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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成29年6月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:相坂 摂治 議員
質疑・質問日:07/26/2017
会派名:自民改革会議


○相坂委員
 よろしくお願いいたします。
 分割質問方式でお聞きします。
 まず、東静岡地区の文化力の拠点の形成に向けた取り組みについて、先ほども質問がありましたけれども、お聞きしたいと思います。
 まず、マーケットサウンディング調査をこれまで何度かやられてきていますけれども、回答内容が少々わかりにくいものですから、改めて調査を行った主な項目と回答について、どこの会社がどう答えましたとまでは必要ないですが、全体としての傾向を教えていただきたいと思います。

 それから、それを受けて県が今どんなことを検討していて、結果判断はいつごろ出すつもりでいらっしゃるのかを教えてください。

○松浦政策監
 5番委員にお答えいたします。
 まず、マーケットサウンディング調査の内容でございますけれども、拠点として導入を予定しております機能の中に民間の参画を想定しているものがございますので、民間の投資の意向などについて確認するために調査を行ったものでございます。委員会説明資料にも記載させていただきましたが、アンケート調査とその結果に基づきましてヒアリング調査を2回行う形で調査させていただきました。
 主な聴取内容でございますけれども、今も1つ申し上げましたように実際に民間に参画していただくことを想定しているものがございましたので、それについて投資の意向がどうかという点、それから事業全体の整理イメージとしまして、官民一体の1つの建物というイメージを想定しておりましたので、これについての御意見、それからその事業、個々の機能と別に全体の事業へのかかわりといたしましてPFI事業の導入を検討していたものですから、事業スキームについての意見、さらには公の機能として私どもが予定していたものがあったものですから、それらについて民間の立場でどのようにお考えになるのかを調査させていただいたところでございます。
 最初のアンケート調査の結果で、ある程度前向きな返事をいただけた16社に個別でヒアリング調査させていただいたところでございます。意見をいただいた全体的な傾向といたしましては、少し答弁が重複してしまうかもしれませんけれども、飲食、宿泊についての投資に関しては現時点で安定的な事業が見込めないといった壁もあり、慎重な意見が多かった点がございます。それから整備イメージについては、建物を一体にするよりは分けたほうが民間は参画しやすいのではないかという意見を頂戴してございます。

 それから、これらの意見を踏まえてどう対応しているかでございますけれども、調査結果も踏まえまして基本計画に掲げております機能全般について内容や規模等を精査させていただいております。
 調査結果も踏まえて精査の作業を今後も進めてまいりたいと考えており、時期をいつごろにと御質問をいただきましたけれども、まずは機能の精査を手がけていきたいというところがございまして具体的なスケジュールを現時点で御説明できる状況にはございませんけれども、一般的な話としまして来年度の予算に向けてどのようなことを反映させていくのかを考えたときに、年内にはある程度一定の方向性を出していく必要があるんじゃないかなと考えております。

○相坂委員
 苦言になってしまうかもしれませんが、そもそも東静岡駅南口の県有地についての議論はもう数年前からかなりやってきていて、民間活力を導入しようということもかなり前の段階から検討が続けられてきていたはずです。実際に業者に直接当たってみたところ反応が悪かったので見直しますとなると、もともとのスキームづくりの段階で、これを繰り返してしまうと、どの施設だってできないんじゃないかという印象を持ってしまうわけです。民間を入れてみようという計画で審議会の方々やら何やらからもいろんな意見を集めて、もう5年も6年もやり続けてきて実際に民間企業と話してみたら安定した需要が見込めないからやめますという意見をもらいましたとなると、だったらこの五、六年間は何だったのだということになってしまうわけで、やり方として情報不足のまま見切り発車してしまったんじゃないか。時間をかけたけれども、見切り発車という印象を拭えないと思うんです。

 時期についてもまだお答えできないということで伺いたいんですが、分棟ということで先ほど8番委員からもありましたけれども、分棟とする場合、先方からのアンケート調査、あるいはヒアリングの中で建物を建設するのは公を求めているんですか。それとも自分たちで建てますから、土地だけ提供してくれればいいという意見だったのか、スキームについて何か御意見がありましたか。

○松浦政策監
 建物をどのようにするのかでございますけれども、導入される機能の内容によりましてどういう形がよろしいのか検討していく必要があると思います。2通りパターンがあるかと思います。1つは、PFIで民間が資金調達いたしまして、民間が建物を建てて、その建物をでき上がった時点、もしくはPFI事業が完了した時点で所有権を移転するやり方が1つ考えられるかと思います。
 それから、8番委員からもお話をいただきましたけれども、一定の土地を民間に貸して、貸した土地の上に民間の所有で建物を建てるやり方もあるかと考えております。
 いずれにしましても、全体の機能をよく精査した上でスキームについても検討してまいりたいと考えております。

○相坂委員
 わかりました。そこはもう議論してもしようがないところだろうと思いますが、昨年度も自民改革会議ではPTを立ち上げさせていただいて、1年いろいろ情報提供もいただきながら我々からも投げかけさせていただいたことがありましたけれども、これからやっていく中で公設民営という考え方だけではなくて所有も含めて民間に一からやってもらうことがある程度必要な時代になってきているんじゃないかなという気がしますよね。もう少し議論が進む中でまた相談させていただきたいと思います。

 もう1つだけ伺いたいのは、宿泊、飲食について安定した需要が見込めないとの回答を得たことでは当初から何となく想像もできていたことと思いましたけれども、需要を生み出すために業者からは何らかの条件とか、あるいはこういう仕掛けをしてくれるともっと東静岡に人が集まるんだけどねとか御提案や要望はあったんですか。

○松浦政策監
 今回調査で民間事業者からいただいた意見の中で、需要に課題がある中で官の施設におきまして集客を図って工夫していくことで民の施設にとっての立地の魅力が高まってくるんじゃないかと意見を頂戴しております。今図書室機能の導入を予定してございますけれども、図書室機能の集客力のいかんによっては、ほかの導入機能に与える影響もあるだろうと意見をいただいております。

○相坂委員
 昨年度も議論したことですが、中央図書館の話が出ましたから伺いますけれども、ひび割れが見つかったことと当初から県立図書館としての蔵書数をふやしていかないといけないという教育委員会への対応を求めていたのがあったと思うんです。今の話を聞いていると宿泊機能をここへ持ってくることと官が何らかのあつらえをして宿泊のベッドが埋まる仕掛けを官で何かやってくださいねと提案されて要望を受けているということでしたね。飲食についても同じことが言える。それについては図書機能もあるということだったんですが、そこで伺いたいのは、今後図書館の機能、それから宿泊、学生寮、飲食ブースなんかが大学構想に盛り込まれていましたけれども、これらの機能を併存させていくことをベースとして今後も議論が行われていくのか、あるいはもうアンケート結果も得て大きく見直しをするのか、その点については今どんな状況になっていますか。
 あるいは、今の段階ではまだこれから検討ならば、そうした議論は今後どこを主体にいつごろからスタートして結論を出していくのか、審議会との関係もあろうかと思いますので教えてください。

○松浦政策監
 御質問をただきました機能についての検討状況でございますけども、基本的には基本計画に掲げた機能をベースに検討してございます。精査内容といたしましては、機能の内容の具体化と規模の精査を進めてございます。
 それで、予定している機能の中に図書室機能がございまして、教育委員会と協議を進めておりますが、今の時点では中央図書館の機能を一部東静岡に持ってくることを想定して検討させていただいておりますけれども、先ほど5番委員からもお話がございました、ひび割れ問題や長寿命化の調査結果を踏まえて教育委員会として中央図書館の整備をどのようにしていくのかの検討をこれからすることになってございます。
 整備方針が検討される中で、東静岡にどのような機能を持ってくるかが決まってくるのかなと思っておりまして、今私どもといたしましても図書館の検討状況を見て、これから具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
 それから、教育委員会による図書館の整備方針の検討ですけれども、調査状況にもよるのですが、秋ごろをめどにある程度検討を進めていきたいと伺っておりますので、教育委員会の検討状況をよく伺いながら、双方が点検を図りながら進めていきたいと思っております。
 どこが検討を進めていくのかでございますが、仮に中央図書館の機能が一部にしろ全部にしろ東静岡へ来るとなりますと、中央図書館としてどう整備すべきか専門的ノウハウも必要になってまいりますし、東静岡の拠点としてどうあるべきかの考えも必要になってまいりますので、教育委員会と文化・観光部がお互いによく連携をとりながら、一緒に作業を進めていく必要があると思っております。

○相坂委員
 御丁寧にありがとうございました。
 文化力の拠点については、審議会で2年間ぐらいもんで大学構想をやろうとか、鬼頭静岡県立大学学長などの先生方がいろいろ言ってくださったんですよね。それで何となく文化力の拠点がいろんな機能が集まった中で幕の内弁当みたいな状態になっていまして、かなり揺らいだ印象を受けますね、マーケットサウンディング調査も含めて。
 それがいいか悪いかはやってみなきゃわからないところもあろうかと思うんですけど、仮に図書館機能を全部移す、あるいは一部だけでも移すと、民間企業の参入が見込めない場合に機能をかなり減らしていかなきゃいけなくなると思うんです。ホテルはやめましょう、あるいは大学コンソーシアムは図書館と併存できないならこうしましょうとかと。審議会で正式に審議員から県での整備を求められていたわけで、大学コンソーシアムはかねてから文化・観光部を挙げてやっていたわけですよね。
 ですから、取り扱いをどうしていくのかについて今のところ何らかの方針、あるいは次善の策としてこういうのもありかなというお考えはあるんですか。

○松浦政策監
 繰り返しになるんですけれども、基本計画が昨年8月に取りまとめられたところで、それ以降、委員会の審査等でさまざまな御意見を頂戴しており、具体的な精査を進めさせていただいているところでございます。調査結果も踏まえた形で、まずは導入規模を精査させていただいているところでございます。図書館の機能がどうなるかによって、ある程度機能を見直していくことは考えられると思うんですけれども、基本的にはこれまでの基本構想なり基本計画を尊重する中で、全体の機能を一度に整備するのではなくて、実際に実現の可能性があるところから順次着手していくことは当然選択肢として考えられると思いますので、検討させていただいているところでございます。
 それから、基本計画の策定は平成27年度から平成28年度にわたりまして5回の専門家会議を開催した上で取りまとめてございます。今のところ5回目の会議で会議そのものは終了しておるという考え方ですけれども、現在の機能、規模等の精査の結果、大きな支援の要因等が見込まれる場合は当然どういうやり方かは別にして、委員の確認といいますか、意見を伺うなり、了承をいただく必要があると考えております。

○相坂委員
 ありがとうございました。
 何度も繰り返しになってしまったところがあって申しわけありませんでした。せっかくの委員会の機会ですから要望だけ出しておきたいと思いますけれども、宿泊機能は民間が来て、土地を活用していただく話だから、やれるならウエルカムだとは思っていましたが、ただ国際学生寮については先ほどの8番委員の意見もありましたけれども、一方では静岡の東静岡地区周辺の地主は何十年も学生寮をやってきてくれているんです。東静岡の一等地に学生寮をつくって混在で住まわせてということもありましたけれど、かねてから我々のPTから申し上げていましたが、むしろ民間に留学生も受け入れてもらって、民業の国際化を図る考え方にシフトしてくださってもいいんじゃないかなと。これは学生寮だけ、今みたいにホテルもやめます、飲食も難しいです、図書館が一遍に来ることになると、学生寮だけここに残すわけにもいかないんじゃないかなと思うんです。図書館機能が中心になってここへ出てくることになれば、審議会から出ている大学構想の中心地をどうするかとか、拠点をどうするかもあろうかと思いますので、今の段階で申し上げていいかどうかわかりませんけれども、図書館機能のかなりの部分が東静岡に出てくることになれば、大学とかが集積しているのはむしろ向こうであって、逆に大学生の移動やら何やら考えたら、そもそも東静岡がふさわしかったんだろうかという気もしてくるわけです。いずれにしても人の移動については静岡市の協力も得なければいけないとか、いろんなことが課題として出てきますので再検討される際にはこうしたことも含めてもう一度練り直していいものをつくっていただけたらと思います。東静岡だけがテーマではないと思いますのでお願いします。以上は要望です。

 次に、県立大学の観光学科について伺いたいと思います。
 まず、私の認識不足で申しわけないんですが、もう一度おさらいのために伺いたいんですけど、開設時期、定員数、校舎の場所等を教えてください。

○室伏大学課長
 県立大学の観光学科の関係で御答弁いたします。
 まず、開設時期でございますが、静岡県立大学及び静岡文化芸術大学におきまして平成31年4月の開設に向け学内での検討を進めているところでございます。
 次に、定員でございますけれども、県立大学におきましては経営情報学部の中にコースを設定する予定でございます。同じく文化芸術大学におきましても文化政策学部の中にコースをつくる予定で考えているところでございます。経営情報学部の入学定員100名に20名からおよそ30名程度を加えた形でコース設定したいと考えております。
 一方、静岡文化芸術大学につきましては文化政策学部が全部で200名の定員となっており、3学科で編成されております。大学としてはこの3学科の定員を改めて編成し直して200名で設定するのか、あるいは外出しして県立大学と同様に少し定員をふやすのか検討を進めている最中でございます。
 最後にもう1点、場所でございます。
 いずれも経営情報学部、文化政策学部という既存の学部の中に設定する予定でございますので、今のところ新たな場所を設定することは考えていないところでございます。

○相坂委員
 もう一回確認したいんですけど、県立大学と文芸大にそれぞれつくっていく中で、最終的に定員がふえるとしたらどのくらいふえるんですか。

○室伏大学課長
 静岡文化芸術大学については、定員が未定でございますけれども、県立大学についてはおおむね入学定員を25名ふやすことになりますと、4年制でございますので合計100名の定員増でございます。

○相坂委員
 今の県立大学の100人の定員の中に25人を設けるんじゃなくて横出しで25人ということだろうと伺いましたけれども、4年間で100人ということでした。とてもいいことだと私が言うのも大変不遜な言い方になってしまって申しわけないなと思いますけれど、静岡県の人口減少の一番大きな理由は大学定員の問題だと思うんです。川勝知事は大学は東京にぜひ行くべきだとおっしゃっていますけれども、古いデータかもしれませんが、3万6000人ぐらいの高校3年生が卒業するうちの専門学校やら大学定員やらを考えると9,000人ぐらい定員が足りないんですよね、静岡県の場合。その子たちは必然的に県外に離れざるを得ないので、人数からしたら100人とかはまだまだなんだけれども、それでも枠をふやしていく努力は大切なことだと思いますので、未定だとおっしゃっていましたけど、文芸大もぜひ県庁から働きかけてもらって、定員がふえるようにしていただきたいと思います。

 今後の大学のあり方についてですが、未定の部分もあるんだろうと思いますが、平成31年4月に新入生ということは恐らく来年度中には入試をやらなければいけないでしょうから、ある程度決まっていることもあると思いますけれども、学科の方針ですとか、あるいは地域企業、地域の関連産業、地域行政などとの連携はどうするか、教育全体のスキームが決まっていたら、所管外だったら申しわけないですけれども、ありましたら紹介してください。

○室伏大学課長
 両大学の教育内容等についてお尋ねと思います。
 まず、教育内容でございますけれども、県立大学は既存の経営情報学部の中に経営、あるいは情報科目に追加いたしまして、観光ビジネス、あるいは観光マネジメントを新たに設置する予定でございます。同じく静岡文化芸術大学も既存の芸術、あるいは文化の科目に加え、観光文化論、あるいは観光デザイン論といった科目を新たに設定して既存の学部と融合する形で新たに観光コースを設定したいと考えております。
 加えまして、地域との連携につきましては両大学とも地域学といいましょうか、県立大学ではふじのくに学ということで富士山、あるいはお茶を学ぶ科目を設定しておりまして、静岡文化芸術大学では地域連携実践演習を設定いたしまして学生がグループになり、農業、観光、あるいは国際交流を地域に入っていって自主的に学ぶ演習を実施しているところでございます。地域学ともいうべき両科目を観光コースに取り組むことにより、地域と一緒になって観光コースも育てていきたいと思っております。

○相坂委員
 観光学科については最後の質問とさせていただきます。
 今、丁寧にお答えいただいたんですが、もっと夢のある話というか、観光学科、観光コースができるから静岡県の観光産業をこうしますとか、こういう改革ができますとかいうもっと大きな狙いがありませんか。

○室伏大学課長
 観光学科の狙いでございます。
 まず、県立大学におきましては育成する人材といいましょうか、卒業後の進路といたしまして、DMOにおける施策立案ができる人材でありますとか、あるいは観光産業等の中核となる人材を育成したいと考えております。
 一方、静岡文化芸術大学におきましては美術館、あるいは文化施設等の企画部門で中核となる人材を育てていきたいと考えております。
 両大学とも、将来を見通して特に企業との連携を図りながら、静岡文化芸術大学は昨年度に静岡銀行等と連携協定を結び、これから検討になりますけれども、引き続き静岡銀行だけでなく、地元にある企業等々に学生と一緒になって何かできる方策はないか検討すると聞いております。地元企業と連携を図りながら、観光コースについてはこれから検討していきたいと聞いております。

○相坂委員
 ありがとうございました。
 人材育成で観光では土産物屋、旅館とか既存の産業はあろうかと思うんですけれども、今DMOがやっている取りまとめ機能だとか、戦略をつくってということで、まだ何かビジネスとしてはそんなに立ち上がっていない印象がすごくあるんです。そういう仕掛けにつながる人材をぜひ育て上げていただいて静岡県は誘客ができて、大学も大学として機能しながら伸びていく。大学側のコースができたおかげでシンクタンク機能もあって、調査機能もあって、起業家もこれだけ育ってというところを目指してほしいなと思います。

 次に3点目です。
 先ほども質問が出ましたけれども、地元なので触れないわけにもいかなものですから伺いますけれども、日本平の山頂のシンボル施設整備ですが、入札不調の原因が先ほどの答弁だと、鉄骨部分で予定価格との乖離が発生したと御報告いただきましたけれども、入札をこれからもやられるので聞いていいかどうかわかりませんけれども、そもそも見積もりを事前にとって予定価格を設定していくと思うんですけれど、その段階で問題が生じていたのか、かつての富士山世界遺産センターの話と似ていますけれども、あるいは見積もりはきちんととったけれども、その後に社会情勢が変わって人件費が上がったとか、景気や為替という社会情勢による影響だったのか分析をお話しできれば教えてください。

○平野文化・観光部理事(技術調整担当)
 見積もりの件についてお答えいたします。
 県では、県内の技術力のある鉄骨会社から見積もりを徴収いたしまして設計価格としております。入札に当たり、今度は入札参加業者のほうで見積もりを徴収するのに県内の同じ業者へ見積もりを依頼したようですが、その鉄骨業者でたまたまほかの工事の受注があったため、見積もりを断られたことがございまして、入札参加業者は県外業者に見積もりを依頼したところ、価格の乖離があったということでございました。

○相坂委員
 たとえ県外業者に依頼していたとしても、正確な数字はあがってきたんでしょうから、地元経済の物価や人件費がどうだとか、庁内できちんと精査して応札してもらえる価格でやるべきだったと思いますけれど、御注意いただきたいと思います。

 次の質問ですが、再入札をやることになると思うんですが、再入札までにもう一回見積もりを取り直したり何だとか手続をもう一回やるんですか。

○永井観光政策課長
 再入札に当たりましての手続についてお答えいたします。
 今回の入札不調の原因を調査しまして、改めて入札の手続を行うことになります。通常入札の手続が入札公告から開札、さらには決定を大体1月半ぐらい、入札の事務手続だけでそれぐらいの日数を要します。それに現在行っている調査であるとか、新しく設計を組み直す作業が加わりますと2カ月から少なくとも3カ月間ぐらいはかかることになります。

○平野文化・観光部理事(技術調整担当)
 補足させていただきます。
 新しく設計書を組み直す作業が生じますので、それに伴って見積もりをとる形になるかと思います。

○相坂委員
 設計書を組み直すのは、専門家ではないものでわからないですけれど、設計書そのものは変わらないでしょう、だって今設計をやるわけで。その中の数字が変わることはあると思うので教えてください。

○平野文化・観光部理事(技術調整担当)
 設計書を組み直すのは全く同じ設計書では次の入札ができないものですから、同じ金額や内容にならないように組み直すという表現を使わせていただきました。

○相坂委員
 次の質問もこの件で教えてください。
 そうすると、二、三カ月で設計書を組み直して、もう一回公平な競争ができるように制度をつくり直すと思いますが、これによって工事着工そのものはおくれが出ますか。

○永井観光政策課長
 設計の組み直しによりおくれが生じるということでございますが、まさにそのとおりでございまして、設計の組み直し、それから入札の手続を合わせて少なくとも2カ月から3カ月おくれますので、当然工事の工期も同じ期間分後ろにおくれることになります。

○相坂委員
 そうすると、工事着工がおくれると理解していいんだろうと思いますが、そうすると開設時期もおくれる。おくれたり、設計書が変わったりすることで予算的な影響はあるかどうか。あるいはこれは県と市の総合事業で市が展望回廊をやっている。その接続部分の問題等もあろうかと思うんですが、静岡市との関係上、おくれることによって静岡市が発注している工事もおくれてしまうとか、あるいは地元の地権者がいる場合には地権者は換地でやっているのかもしれませんけれども、外部に対しての影響も含めて細かく教えてください。

○永井観光政策課長
 今回の入札不調に伴う静岡市の工事への影響でございます。
 静岡市につきましては、工事契約が既に整ってございまして予定どおり工事を進めることになっております。静岡市の展望回廊につきましては平成30年4月に一応完成する。周辺ゾーンにつきましては6月には完成すると静岡市から伺っております。したがいまして静岡市の施設がもともと同じくらいの時期を目指しておりましたので、今のところ県の施設の完成が少なくとも二、三カ月はおくれると考えております。
 なお、土地につきまして日本平山頂部分の今回整備する土地は基本的に県有地でございますので地権者との関係は特段ございません。

○平野文化・観光部理事(技術調整担当)
 補足させていただきますと、予算でございますが、細かい原因調査等も含めてさせていただいております。できるだけ予算に影響がないように設計を見直しているところでございます。

○相坂委員
 わかりましたが、1点だけ確認しておきたいのは、日本平の山頂のシンボル施設整備はずっと静岡市が手をこまねいて物事を決められなかった。しかし川勝知事が本会議で6年ぐらい前に夢殿をやろうということから始まって、県がこうやって動き始めたことで静岡市も展望回廊をやろうとようやく動き始め、日本平の山頂整備はもう20年来のテーマだったはずなんです、県と市にとっての。そのすみ分けが始まって、県と静岡市の関係がいろいろごちゃごちゃある中で日本平の共同事業がシンボル的な――いやうまくいっているんだよ、実は――みたいなことが言えるのがここだったはずなんだけれど、これがあろうことか県のミスでこうなってしまうと私も地元に帰ったら余りでかい顔ができなくなるなと気もしていて残念だなと思っているんです。
 1点だけ最後聞きますが、県の本体工事のおくれに伴い、静岡市部分を接続するときに静岡市はもう前倒しで予定どおり行われているため市の接続部の工事期間が延びたり影響は出るか最後に聞きます。

○平野文化・観光部理事(技術調整担当)
 この部分は今後、県がこれから発注するのに二、三カ月ぐらいおくれる中で単純に考えればそのまま所定の工期を通れば二、三カ月完成がおくれる形にはなるかと思いますが、そこはできるだけ工程も詰めたいと思っております。ただ完全に二、三カ月で詰められるかどうかは別としても、どういう供用の仕方をするのか、静岡市と実際のところはよく話をしてなるだけ支障のないようにと考えております。

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