども芸術大学が創設されましたよという記事が載って、県民には周知されておると思います。
 その結果、7月10日の日曜日に開催されます文芸大のクラシック音楽の講座、定員600人のところに6月28日現在で応募者がもう611人、現在はお断りしているような状況でございます。また、7月3日に最初の講座が行われたんですけれども、菊川で行われたにもかかわらず、県下全域から子供が集まってきております。また、7月18日から清水区及び葵区で実施する楽しいリコーダー講座につきましては、定員を大きく上回る募集がありましたので、規模を大きくして実施するというようになっております。ですので、かなり周知が行き届いておりまして、好評だというふうに思っております。

 2番目のSPACに足りないものでございますけれども、委員から静岡にゆかりある演目を、ということを提案していただきました。
ただ舞台芸術の創造に関することにつきましては、宮城芸術総監督の所管でございますので、きょう委員からいただいた貴重な御意見につきましては、責任を持って財団にお伝え申し上げます。以上です。

○藤原観光政策課長
 遠州大念仏プロジェクトについてお答えいたします。
 遠州大念仏はおわら風の盆と同様、古くから地域に根差した伝統文化であって、浜松市浜北地区や袋井地区等々の県西部で行われているお盆の行事であると承知しております。観光資源という意味では、先生からお話がありましたように、昨年8月に遠州大念仏蝉しぐれの盆として上演会をされたことを承知しております。
 こうした地域に根ざした資源である遠州大念仏に興味を持ち、御観覧される方がより多くなれば、そういう意味で観光資源としてより重要なものとなると思っています。例えば、先ほどのお話にありましたように、練習風景を見せたり、練習に飛び入り参加できたり、お盆そのものは大変だと思いますが、その後の、蝉しぐれの盆の上演会などをやるなど、それにプラスしてほかの伝統文化と結びつけたり、例えば暮れには三日坊さんの旅みたいなツアーもありますので、寺社仏閣をめぐるツアーとして結びつけたりというふうに、県西部地方の地域の資源同士で連携して着地型のツアーを組めば、より集客が見込めるようになると、そんなふうに思います。以上です。

○植田観光振興課長
 徳川家康の関係です。
 委員からありました戦国のホームページにつきましては、昨年度国の緊急雇用の制度を使って、ホームページの作成やガイドブックの作成をいたしまして、ホームページにつきましては、かなり人気となっております。
 また、これも委員からありましたけれども、徳川家康顕彰400年ということで、これは民間が主になっておりますが、県も参画して、今後どうしていくかはまだこれからということなんですが、検討に入るということで今取り組んでおります。
 また、名古屋の話が出ましたけども、海外、特に中国や韓国でも大変に人気があるということで、静岡県だけではなく東海地方4県で共同して何かできないかということも検討をしようという話をしております。そういったことで、ぜひ家康ゆかりの観光誘客というのは取り組んでまいりたいと考えます。以上です。

○阿部委員
 ありがとうございました。何点か簡潔に再質問します。
 まず文芸大、県内枠というのがあるのであれば、これを当然広げていくべきだと思うんです。広げるに当たっても、これは文芸大という学校の特殊性もあるので、ぜひ教育委員会とも話をして、県内高校に行ったら文芸大に行けるという夢を与えてもらえるような、例えば新しく合併をしてつくっていく天竜や引佐の新構想高校とか、そういうところにもきちんと目を向けるように教育委員会とよく話をしていただきたいと思います。これは要望とします。

 静岡空港のティーガーデンシティ構想の防災機能強化についてですが、橋本室長の御答弁だとすべて大丈夫なように聞こえますが、そうではなくて、先ほど申し上げたように危機管理部長や関係の皆さんは、今回の大震災における各空港の知見を生かしてということを考えておられるので、よく話し合いをしてください。独善にならないようにお願いします。これも要望とします。
 大念仏プロジェクトについてですが、御理解をいただいたようで非常に感謝します。
藤原観光政策課長、ただこう思います、「いいものになると思います」ではなくて、このプロジェクトの設計を描いてみるかみないか、端的にお伺いをします。

 それから家康プロジェクト同様、植田観光振興課長、東海4県と一緒にというのもいいですが、こちらの空港の関係、池谷交流局長に答弁を求めたいと思いますが、先ほどの質問の中で挙げた、これは対韓国や対中国に対するいい誘客のツールになるということ、それに対しての答弁がない。いかがお考えかお尋ねしておきます。

 子ども芸術大学のうち、先ほど松下文化政策課長の御答弁では非常に良好ということですが、大念仏のことを持ち出したので、ついでに個別に聞きますが、7月31日に大念仏が浜北であるはずですが、そちらは大丈夫でしょうか。それも確認します。以上です。

○池谷交流局長
 それでは、家康プロジェクト、大念仏もありますけれども、そうしたものを対韓国、対中国の海外誘客に使ったらどうかというお話ですが、これは恐らく加藤観光局長のほうがいいかもしれませんけども、空港も含めてということで御指名ですのでお答えさせていただきます。
確かに、家康は秀吉と違って非常に韓国でも人気が高い、あるいは中国でもその生き方が非常に人気があるということで、今、非常に低迷しているインバウンド需要を掘り起こす、あるいはもう一度戻す、1つの大きなツールになるのではないかと思います。
 8番委員の御指摘のように、昨年久能山東照宮が国宝になったりということで、非常に静岡県の持っている財産としては本当に対韓国、対中国に使えるものだと思います。それについて県も一緒になって、という形かと思います。県にやっていただくということではなくて、例えば静岡県だけでは当然できない話で、家康だけに限っても駿府城も浜松城もありますので、そうしたところの地域と連携しながら進めていくということを、私がやっていきますとは答えにくいんですけれども、空港の利用促進という観点からも、自治体とかいろいろな組織もございますので、そちらにも提案しながら進めていきたいと思います。

○加藤観光局長
 プロジェクトという意味がございますけれども、私は家康を独自に見ますと、いわゆる家康のどこの部分に焦点を置くかというのが非常に大事だというふうに感じております。
今、池谷交流局長からもお話がありましたけれども、家康が浜松にいた時代であるのか、あるいは大御所になってから静岡にいた時代なのかという部分で非常に大きな流れができてくると思います。特に遠州大念仏につきましては当然、大御所になってからのいろいろな、例えばバンダイの模型というものは完全に大御所になってからですから、そういう意見では、売れるものとして商品をつくっていくためには、これは相当浜松市、静岡市と協力してやっていかなきゃならんと。ですから、いちイベントだけにはなり得ない。私どもとしましては、家康という切り口を大きな形でつくっていくということはお約束したいと思います。以上です。

○松永文化政策課技監
 7月31日が大念仏です。7月26日が締め切りなものですから、現在、事務局ではまだ人数を把握しておりませんが、定員は60名です。ただ、20個ある講座のうち、唯一の民俗芸能なものですから、県としても募集状況を見ながら最大限の応援をしていきたいと思っております。以上です。

○阿部委員
 今、加藤観光局長がおっしゃったように、逆にとると浜松も静岡も両方使えるんです、家康は。
若いころ、家康の出世城と言われた浜松城や、戦ってきた足跡のある浜松市、それから家康が隠居してからの静岡市、先ほど申し上げたように、ちょうどことし浜松で山城サミットがあり、来年が三方ヶ原の戦い440年、2015年が久能山、2020年には家康の浜松城入城450年、そういうふうに組み立てていけば、静岡県全体を巻き込んだものができると思いますが、その家康プロジェクトと大念仏双方のプロジェクトについての御所見を最後に出野文化・観光部長に伺って終わります。

○出野文化・観光部長
 遠州大念仏と家康プロジェクトということでございますけど、家康公というのは、先ほど池谷交流局長もお答えしたように、韓国、中国で非常に人気があると。特に韓国におきましては、徳川時代の朝鮮通信使というのが、静岡と韓国の因縁が非常に深いということもございます。今、久能山東照宮が国宝になったということで、久能山遷宮400年というとなかなか難しいから、顕彰400年でいこうということで、東照宮の宮司と話しているんですけども、そういう形でとにかく徳川家康という切り口で2015年が遷宮に当たると思うんですけど、その前からいろいろ仕掛けていこうと。
 加えて今、東照宮が持っている家康ゆかりの品、これが非常に価値があるということで、よく時計が出てきますよね、西洋時計。これが実は世界で唯一当時のまま残っているものではないかと。時計というのはどんどん動かさないといけないものですから、普通は直していってしまうんです。ところが、あれはある意味記念品のようになっていたものですから、当時のままになっているということで、これは多分イギリスの特殊な技術者の方でないと修理できないのではないかというような話も伺っています。そういった、例えば武具であるとか、宝物殿に入っているもの、これもかなり誘客ができるということもございます。
 遠州大念仏もそういう意味では、今回子ども芸術大学の中でまず地域の子供たち、あるいは県内の子供たちにも知ってもらおうというような形で、こういった観光資源というのはいろいろ県内にございます。それを今回、昨年からやっておりますふじのくに芸術回廊というのは、まさにこういったものを見出して、それをそれぞれの観光資源として誘客を図っていこう、地域を活性化していこうということでございますので、遠州大念仏、あるいは徳川家康にいたしましても、これから県としても積極的にかかわって、これが静岡だ、これがふじのくにだ、というような形で国内はもとより世界に売り出していけるような、そういった形で積極的に進めていきたいというふうに考えております。以上です。

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