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委員会会議録

質問文書

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令和3年9月定例会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:良知 駿一 議員
質疑・質問日:10/08/2021
会派名:ふじのくに県民クラブ


○良知(駿)委員
 それでは、一問一答方式でお願いいたします。
 総務委員会説明資料の19ページ、先ほど8番委員からもお話があった内容でありますが、これによると得られた実証結果を基に次年度以降の予算化、事業化につなげていくとなるんですけど、ゼロベースからのスタートなので何かしらの結果が出るに決まっているんです。
 そうすると、本当にこれがきっかけだったのかどうかにもかかわらず予算がつく状況になっていくわけです。
 この資料しか見ていないので実際の各事業がどういった内容かちょっと分からないんですが、港湾局や企業局のものはやっていく価値があるだろうと思いますけど、それ以外は本当にこれだけのお金をかけてやる価値があるのか疑問になるものもあるんです。
 例えば、この表のデジタルサイネージは500万円ついていますけれども、何にお金を使うかも内訳が出ていないので分からないんですが、ただこのディスプレーを買うお金というと今60インチのディスプレーは大体10万円前後で買えるんです。もう少し大型にしても80インチで20万円。ほかに例えば交通結節点における交通情報等の発信もタッチパネル型端末を設置とありますけれども、この御時世にタッチパネル型の共用の物を使っていいのかということもあり、個人の持っている端末でいいじゃんとなるわけです。
 あと、図書館のデジタル化。先ほどもちょっとお話がありましたが、今年度中にやっていけるものを事業化したとあるんですけれども、これはもうちょっと考えたら図書貸出しカードの電子化。さらに拡張させて、図書館だけじゃなくて例えば静岡県下のいろんな行政が持っている会議室や体育館などを借りられるような行政一括――マイナンバーカードが本当はよかったんですけれども、先ほど7番委員の質問にもあったとおり税や社会保障でしか使えないと法律で規定があるもんですから――のもうちょっと秘匿性の低いレベルのカードを作ってもいいじゃないか。そのようなことが考えられるわけです。
 なので、急いでやらなくてもいいわけです。
 これは見直す考えはありますか。

○部デジタル戦略課長
 ふじのくにデジタル化事業につきましては、各部局が抱える様々な課題の中からデジタル技術を活用して課題を解決するといった今年初めて取り組んだ事業であります。
 ですので、10番委員御指摘のとおりなかなか結果が見えない部分もあるかもしれませんけれども、まず取りかかりとしてこの6つの実証をしているところであります。

○良知(駿)委員
 先ほどもお話ししましたけれども、もうちょっと安くいい方法でできるものがあると思うので、もう一回検討してもらったほうがいいのではないかと思います。

 続きまして、DXの素案について御質問します。
 ふじのくにDX推進計画素案の13ページ以降から10年後の静岡県と記載があるわけですけれども、これは書かれている内容は現在進行形で続いていて二、三年後にはある程度形になっていないといけないものですよね。10年後の姿でこれを書かれても、将来なわけです。10年後はどうなっているか分からないので難しい部分ではありますが、どういった経緯でこれを書かれたのか教えていただければと思います。

○部デジタル戦略課長
 ここに記載しているものはまだ案の段階でありまして、10番委員御指摘のとおり今後数年間である程度形になっていないといけないものと認しております。
 現在、庁内の若手職員で構成するDX推進チームで10年後の静岡県の姿について内容を検討しているところであり、12月に予定しているパブリックコメントに示す中間案の中にはDX推進チームが描いた10年後の目指す姿を反映させることとしております。

○良知(駿)委員
 それではお伺いしますが、今現在出てきている案というか、こういった姿になるんじゃないかといったものがあれば教えてください。

○部デジタル戦略課長
 今検討の途上でありまして、チームを4チームに分けて検討しているところです。まだまとまった案が出ていないので、またまとまった段階でお話しさせていただきたいと考えております。

○良知(駿)委員
 別に自分の案をそのまま載っけろというわけじゃないんですけれども、例えば今人工知能の分野で言うとエモーショナルコンピューティングというのがあるんです。
 今まで計算機でしかなかったコンピューターが人工知能の発展によって感情を疑似的にしていくような技術のことを言うんですけれども、さらにそれが発展していけば――今は家電なんかでルンバとかそういったところまででしかないんですが――介護、保育やペット用のロボットなども恐らく10年後にはかなりいい線まで行くんじゃないかなというのもあります。

 次の質問にかかわってくるんですけれども人材確保。
 いろんな事業に関して様々な担当者の方とお話ししてるんですけれども、その事業の技術について詳しい方はかなりいて何で行政のDXに出ないかを考えたんですが、DX推進計画の素案を見て分かったのが、自分たちの抱えている現状は分かるけれども過去を知らない。かといって未来についても分からない、ほかの分野も分からない。素案を見る限りは、自分たちの抱えているところしか分かっていない人が多いんです。
 なので、今後それぞれの分野に非常に詳しくなくてもいいけれども、今ICT全般のこういう技術があってこういう研究がされていて、これからこうなっていくだろうという知識を持っている人を使っていかないといけないと思うんです。育成なのか民間から持ってくるか分かりませんが。
 ただ民間と言っても、民間の人がすごい優秀というわけじゃないんです。民間でも自分たちの抱えているところは分かるけれども、ほかの分野は分からない人は大勢いるんです。自分はグラフィック専門で、ほかのハード的なことは分からない方ももちろん多い。
 民間から持ってくればいいわけではないんですけれども、そういった人材確保をどう考えているのか教えてください。

○部デジタル戦略課長
 ICTの分野は多岐にわたるため、職員がICT全般に精通するのはなかなか難しい状況であります。
 そのため、現在7名のデジタル戦略顧問団を配置し、顧問の知見やその人脈を活用しDX推進計画の策定や課題解決に取り組んでいるところであります。
 デジタル戦略局が設置されて半年が経過したところであります。現状と課題をしっかり把握、検証した上で、必要な対応を検討していきたいと考えております。

○良知(駿)委員
 大枠を分かっている人はやはり必要だと思いますので、そういった方に御協力頂けるように県からも働きかけていただければと思います。
 あと、現在の技術動向を知ることはすごい大事で、恐らく若手の職員は知らないわけです。
 自分はこういったコンピューター関係、IT関係の学会に3つ、情報処理学会、人工知能学会、電子情報通信学会に入っていて定期的な刊行物が送られてくるので現在の研究はこういうことをやっていると分かるんですけれども、恐らくバックグラウンドがないと分からないと思います。
 これはアドバイスと言うとおこがましいかもしれませんが、もうちょっと教養の面でSF映画を見ることが一番取っつきやすいかなと思います。例えばよく論文とかの背景に出てくる映画があって、「ブレードランナー」という映画やキューブリックの「2001年宇宙の旅」なんかはよく出てくるんです。これはどういったところが背景として書かれているかというとAIの反乱なんです。
 要は、今に始まったわけじゃないですけれどもAIの反乱――人間の意思に背いて人工知能が活動するんじゃないかと昔から言われているわけで、逆にそういうのは映画で言われているから、それに着想を得て研究を始める人も結構いるので、そういったところの一般教養の部分からちゃんとやっていってほしいと思います。

 次の質問に移るのですが、今回の定例会の一般質問でも何人かの先生方からあったと思いますがユーザーインターフェースの関係。
 結局使い方が分からない人はどうするんだとか、県のホームページ見にくいよねといった御質問がありました。それは自分も当然思っていて、民間のサービスを使うために高齢者にスマホの使い方を教えることは必要と思うんですけれども、行政の立場でそこを求めるのはちょっと順番が違うんじゃないかなと。
 まず、本当に誰でも使える形にユーザーインターフェースの設計をするのが最初に来ないといけなくて、それに追いついてくださいと言うのは最後の段階になるはずなんです。
 なので、デジタル戦略顧問団が7名、それぞれの専門がいてどういった経緯でこうなったかは聞いているんですけれども、やっぱりここにユーザーインターフェースの専門家を入れるべきだと思いますがその辺はどうでしょうか。

○部デジタル戦略課長
 ユーザーインターフェースについては、国の開発したアプリが使いづらいといった声が聞かれる点からもその重要性については認識しております。
 今後、ユーザーインターフェースに限らず顧問の専門分野以外の知見を必要とするケースが発生した場合には、顧問の人脈を活用して必要な専門人材を紹介していただき対応していきます。
 その上で、顧問として常時お願いする必要があると判断する場合には、顧問団への追加を検討してきたいと考えております。

○良知(駿)委員
 コンピューターの歴史はユーザーインターフェースと共にあったんです。コンピューターにこういったことをさせる――プログラミングと言うんですけれども、最初は0と1でしか命令できなかったのが、だんだん英語の単語が使えるようになってきて今では小学生でもできるようにブロックをためてコンピューターに命令できるようになったという進化があるわけです。ユーザーインターフェースは本当に大事なことで、これが抜け落ちているのはどうなのと思うわけです。
 分からないことがあるから聞ける。その紹介を頼りに聞けるではなくて、分からないことが分からないのが現状だと思うんです。
 なので、常設したほうがいいと思います。これは意見です。

 次に、この中にセキュリティーに関する文言がありますが、今後データの価値は金銭よりも高くなる可能性もあるわけです。そうすると金銭に対しては監査がありますけれども、データに対しては今そういった仕組みがないですよね。
 こういった人はデータにアクセスできるけれども、ここから下の階級の人は駄目だよとか、そういったアクセス権であるとか、このデータに誰がいつアクセスしたかといったアクセスログ、それが規則を設けて行われないといけない。民間はやっているところも多いです。
 そういった監査をする機能や仕組み、組織などを検討したほうがいいんじゃないかと思うわけですが、その辺はどうでしょうか。

○滝電子県庁課長
 情報セキュリティーの監査としては、平成28年度に静岡県情報セキュリティー監査実施要綱を定めておりまして、それに基づき電子県庁課職員が内部監査の形で行っております。
 そこでは、今10番委員からお話がありましたようなデータの管理等も含めた情報セキュリティーの実施手順を各システムごとに作成しておりますので、その手順どおりにセキュリティー対策等が運用されているかを規定や書類、あるいはヒアリング等によって確認して行っております。
 ただ、主要なシステムについて年1件以上抽出する形で行っていて、年間ではあまり多くの数ができていないのも実態であります。
 監査の中で、その運用のままでは今後重大なインシデントが発生する内容であれば、助言して是正していただく形――助言型の監査になると思うんですけれども――で現在やっております。
 それから、推進計画にきっちり取り上げられていないとのお話がありましたけれども、セキュリティー対策そのものはDX推進を支える基盤となるものと認識しておりますので、今後素案をさらに深めていくときにDX推進計画にきっちり盛り込んでいきたいと考えております。

○良知(駿)委員
 今、内部監査ということで触れられたと思うんですが第三者、つまり外部からの監査という仕組みはあるんでしょうか。

○滝電子県庁課長
 要綱上は外部の監査人を入れることができるとなっておりますけれども、現在は外部の監査人を入れる形では実施しておりません。

○良知(駿)委員
 やっぱりこのデータ、もちろんそういった地理的なものもあり県民の皆様のデータも恐らくあるはずで、そこはやっぱり第三者を入れた監査も必要になってくるんじゃないかと思いますので、またその辺も御検討頂ければと思います。

 次の質問ですがシステム、ソフトウェア、アプリ等を発注することがこれから増えてくると思うんですが現在各部局に任せられていると思うんです。
 さっきの監査にも関連してくるんですけれども、発注して取得するドキュメント等でこういったドキュメントがないと駄目だよというところはどうなっていますか。そこはちゃんと統一されているんですか。

○滝電子県庁課長
 ドキュメントの統一ですけれども、静岡県では平成18年度に情報システムの最適化基本方針を定めていまして、さらにそれを具現化するためにシステム導入、企画から開発、運用までのプロセスを標準化するガイドラインを設けております。
 これによって、統一した基準で情報システムの開発等ができるような取組をしているところです。
 ドキュメントにつきましては、さらにこのガイドラインに沿った形で開発してもらうことで、その内容につきまして技術標準を定めてその中でそれぞれの実施設計や実装あるいはテストのときどのような手順を踏むか、その工程で作成すべき成果物、先ほどありました納品してもらう物といったドキュメントについても標準で定めておりますので、この技術標準にのっとって進めていれば種類は統一できていると考えます。
 それから併せて電子県庁課の中に各部局別担当者を用意しまして、システム開発するときには予算要求時のヒアリングの前であるとか、あるいは実際に調達するときに過去の調達事例等を見せて仕様書等の参考にしていただく形で電子県庁課として支援も行っているところです。

○良知(駿)委員
 この質問をしたきっかけは、県の防災アプリのヒアリングをしていた時に、何月何日このバージョンに上がりこういう更新内容をしましたというリリースノートの存在を知らないことがあったんです。リリースノートがないことは普通あり得ないんです。向こうが持っているんでしょうといったお話もあったんですけれども、普通は発注者側に渡すはずなんです。そこがしっかりなっていないんです。
 なので、そこは各部局にきちんとお知らせするようにしていただければと思います。

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