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委員会会議録

質問文書

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平成20年9月定例会企画空港委員会 質疑・質問
質疑・質問者:小楠 和男 議員
質疑・質問日:10/07/2008
会派名:自由民主党県議団


○小楠委員
 2点ほどお伺いしますが、まず1点は空港開港に向けて行政、県内各団体一丸となって進んでいる中で、大きな障壁となって立ちはだかりつつある立ち木の問題です。裁判で係争中だということもあって、本会議での答弁も申しわけないけど十分だとは思えない答弁だったので、この委員会であえてお聞きしますけれども、まず基本的なところから確認をさせてください。空港の制限表面を上回る高さの立ち木があるというふうに言われていますけども、そもそも制限表面とは何ぞやと。 
同時に、この富士山静岡空港における制限表面というのはどういう範囲を指すのか。きょう我々に示されている説明資料の4ページくらいしか空港の絵地図がないので、もしこれを参考にして説明できるのならお願いしたいと思います。
 測量していないということですが、この立ち木が一体どのくらいの範囲、何本くらい、どのくらいの高さで、つまり制限表面をどのくらい上回っていると考えられるのか、もし概略の想定があれば教えてください。

 それと、多分早い段階からこの立ち木のことはわかっていたと私は想像するわけですが、それは係争中ですからいろいろ言いにくいところもあると思いますけど、この物件に対して今までどんな対応してきたのかと。知事が行ったというような議論もありましたけども、それも含めてこの物件に対する対応、それと今までの対応の中で所有者の方と直接やりとりがあったのか、なかったのかわかりませんが、その所有者の方の様子というか、スタンスというか、そういうものを踏まえてこの解決への見通しをどのように考えているのか。

 もう1点、先ほど説明があったとおり、国の飛行検査があるわけですが、実際の開港に向けては完成検査を受けなければならないわけですね。その完成検査の申請をしていくに当たって、この物件があった場合、申請することが可能なのかどうかという点、とりあえず立ち木の関係はそれだけお聞きします。

 もう1点は、地方空港との連携についてお聞きをしたいんですけども、9月に特別委員会で新潟へ行きました。泊まった翌朝に地元紙の一面トップ記事がありまして、実は新潟―福岡便が1日2便運航されていると。それが今回の燃油高騰の影響等を受けて、2便とも廃止になるということが予定されていたんだそうです。それが県当局や経済界その他の熱心な活動によって、1便だけ残るというような記事なんですね。一面トップで大きく報じられていました。このように新潟空港――比較的便数の多いところですけども――新潟空港なんかでもこの地方路線の廃止、減便ということに対して非常に大きな関心があると。
 また、福島空港について言うならば、日本航空が全面撤退するという中で4割の乗降客がなくなってしまうというように、あちこちの地方空港が今回の燃油高騰に伴う減便あるいは廃止等によって、非常に苦境に立たされているわけですよね。そういう苦境に立たされた地方空港とこの富士山静岡空港はむしろ積極的に連携をとっていく必要があるんじゃないかと私は思うんですね。もちろん、実際に飛行機を飛ばすのは民間の航空会社なんですけれども、やはり地元の熱意というのはどうしても大きなファクターになりますから、そういう意味で大手航空会社が就航するとはもちろん思いませんけれども、将来飛行機の数をふやしていこうとしていらっしゃるフジドリームエアラインズさんなどもあるわけですから、そういった地方空港との連携策をどのように考えているのか、お聞きしたいと思います。

 もう1点、就航促進策の中で、実は気になっているのが福岡なんですね。福岡の県民の声を聞いている報道番組をちょっと耳にしたわけですけども、福岡県民あるいは福岡の方々にとっては、静岡のイメージって非常に低いんですよね。富士山静岡空港ができたからといって、福岡から使うことはほとんどないよくらいのことを言っているのをたまたま目にしたわけですけども、この福岡、我々からすると福岡というよりも北部九州とでも言うのかな、そういう広いエリアへの交通手段としては非常におもしろいと思っているわけですが、向こうの方々の関心がいま一つ感じられない。この福岡を中心とする北部九州地域への就航促進策等についてどのように考えているか。以上、お聞かせください。

○石田地域共生室長
 初めに制限表面についてでございます。委員会資料の4ページをごらんください。
 制限表面につきましては、航空機の離着陸には安全に支障となる物件のない空間を確保する必要があります。そのために航空法の規定に基づき、制限表面は定められるものでございます。
 富士山静岡空港の場合には、この4ページですね――ちょっと見にくいんですが――滑走路の着陸帯の端、東と西両方にくさび形と言いますか、こういう形のものが進入表面と言われ、真ん中に赤い点線が入っていると思いますが、この飛行ルートに対してこのくさび形の面が着陸帯の端から50分の1で勾配をつけて斜面は設計されておりまして、この端が3,000メートルまで進入表面は設けられています。
 それからもう1つ、今度は滑走路のこことこことに斜めにこういう形でついていると思いますが、これは飛行機が着陸できないときに一定のこういう空間を滑走路の両側に確保しなければなりません。それを転移表面と言いますが、その勾配が7分の1の勾配で定められております。
 それからもう1つ、滑走路の真ん中に標点というのがありまして、その標点から上に45メートルの高さで半径が3,500メートルで、ここで言いますとこの丸い形が1周3,500メートルの半径で空港の周辺にあります。これは飛行機が着陸を待っているときに上空で旋回するための面を確保すると。そういう3つの面を合わせまして制限表面というふうに定義をしております。これは航空法の規定になります。
 続きまして2番目ですけれども、支障となる立ち木の現状ということでございます。現在空港の西側の周囲部、今言いましたこの西側の1,400メートルの付近になりますけれども、そこに数十本程度の立ち木が存在しておりまして現在調査をしております。地権者からの同意が得られないものですから、県有地からの外観の調査をしているという現状でございまして、正確な高さとかそういったものについては今のところ発表できるようなものがありませんが、ただ外観でそういったものを調査しているというのが現状でございます。

 次に、県はこれまでどのような対応してきたかという御質問、早い段階からわかっていたんじゃないかということでございますけれども、実はここの物件が存在する場所につきましては、地すべり等防止法によります地すべりの防止区域内にありまして、地域社会のためにも地すべり防災工事が必要であるということで判断いたしまして、現場事務所のほうでは平成19年の初めのころから、その工事の施工について地域の住民あるいは地権者とも話し合いをしておりました。同時に今回の問題になっている部分については、現場事務所のほうでは、立ち木が制限表面の支障になるのではないかという認識は持っておったというか、危惧はしておったということでございます。
 このために、現場事務所のほうで地権者との話し合いに努めた結果、昨年――平成19年の7月に県と地権者の間で地すべり防災工事についての同意がされまして、一時的には解決できるのではないかという認識を持ちました。しかしながら、その後この工事について地権者のほうから拒否の姿勢が示されたために、その後も地権者のほうとは接触を持ちまして話し合いをしてまいりました。
 また空港部におきましては、昨年の10月から11月に、問題の立ち木周辺にある県有地の伐採が進みますと、目で見ても県が所有した土地よりも、高い立ち木が現認できるという状況がありましたので、この時点におきまして空港部においてもこれは収用地よりも高い立ち木が存在するという認識を持ちました。
 その後も交渉は進めておりましたが、さらにこれが裁判の争点にもなっている部分でもございまして、これまでなかなか明らかにできませんでしたけれども、その後今年度に入りまして、私ども空港部の幹部のほうも並行して、直接御本人のところへ行ってお願いをしたという経緯もございます。
 それから次に、所有者の様子、解決の見通しということでございますが、県としましては基本的には土地収用に関して地権者にいろいろ御苦労をおかけしたということで、そういうスタンスを踏まえて誠心誠意、接触は続けてきておりますけれども、除去に当たってはいろいろな条件が出ておりまして、県としてなかなかのめない部分もありまして現在に至っております。ですから、なかなか厳しい状況であるというふうに認識しております。
 見通しでございますが、それと並行して県としての対応策を検討して、今後の開港に支障がないように努めてまいる所存でございます。

 次に、完成検査の申請はこのままでできるのかどうかということでございますけれども、引き続き立ち木の除去についてお願いをしてまいりたいと考えておりますけれども、今委員の御質問ありました完成検査の手続も含めて、現在立ち木の除去ができない場合の県としての対策を検討しているところでございます。以上でございます。

○犬丸利用推進室長
 地方空港との連携についてお答えいたします。
 委員御指摘のとおり、地方空港では日本航空、全日空とも大幅な路線の廃止縮減をしておりまして、航空業界全体が非常に厳しい中で、特に地方空港は厳しい立場に置かれております。その中にありまして、富士山静岡空港の利用促進を図るためには、就航先の地方空港との連携の強化というのは非常に大事な課題であると考えております。
 そこで県では今年度、北海道、福岡、鹿児島、沖縄のそれぞれ就航が予定されている道県と静岡県との交流拡大に向けまして、交流団を派遣するということで、現在企画部を中心に準備を進めております。
 また、経済界でも、例えば鹿児島あるいは小松の経済界と本県の経済界同士で交流を活発化しようということで、商工会議所同士が行き来をしているというような状況もございます。
 このような形で、就航先と本県との交流を拡大して交流人口をふやしていくということがその路線の需要拡大、さらにはその路線の発展につながりますので、まずはそのような努力をしていきたいというふうに考えております。
 また、地方空港との連携につきましては、外国からの観光客誘致にも連携が必要であると考えておりまして、例えば現在台湾から富山空港に多数の観光客がチャーター便で来ておりますけれども、富士山静岡空港開港後におきましては、例えば静岡に入って富山空港から台湾に帰る。あるいは台湾から富山に入って、静岡に抜けていくというようなイン・アウトとも同じ空港ではなくて、入りと出を別の空港に変えて、その間国内を広域的に観光するというような形で、海外からの観光客の増加を図るという連携も重要であると考えておりまして、現在年末にかけて台湾の旅行会社を静岡に招聘したいと考えておりますが、その際には富山県や長野県、山梨県といった隣県とも連携をして、広域的なルートで観光客の誘客を図っていきたいというふうに考えております。

 次に、福岡県において静岡県のイメージがないのではないかという御指摘でございますが、ことしの3月に開港1年前を記念しまして、福岡、北海道でテレビCMを広報局のほうで大々的に行いまして、また「おとぼけツアーズ奮戦記静岡へようこそ!」という県のラジオ番組を福岡、北海道でも放送しておりまして、静岡県の情報を定期的に福岡県の中でも周知するようにしております。
 また、これまでの国の調査でも、福岡県と静岡県の県間流動は非常に大きなものがございまして、現在主に新幹線を使っての移動となっておりますが、開港後それをいかに航空機による移動にしていくかということが課題であります。静岡県の企業が200社程度福岡で支店あるいは事業所を開設しておりますし、また福岡の企業も静岡県内で70程度の支店等を開設しているというビジネス事情もございますので、そのようなビジネス客を航空事業に取り込んでいくということも非常に重要であると考えております。
 ですから、福岡における静岡県の知名度向上につきましては、まずは観光局、広報局等と連携して観光誘客という面で努力をしていくこともございますし、今申しましたビジネス需要を取り込んでいくということで努力をしておりまして、さまざまな努力を総合的に行うことによって、静岡―福岡の路線の利用拡大、さらなる発展へとつなげてまいりたいと考えております。以上です。

○小楠委員
 ありがとうございました。制限表面についてちょっと確認させてください。要は3つの面がかかっているみたいなんだけれども、最後に言ってくれた中心から3,500メートルの範囲は、滑走路から上45メートルでしたね。それとその西側と東側に延びていくくさび形と言ったけれども、そこのところは50分の1で上がっていくことはわかったけれども3,000メートルが50分の1というのは45メートルの高さのところから上がっていくのか、滑走路面から上がっていくのか、それだけあと確認させてください。

 話し合いを進めてきたが、今後の見通しは厳しいというお話でした。完成検査の申請も含めて、県の対応策を今練っているところだとこういうことなんですけれども、時間が余りないと。当然空港の設置については、要は国土交通省のお墨付きがなければできないわけでして、そういうことも踏まえてどんな対応策――今、石田室長、はっきりおっしゃらなかったけれども――もし対応策とかについてお話できることがあれば伺いたいと思います。要は最悪の場合、立ち木があったままでも開港ができるというような対応策をどういうふうに考えているのか、お聞きしたいと思います。
 あとこれは要望ですけど、さっき部長の説明の中でも、県民にきちっと知らせていく必要があるというふうに部長の口からありましたので、そのことについて我々はもちろんのこと、この空港の開港に期待をしている多くの県民が不安と心配を持って見つめている状態だと思います。適切な県民への説明について、改めてこれは要望しておきます。

 あと地方空港のことですけど、就航先が決まっているところはいいわけです。熱心に頑張ってやりましょう、福岡も含めて。
富山の件についても、実はフジドリームエアラインズは、次の就航先を発表していますよね。むしろ今、そういう就航先として決まってないところの地方空港、例えば県に対してアプローチはないかもしれないけれど、フジドリームエアラインズに対して、「ぜひうちの空港と静岡を結んでほしい」というようなことが出てきてもおかしくないと思っているんですね。もちろん、まだ航空会社としての認可も受けてない会社ですから、それは時期尚早なのかもしれないけど、そういうようなことが出てくると、これはまた富士山静岡空港の置かれている位置というか、重要性がさらに増すということになると思うものですから、今決まっているものではなくて、新たな就航先としての地方空港についてどんなふうに考えているか、それをもう1回お聞きします。

○石田地域共生室長
 制限表面の確認でございますが、進入表面につきましては滑走路の末端から、滑走路の出口から50分の1の勾配で3,000メートルになります。転移表面につきましては、滑走路の真ん中の標点からやはりゼロから45メートルの高さで、円で3,500メートルのものです。

それから対応策でございますが、現在まさにこの対応策について検討しておりまして、これが決定し次第、先ほど部長申しましたが、県民の皆様あるいは近隣の皆様に周知していきたいというふうに考えております。以上でございます。

○岩瀬空港部理事(路線就航担当)(空港部部長代理)
 地方空港との連携でございますが、今開港前に既に海外便を含めて7路線11便が決まっているわけでございますけども、まず私どもはこの路線をしっかり根づかせるために、需要を喚起していただいて交流を促進して、たくさんの人にも来ていただきたいという考え方です。
 今、議員お話がありましたフジドリームエアラインズ、これからそれ以外のところも飛ぶという計画も持っております。実は小松ともいろいろな情報交換をしながらやってきたというような経過もございますので、よく情報交換をして路線就航に努めていきたいというふうに思っております。以上です。

○石田地域共生室長
 ちょっと制限表面の訂正をさせていただきます。進入表面ですが、滑走路の端と言いましたが、正確に言いますと滑走路から60メートルあります過走帯というのがございまして、その過走帯の端から――オーバーランと言われている部分です――50分の1。それから、先ほど転移表面と言ったのは、水平表面が標点から45メートルで、3,500メートルの半径であります。それを水平表面ということです。

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