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委員会会議録

質問文書

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平成21年9月定例会企画空港委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:09/30/2009
会派名:平成21


○阿部(卓)委員
 大きく8問、設問数は多いですが簡潔にお聞きします。
 まず空港部の改編についてお聞きをします。
 この空港部の改編の問題、ここに至った経緯を私も1年生なものですから、今までの空港部の歴史をきちんと知らなきゃいかんと、空港部が設置されて以来の議事録は大分膨大で、設置までの所管委員会である総務委員会、そしてこの企画空港委員会――前身の委員会もありましたが――議事録を読ませていただく中で、私が認識しているのは平成18年12月の総務委員会、ここで当時の白岩総務部長が、空港部の設置――空港部はいつまで置いておくのかという質問に対して、空港が開港するまでという御答弁をされておられます。
 先ほど部長からいみじくも御答弁がありましたが、空港部の設置がサンセットだと、もともとサンセットの組織なんだと。そういうことなんだろうなと思っておりますが。それでよろしいのかどうか。

 それからこの静岡空港というのはことし3月に開港予定でありました。なので当然ながらこの4月の部局の改編に当たって空港部をどうするかという検討がされたと伝え聞いています。
 つまり空港部の皆様は、予定どおり3月に空港が開港されたんであれば4月からは空港部がなかったというのは既定路線だったというふうに理解をしていますが、それで間違いないかどうか、まずお聞きします。

 それからこの空港部改編についての3点目、県民から我々議員にしろ知事にしろ当局の皆さんにしろ求められているのは税金を無駄遣いするな、それから時代の流れについていくためにスピード感のある取り組みをしろということだと感じています。
 その中で行政の責務としてスピード感というものをどう考えているのかお聞きをしたいと思います。部の再編というのは、そのスピード感からすると必ずしも年度がわりである必要はないと感じていますが、そのあたりどう感じるのか。2点目お聞きします。

 4点目、今申し上げた税金を無駄遣いするなと、行政コストの面からお聞きします。
 空港部が改編されることにより、とりあえずまず総務室はなくなりますね。そうすると約半年間のコストの縮減が、今改編をすればできるのではないかと思っていますが、それは間違いないでしょうか。確認をいたします。

 最後5点目、これは行政マンである皆様がよくお感じだと思うんで、部長にぜひ御見識をお聞きしたいんですが、行政組織における分配の原則と統合の原則というものがあると思います。
 今回の改編案は統合の原則にのっとった改革と思いますが、それについてどう考えるか。
 空港部改編についてその5点、お聞きをいたします。

 それから、搭乗率保証についてお聞きをします。
 この搭乗率保証については、先般議会で附帯決議をつけたものも含めてよくよく読むと、この搭乗率保証の廃止も変更も非常に困難を伴うことだというふうに私も認識をしております。その中で空港部が、知事はもちろんマスコミ等の報道やこの議会での決意の強さというのはよく伝わってくるんですが、空港部としてのどのような御努力をされていて、どのような動きをされておられるのかもう一度確認をしたいと思います。
 空港部としてJAL側とどういう交渉をされているのか。内容まで明かせなければ結構でございますけれども、どなたがJAL側との窓口となって話をしておられるのか。確認したいと思います。

 同時にJALが今再建問題が勃発して、大変な問題になっております。その中でこの委員会なりもしくはしかるべきところにJALのしかるべき方をお招きして、状況確認、御意見を聞くこと、議論を交換することをお考えになるかどうか、あわせてお聞きをしたいと思います。

 3問目、ササ竹のことについて、先ほど来出ていますがお聞きをいたします。
 先ほど来の議論の中で、2点だけちょっと聞きたいのですが、どうも答弁を統合すると当初地権者は5月の時点では切らせてくれたけど8月になって態度が硬化していると。切ってくれないというような状況になってきたと。なぜ地権者の同意が得られなかったのか、そこには必ず具体的な問題があるはずです。何があったのか。それを先ほど来7番委員も同様の趣旨をお聞きしたと思うんですが、何が地権者と問題になったのか、それをお聞きしたいと思います。

 それから先ほど同じように議論が出た、なぜ知事が8月16日に出座するになったかという質問の中で、部長が12日に知事に報告をし、16日20時に指示があったと、それで17日の交渉に臨んだと。
 17日の交渉に全力をかけるつもりだったということの答弁で間違いないと思うんですが、8月12日は水曜日です。13日が木曜日、14日が金曜日、15日が土曜日。この3日間、何をされておられたのか。地権者側にどういうアクションを具体的にされたのかお聞きをしたいと思います。
 想像するに私も中澤委員も野球が好きですが、これは例え話で野球を出して申しわけないんですが、12日という知事に報告した時点は9回裏が始まるところ。4対3で勝っている。もっとも乱打戦だったので12対11ぐらいかもしれません。それで1点リードしています。ところが、この3日間――13日、14日、15日とフォアボール、フォアボール、フォアボール。このままだと押し出しで同点になってしまう。もしくは一打で逆転でだめになってしまうかもしれない。先ほど来の御答弁を聞いているとそんなイメージだと私は思います。
 そこで知事がやむなく登板をして、三者三振をとって危機を切り抜けたというふうなイメージなのかなと思っております。知事のオープンになった日程を見ますと、17日から韓国へ出張になっておられました。ゆえに知事にはこの16日しか時間がなかったのかなということも推察されます。そのあたり再度確認をしたいと思います。

 次に、監査委員からの御指摘について、先ほど来委員の先生方お話をされていますが、1つだけ簡潔に聞きます。
 監査委員の指摘の中で監査委員から県民の判断がどこにあるのか、後は県民の判断ですという代表監査委員からの言葉がありました。それについて、空港部という組織について県民は信任を持っているかどうか、それだけ簡潔にお聞きします。空港部としてどのような御認識であられるか、どういうふうに県民が思っているんだろうということをお聞きをします。

 それから、空港を中心としたまちづくりがこれから必要だと思います。先ほど出た能登空港しかりそして韓国の仁川空港しかり、空港がこれからやっていくためには新たに空港周辺のまちで空港需要を生むしかないと。
 そう考えたときに、先ほど赤堀委員は空港部は今のままのほうが地元はいいというふうなことをおっしゃいましたが、我々時に非情な判断をする、将来のために今はつらいけれども、今改編をしなきゃいかん、今変えなきゃいかんというときもあると思うんです。
 私の浅学非才の中で思うに、静岡県の組織を考えたときには今の空港部でやるよりも、企画部に行って全庁的な形で利活用の促進に企画部として取り組むというほうがいいのかなというふうに感じています。それについて空港を中心としたまちづくり、利活用について考えること、そのためには企画部に入ることがプラスだということが間違いがないかどうかお聞きをしたいと思います。

 それから、佐野愛子議員の質問にありましたカテゴリーVについてお聞きをしたいと思います。
 まずこれなかなか簡単ではないと認識をしていますが、4点お聞きします。
 1つは現在導入されている空港、3種空港では私の認識するところは青森空港、熊本空港あたりしかないのかなと思っていますが、1種、2種も含めて現在導入されている空港、そして導入するためにかかる経費、3番目が静岡空港へ導入するための手順、それから4番目が国土交通省が例えば簡単に許可しないよと、霧で事故があったり危ないことがあったり、霧の発生が何日以上なきゃいかんというような制約があるのかどうなのか。それをお聞きしたいと思います。

 それから利活用の促進について1点お聞きをします。
 今年度空港利活用促進支援事業として、パック旅行促進事業費補助、団体利用送迎バス補助、旅行商品広報費補助、定期便誘致支援、教育旅行促進事業費補助、利活用促進協働事業費補助という6つのメニューがあると思うんですが、現時点の実施状況のペーパーをもらいましたが、この中で空港部として予想より需要が多いもの、予想よりニーズがないというふうに感じているもの。
 ちょうど今中間点なんで中間点で検証する必要があると思います。それによって今後の利活用策を考えていく形にしなきゃいかんと思いますが、それぞれどのような分析をされておられるのかお聞きをします。

 最後に、前原国土交通大臣が空港整備特別会計のことについて、見直しも検討すべきと発言をされています。
 この空港整備特別会計のことを調べていくと、2005年12月に当時の公明党の北側一雄国土交通大臣が行革の重要方針ということで、この空港整備特別会計を独立行政法人化も含めてちょっと見直しを検討しなきゃいかんというのが始まりだったと認識をしています。
 その後現実的に内容は見直されなかったんですが、名前だけ2008年4月に変わって、社会資本整備事業特別会計空港整備勘定という名前になっただけだなと感じているんですが。2008年は相変わらず5406億円がつけられています。
 静岡県空港部としてお聞きするんですが、この特別会計が今のようじゃなくなったとき、どのような影響があると考えておられるのか。例えば独立行政法人化をされたときに困ってしまうのか。困るんだったらどういう部分が困ってしまうのか。そういう部分があればぜひお聞かせを願いたいと思います。以上です。

○岩ア空港部長
 担当室長では答えにくい点が幾つかありますので、私のほうから直接お答え申し上げます。
 まず空港部改編で、平成18年12月の当時の白岩総務部長の御発言を引き合いに出してサンセット組織でよいのかという、これはもともと17年に出たとき、生まれがサンセットでございますので、間違いなくサンセット組織であるというふうに認識しています。
 ただこれにつきましては、基本的には従来の組織改正ですと、原部から組織改正要求調書、これ組織定数の要求調書を出しまして、それを組織定数の所管部である総務部のほうで査定をして、それが知事に上がって最終的な決裁をいただいて、県の最終的な組織改正案としてまとまってくるという手続を経ますけれども、今回の場合にはそういう手続が一切ございませんので、本来であるならば総務委員会において総務部長がお答えすべき案件だと思いますけれども、私ども空港部として部長として理解しているのはサンセット組織であるというふうに理解しております。

 年度当初の3月に開港していれば4月に空港部はなかったのかということですけれども、これにつきましても本来であれば総務部長がお答えすべきでありますので、県としてそれがそうであったのかなかったのかはちょっと私としては責任ある回答は控えさせていただきたいと思います。

 それから行政のスピード感からいったら年度途中の組織改正もあってもよいのかと、これは空港部が空港建設局から空港部になったときはまさに年度途中でございますので、組織改正というのは本来そういう点も含めて組織改正はあってもしかるべきだというふうに、これは一般論として私自身もそういうふうに認識しております。

 それから総務室が減に至って室員が減るからコスト縮減ができるのかということですが、私自身は組織の概要については総務部から伺っておりますけれども、定数それから職員については内容をいただいておりませんので、現実問題として私自身がどうなるのかも含めまして承知しておりません。組織概要はいただいておりますけれども、定数それから職員内容によって当然変わってまいりますので、その辺はちょっと答える立場にないと。
 ただ一般論としまして、例えば端的な話どういう定数になるかわかりませんけれども、部が1つ減りますので、当然部の室としてのいわゆる体裁の部分の縮減というのは、それは定数が減ればその分は縮減ということにはなろうかと思います。

 それから行政の組織については分配と統合ということですけれども、これにつきましてはフラット化したときがまさしくそういう考え方で分配統合を実践したものであるというふうに理解しておりますし、組織改正そのものはまさしく時々の施策のありよう重点のありよう、要するに方向性もしくは組織の定数のありようによって当然のことながら組織体制というのは常に変遷していくものであると。
 それについては分配統合が年という単位などで恐らく編成されていくものだというふうに理解しておりますので、まさしく組織というのはそうあるべきといいますか、そういうものを宿命として負ったものであるというふうに考えております。

 それからあとササ竹の関係でございますけれども、なぜ同意が得られなかったかということです。
 私自身が8月17日にお会いして地権者の方と直接お話をした際については、5月に合意したにもかかわらずやはりちょっと長く置き過ぎたんではないかと。それはまさしくおっしゃるとおりでありまして、その点については私どもも空港部を代表しまして地権者のほうに謝罪したところであります。
 そういういきさつからいいますと、同意が得られなかったというふうに私自身は理解しておりませんけれども、5月の交渉が妥結した後にもかかわらず、県のほうがちょっと時間を徒過したということにおいて、開港とかいろいろ私どものほうも事情はありますけれども、それは地権者にとって全く関係のないことでございますので、その辺の努力、配慮が足りなかったのではなかったかというふうに私自身は反省しているところであります。

 それから8月13日、14日、15日のお話でございますけれども、これにつきましては私どもの交渉人であります静岡空港建設事務所長のほうから、この地域についてはお盆であるので地権者と相談してお盆を避けて17日にしたというふうに報告を受けておりました。
 そういう意味からいえば、16日にむしろ知事から電話をいただいたときには内心ちょっとびっくりしたわけなんですけれども、私どもとすれば事務所長の交渉の経過からお盆は避けたいというふうに聞いておりましたので、私としてはそういうふうに理解をしておったところであります。

 それからもう1つ監査の関係で、県民の判断で県民からの信任を持っているのかどうかということでございますけれども、今回の私どもの監査に対する報告について、私自身が部長を拝命したのは7月17日だったと思うんですけれども、その前に監査への第1回目の報告は出ているわけなんですけれども、私自身としてはその後の第2回目の報告を監査委員にお出ししたときの気持ちとしては、現行の私どもの部の改善策の中では現状考えられる最善のものを出したつもりであります。
 ただこれが監査のほうから見て、いまだに十分でないという御判断をいただいているという点でありますけれども、これにつきましては私としては最善を尽くしたつもりであります。そういう意味からいえば、県民からの信任を持っているのかどうかということについては、私はちょっと自信を持ってお答えする立場にはございません。

 それから空港を活用した地域づくり、地域振興の関係ですけれども、これにつきましては現在の静岡県の事務分掌におきましては企画部所管となっておりますので、企画部所管の中で地域振興の具体策は新総合計画と合わせまして、具体的な進捗を見ていくのではないかと思っております。以上でございます。

○勝山空港部理事兼整備室長
 お尋ねのうちILSのカテゴリーVへの高度化という点につきましてでございますが、まず4点のうち第1点目の国内で導入されている空港はどこがあるかというお尋ねです。
 国内には6空港ございまして、青森空港、成田空港、セントレア、広島空港、熊本空港それから釧路空港――この6空港が現在カテゴリーVで運用をしております。
 それから経費についてのお尋ねですが、静岡空港にもしこれを導入した場合の経費ということでのお尋ねでございますが、まだ試算といいますか工事費をはじいてというような精度までは至っておりません。
 個別の空港の地形ですとかもろもろの事由がありますので、なかなか試算は難しいですが、比較的近い事例の中で釧路空港、広島空港、熊本空港の3空港あたりの調べられるだけの資料などを見ますと、カテゴリーTからカテゴリーVへは30億円とか50億円、80億円というような事業費がかかっているということは調べましたので、それらから例えば静岡空港にもし導入したらという推定をするならば、40億円とか50億円とかそのくらいの規模の事業費が必要ではないかと我々は推定をしております。
 それから手順でございますが、やはり空港における気象の状況ですとか、それから欠航もしくはダイバートなどの実績を特に国のほうで定めて明文化したものはございませんが、我々が国とか他空港の方に伺うところによりますと、やはり3年以上ぐらいの実績といいますかそういうものを持って、高度化に向けての働きかけをすることが必要ではないかと。
 その中でその実績を積むと同時に、当然のことながら費用対効果――BバイCの計算などをして、それらをそろえた上で国と協議して実施をすると、こういうような手順になろうかと思います。例えば調査を3年以上やって工事に取りかかったとしても、先ほど申し上げた最近の実績の中ではその工事自体もやはり3年から5年程度かかっておりますので、その中では国の無線施設の改良ですとか、気象施設の改良それから県が所管しております航空灯火の改良ですとか、そういうものももろもろ必要となりますので、それらを順次やっていくことが必要かと、そのように承知をしております。
 あわせてそれに必要なエアラインの機材についても、電波高度計を搭載した機材が飛んでくるとか、それから操縦するパイロットにいわゆるカテゴリーVに合わせた訓練ですとかそのようなものを積んだ方でないと着陸ができないとか。そのような制約もありますので、そういうようなものを総合的に合わせてそうなる時間がまだ工事とともども3年以上かかるのかなというふうに我々は予想をしております。
 それから最後に、国土交通省が認める場合の制約ということですが、今申し上げたとおりそれらの実績それから費用対効果、そのようなものを合わせて御説明して、県だけではなくて国のほうの施設の改良も合わせて同調していただくことが必要かなと、このように考えております。以上です。

○君塚空港部部長代理
 搭乗率保証に関して空港部としてJALとだれがどのような交渉を行ったかという点でございますけれども、先ほど部長からも申し上げましたとおり、川勝知事は西松社長と信頼関係を築くためにみずから社長と交渉したいということを就任後ずっと言い続けてきたという状況でございまして、なかなかJALの社長とお会いできなかったわけでございます。
 社長と会う前にJALの執行役員がまずは知事のところに来たいということはございましたけれども、知事としては自分はあくまで社長と会うんだというお話をされておりました中で、JALは執行役員が会うということをおっしゃっておりましたので、かわりに知事の命を受けて私がJALの東京の本社のほうに足を運びまして、佐藤執行役員という方とお話をさせていただいて、JALの搭乗率保証に関する知事の御意向も伝えてきたところでございます。
 その際にJALの執行役員からは、やはり知事にお会いしなければいけないと思っておりますけれども、搭乗率保証の見直しに関してはやはり株主代表訴訟などで不利益変更という形で社長が糾弾されてしまうという厳しい状況もあり、なかなかこれを合意事項にはできないのではないかというようなお話もございました。
 そういったJAL側の意も聞いた上で、知事に御報告したところ、あくまでもやはり知事としてはまず社長と協議をしたいということで、引き続き申し入れを行った結果、8月27日にようやく西松社長が知事のところを訪れまして、1対1の協議という形になりました。そこには私は同席できませんでしたけれども、その後の知事の記者会見の中で知事からはやはり西松社長に対して合意によってこの搭乗率保証を見直していこうということを申し入れたという状況でございます。
 その後につきましては、先ほど委員からも御指摘ございましたとおり、JALの再建問題で今社長がなかなか時間もとれないということで知事も配慮いたしまして、今すぐには次回の協議ということは知事は申しておりませんけれども、しかるべき段階で知事は再度社長のところに赴いて、またJALとしての検討状況について伺うということを知事はおっしゃっておりましたので、今後もその知事の意を踏まえた形で事務方としてできることはやっていきたいと思っております。

 そして先ほど委員から、委員会にJALを呼ぶというような申し出がございました。
 これにつきましては、もし必要であれば今まさに再建問題で国土交通省のほうでタスクフォースが新たに前原大臣のもとに設けられて、今全体の議論をしている中でございますけれども、そういった検討の状況も踏まえた上で、またJALからいろいろ聞き出す必要があるということであれば、それも必要なことかなというぐあいには思っております。

 それから空港整備特別会計の改革はどのように影響があるかというお話でございまして、先ほど委員から御指摘がございましたとおり、今空港整備特別会計ということではなくて、公共事業の特別会計改革がございまして、社会資本整備事業特別会計の1つの勘定という形で位置づけられておりますけれども、基本的には道路の特別会計や河川の特別会計等々とはミシン目がついた形で、着陸料収入等を財源として空港整備等に充てられると、そういう構造になっております。
 先般前原大臣がその見直しを行うべきであると、今回のJALの問題もこういった構造的な問題があるんじゃないかという指摘がありました。
 どういう改革をされるかということは、今後また見守っていかなければいけませんけれども、基本的には例えば着陸料を見直していくというようなお話になりますと、空港の建設だけではなくて新しい滑走路の延長であるとか、エプロンの整備であるとか、そういった整備費そのものも必要最小限のものにしていくという形になれば、静岡空港だけではございませんけれども、またいろいろな整備事業そのものに影響があろうかと思っておりますけれども、改革の具体的な内容については今後いろいろと情報をとりながら、私どもとしても把握してまいりたいと思っております。

○白井空港部理事(空港運営・就航担当)
 利活用の促進についてお答えいたします。
 お手元の委員会資料の5ページ、6ページのほうにもございますけれども、空港部では静岡空港の利活用促進のために富士山静岡空港利用促進協議会とともにさまざま補助金等を出しながら取り組んできたところでございまして、委員御紹介のように、5ページのところにあります就航促進・利用拡大事業におきましては、旅行商品の広告費の補助でありますとか教育旅行促進事業費補助、さらにはチャーター便に対する助成、6ページのほうにいきますと、サポーターズクラブのパックツアーの割引とか、市町村との協働事業など、さまざま取り組んでまいりましたが、6月の開港から3カ月ほどたちまして8月の末の時点で、促進協議会でもどのぐらいの執行率なのかということも検討いたしまして、その中で余り売れ行きのよくない補助事業については少し見直していこうじゃないかということで話し合いを進めた経緯がございます。
 その時点で問題になりましたのは、静岡空港からのアウトバウンドよりインバウンドのほうが弱いね、それからビジネス需要が期待したほどにないねというようなことから、インバウンドを強化すること、それからビジネス利用の利便性向上を図ろうと。
 そのようなことを考えまして、特に当初に計上してました中で少し利用率の少なかったのが、例えばサポーターズクラブのパック旅行の促進費なんですけれども、1万3500人ほどいるサポーターズクラブの皆さんに3,000円のキャッシュバックがありますよというような形でツアーの広告等を流していますけれども、ちょっと反応が鈍かったりするというようなところもありましたのでそのようなお金とか。それからチャーター便の関係が若干インフルエンザの関係とか。それから台湾の水害の関係で予定をしておりましたチャーター便の数が少し減りましたので、チャーター便補助につきましてもことしの年間の予算をそれほど使わなくても済むのかなというようなこともありまして、そちらのほうのお金を工面をいたしまして、資料の6ページの下のほうですけれども、追加対策というようなことで一覧表で載せさせていただきました。
 例えばインバウンド、ビジネス需要を拡大するための団体バス助成。それまでアウトバウンドの団体バスしか助成をしていませんでしたけど、インバウンドについても助成をするとか、レンタカーの支援を行うとか。さらには路線の中で搭乗率が65%未満ということで、少し乗りの悪い路線については販売奨励金を出すなど、促進協議会の就航促進・利用拡大委員会の中で御議論いただいたようなことで少しメニューを変えて追加対策に取り組んでいるという状況でございます。以上です。

○阿部(卓)委員
 ありがとうございました。
 何点か再質問等させていただきますが、まず搭乗率保証についてですが、相手があることなものですから話し合いができないという状況が一番厳しいと考えています。ただ時間は過ぎていくものですから、できるだけできることを模索をしていただきたいなと思っております。

 また先ほどのJALの関係者の招致については、要請があれば必要なことと考えているという部長代理からのお話でしたが、またそれは部長を初めこの委員会の委員の皆様の御判断もありましょうし、委員会で呼ぶのかそれとも違う形なのかというのは今後の推移の中で、全く何もしないというのではなくて、JALの再建状況を確認してそれをかんがみた上でどうすべきかという情報提供を県民の皆様にもすることによって、県民の皆様にこの搭乗率保証に対する静岡県の動きというものはより理解していただけるものと思いますので、引き続き前向きな検討をすべきと考えます。それについて申し添えることがあれば御答弁をいただきます。なければ結構です。

 ササ竹の問題についてお聞きをします。
 地権者の方が5月に合意したにもかかわらず協議が進んでいないことについて不信感を持たれたと、これは反省すべきところだという部長の真摯な御答弁には敬意を表します。ただやはりこのあたりのすれ違いは、先ほど他の委員からも御指摘があったように、立ち木問題のまた繰り返しでもあるものですから、十二分になぜそういうことになってしまったかということは検証をしていただきたいと思っております。

 それから8月13日から15日がお盆であるというのはごもっともなんですが、先ほどの7番委員がいみじくもおっしゃったように、危機管理というのは最悪のことを考えてやるべきであって、この感覚があるうちはやっぱり僕はいけないと思うんです。
 これに関してはもう一度県民の税金を預かっていると。先ほど3番委員でしょうか、もしまた空港の本格運用が延期されれば国際問題になる大事件だったわけですから、もう一度この認識をお聞きをしたいと思います。

 それから空港部の再編についての、空港部の所見はわかりました。
 トータルをするとやはり県民が求める税金の無駄遣いをするなと、スピード感のある取り組みをせよということにこたえて、なおかつ静岡県の行政の今までのルールと、それから委員会や本会議での理論の積み上げの結果、きょうに至っているということがわかりました。
 ぜひイレギュラーな形での再編を提示されて戸惑われる向きもありましょうし、また県民の皆さんの中に戸惑いもあるとは思うんですが、大多数の県民の本意――税金の無駄遣いをしない、スピード感のある取り組みをするという本分にとって、責務を遂行していただきたいなと思います。

 それから利活用の促進についてですが、先ほどの白井理事の御答弁はよくわかりました。
 やはりニーズに合う合わないというのは大切なことだと思いますので、さまざまなアンケートも拝見させていただきましたが、そういうアンケートで必要と思われるものはどんどん入れるべき、そしてまた需要のないものは切っていくべき、その論理でぜひ進めていただきたいと思います。

 それとカテゴリーVについて、もう1つだけ確認をします。
 手順をお聞きしたんですが、大分かかるということです。もう一度聞くんですが、これ制約のように聞こえてなりません。国土交通省が空港を高度化したいという静岡県の思いを、霧がないのにそんな高いものを入れる必要はないということだったり、3年間とりあえず見てというようなのは、今まで前例はそうだったかもしれません。だけれども静岡県としてそれが必要と思えば努力をすべきと思うんですが、その制約という呪縛にかかっておられないか。それだけもう一度確認をします。
 どうしても先ほどおっしゃったような手順を踏まなきゃいけないのか。そうすると5年から6年かかる。じゃなくてもっと早くやれる可能性があるのかないのか。それだけ確認します。以上です。

○岩ア空港部長
 危機管理の観点から、お盆の期間はいかがなものかというお尋ねでございますけれど、私どもとしましてはやはり地権者の御尊父の方がお亡くなりになっておられて、私もそうですけれど、どうしても田舎に住んでおりますとお盆の先祖崇拝といいますか供養についてはかなりの配慮をする点があると感じられました。
 私は所長からその旨を受けたとき素直にその旨を理解し、17日の交渉というのは特段の不審を抱かなかったということでございます。その点が危機管理上問題ではなかったかということであれば、それは私の至らざる点であります。以上でございます。

○君塚空港部部長代理
 先ほど搭乗率保証に関して再度御指摘がございました。
 やはり今JALのタスクフォースですね、国土交通省のタスクフォースにおいて再建の議論がなされていると。JALが静岡空港から徹底するということも報道はされておりますけれども、まだ決まったことはないと認識してございまして、今前原国土交通大臣のもとで具体的な絵が議論されていくと思っております。
 その情報はできる限り国土交通省あるいはJALからも入手をして、県民の皆様にもお示しできるところはお示ししながら、また今後搭乗率保証に関する協議においても空港部としてでき得ることはやっていきたいと思っております。
 何よりもやはりきちんと正確な情報を入手することが第一義的なことだと思っておりますので、そのように努めてまいります。

○勝山空港部理事兼整備室長
 カテゴリーVへの移行の件でございますが、ちょっと私の御説明が不十分だったかと思いますけれど、確かに明文化されたものでこういう手順と期間を踏まなければというふうに決まったものではございませんので、当然我々としては管理者として、例えばことしのような状況を踏まえて国のほうへ御相談ですとか働きかけですとか、そういうものについては速やかに実施をして、必要とあらばカテゴリーVへの移行が少しでも早くできるような働きかけ、そのようなものには努めてまいりたいとこのように思っております。以上です。

○阿部(卓)委員
 部長の今の御答弁の中で、ササ竹の件、そのお盆のことはお聞きしてなかったんで、非常によくわかります。よくわかりますが、あえて心を鬼にして申し上げます。私が部長であってもそうしたかもしれません。でもやはり我々は時に心を鬼にして、やっぱりどうしても進めなきゃいけないことに関しては、相手にしつこいと言われても言わなきゃいかんときもあると思います。
 事実今回は知事が会わせていただいて、交渉が持たれ、そして事なきを得ているという事実があった以上、やはりそういうところは大切な交渉事に関しては心を鬼にして取り組むべきが我々の公のセクターにいる人間の責務だと思いますので、大変失礼ながらお願い申し上げて、終わります。以上です。

○伊藤委員長
 それではここで15分間、3時再開で休憩に入りたいと思います。

( 休 憩 )

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