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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成21年10月障害者雇用促進特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:四本 康久 議員
質疑・質問日:10/28/2009
会派名:平成21


○四本委員
 四本でございます。よろしくお願いします。
 今、委員長からもお話がありました。本当に現場のお話が聞けて、大変よかったと思います。
 まず私はジョブコーチの制度について質問を。きょう、国のジョブコーチのことは余り触れられなかったんですけれども、国のジョブコーチと県のジョブコーチの関係――全く制度は別だと思うんですけれども、どんな連携があるのか、全く連携がないのか、制度の違いというのを教えてください。

○鈴木修氏
 国のジョブコーチと県のジョブコーチの制度の違いですね。
 まず、入り口ということで、国のジョブコーチの方は、ハローワークとしての職業センターから、私たちのような地域の認定法人――国から認められている、1号ジョブコーチの支援をやる認定法人の方に依頼が来ると。窓口は、1番は職業センターの管轄下で行う。
 県のジョブコーチについては、浜松NPOネットワークセンターが管轄をし、各地域に拠点があるというような形でやっていると。入り口がまず大きく違います。
 また、実際、活用の仕方では、ハローワークにしても、地域に応じて関係性の深さだとかで、このケースだったら県にとか、そこで現場の方たちが判断しているということはあると思います。

○四本委員
 私、就労していく中で、やはり障害を持った方々にそれぞれの特性が経営側にとって資源となる、戦力になるというようなことを大きくアピールしていく必要性があるし、現実的に戦力になると思います。
 私が関係しているところでは、本当に戦力になっていますから、逆に今は、それなりの給料をもらっちゃいますから、それをどうやって管理したらいいかというような心配を――まず生活の管理をしていかなければならないというようなこともよく聞きます。経営側にどのようにジョブコーチ、――あるいは広い意味での雇用専門員が、経営にどんなふうにアピールしていくのか、しているのか、――現場の狭い意味でのジョブコーチというのも大変必要かもしれませんけれども、やはり経営の人にどんなふうにアピールしていくかというのも大事だと思います。それが、やっぱり職場に入ってからのいろんな意味での配慮ということにもなると思いますので、その辺はどんなふうにされているのか、ちょっとお尋ねします。

○鈴木修氏
 実際、ある程度雇用が定着していったら、9時から5時までと5時から9時までの区分けをしていきます。9時から5時の就業の場面においては、雇用管理は企業の方にお願いすると。ただし、今おっしゃられましたように、当然、お金の管理だとか、睡眠不足だとか、生活の管理については、それは地域の社会福祉の資源が行っていく。
 ですから、それこそ何かあったらいつでも連絡をとり合うような形ですが、「そばまで来ましたので」といって会うことはしません。本人には私たちも現場では会いません。働くようになってから、現場はできるだけ極力入らないようにしています、むしろ。
 ただ、企業の方たちに「どうですか」とか、「最近、障害者の雇用のことで、給料はどうですか」とかと言いながら、「彼女どうですか」「彼どうですか」というような形で、何かあったら言ってくださいと伝えています。そのときには地域で支える資源がこれだけありますというような形を伝えるようにしています。また、ないところでは、それをつくるべきだというふうに思います。

○四本委員
 先日、私も経営者にちょっと話をしたんです。上場企業でした。雇用率が達成していないから何とかしたらどうと言った話の中で、いろんなところの清掃だとか、頑張っていますよと返事が、そもそもそういう感覚なんですよね。
 そうじゃなくて、一つ一つ自分の会社の仕事を分析をしていく中で、やっぱり戦力になるんじゃないのという話をすると、これはある放送関係でしたけれども、じゃあ放送クルーの補助員ができるんじゃないかとか、そんな発想になるわけですね。放送はちゃんとした人をとる、でもこういうようなことができるということが一つのアピールになるんじゃないかと。放送会社とすれば、そういう社会的貢献をしているというようなことも放送の中で結構アピールができるというようなことで、戦力になるんじゃないのというような話をしました。やっぱり発想の転換というのはあると思いますから、ぜひともそういうところをもっとアピールしていっていただけたら、これは開拓の部分――職場開拓だとか、実習先開拓の部分になると思いますけれども、またジョブコーチの人にお願いをできればなと思います。
 質問ですが、最近、特別支援学校の高等部なんかで見ると、卒業生の傾向が製造業からだんだん流通業だとかサービス業に移っているんではないのかなと私は感じるんですけれども、その中で、ジョブコーチとしての何か工夫、だんだんやり方も変わっていくんではないのかなと思うんですけれども、その辺の傾向はどうですか。

○鈴木修氏
 確かに、サービス業での福祉施設とか、そういうところでの進出といいますか、実際、仕事の切り出しというのはされております。ただその中での一番大事なところは、利用者化しないということだと思っています。
 ベースが福祉施設と言うと、優しさとかがベースになっていますので、先ほどの職務の切り出しの問題になりますが、やはりこれは仕事なんだという、きちっと仕事として成り立つ、本人が役立つということができなければ、ただそこにいるというのでは、本質的に違いますので、それが一つ陥りやすいところではないのかなというふうに思います。
 でも今、介護職でありますとか、看護にしましても、本当にいろんな忙しいところで、一つ一つの仕事であいている時間にやっている部分を切り出すと、やっぱり1人、2人、仕事は見つかるんですね。
 本当に大切な仕事で、なおかつ、今度11月から私たちが入る予定のところで、病院関係の――インフルエンザの関係で消毒があります。手すりの消毒なども本当にきちんとやれば――病院内全部やれば、二、三時間の仕事になるんではないかと。でも、それが本当にきちんとできなければ成り立たないと。そうしたときにかかわり方の問題が、――環境をどう構築していくのかというのが非常に重要になってくるかと思います。以上です。

○四本委員
 最後の1問でございます。
 ジョブコーチは、親との関係のところまで、仕事だから余り関係ないよというのがあるのかもしれないけれども、トータル的にやっぱり生活支援は必要だと思うし、企業に聞くと、親との関係が大変難しいんですよと。ある意味、PTAのモンスターペアレントみたいなところに対応するのに一苦労なんですというようなことも聞くんですね。
 こういう中で、多分ジョブコーチの皆さんも、大変そこを苦労されているのかなとちょっと推測をするんですけれども、またその辺の状況をお知らせいただきたいのと、さっきも課題が出ていましたけれども、ジョブコーチの人も含めた人材の育成ですよね。これ、本当かどうか私は確認したことないですけれども、聞いた話です。ジョブコーチの人が「いや、余りそんな精を出してやる必要は、ちょっと休んだらどうだ」というようなことを声かける、そもそも仕事というのはそんなことじゃないわけですよね。だから、その辺をもう少し仕事という面で見ていく必要性がジョブコーチの皆さんに、一部あるのかな、どうなのか、そんなことも聞いたことがあるんですが、どうでしょうか。

○鈴木修氏
 二つ、親と仕事ということで、まず親に対しては、ジョブコーチ支援というのは、私とか水野は、複数人ですけれども、親と個別契約しています。
 というのは何かと言うと、月2000円とか、親によりますけれども、1000円とか、メール、どんなことがあってもいいから相談して、何か辛いことがあったらいいよと、そのかわりきちっといつでも我々は対応しますよというような形で、もう1年、2年になる、ですから雇用の安定はしています。でも、家族としての非常に苦しみとか、そういうのがあった場合、そういうこともやっていたりします。
 そういう中で、一例ですが、親というのは、どうしても親であるがゆえの苦しみというのはあるわけですね。簡単に言えば、取ってかわることのできない辛さとか、変わってあげられればいいんだけれどもという、だからどうしても守ってしまう。転ばぬ先のつえどころか、本当に全然だめなわけですよね。本人をずっとカバーして、傷つけられて。どうしても本人もそうですが、親自身が物すごく傷ついている、そこをいやしていくという作業は非常に重要になると思います。
 先ほどの高次脳機能障害の方もそうですけれども、今度は親ではないけれども、奥さんとか家族がやはり同じような思いになります。ですから、聖隷の浜松の方で10年間、家族会をずっと毎月1回やっているというのは、家族とか、それを支えるものが地域になければ、それはつくらないといけないと思いますし、それで初めて親はほっとできる、その支えをどうつくるかということだと思います。それがない限り、やはり親は文句とか、辛いこととかの対象のはけ口を事業所に、企業に持っていくんではないかと。でも、それをやっていたら、絶対継続はしないです。
 それと、もう一つ、仕事に対してですが、福祉、学校の人たちと企業の一番の違いというのは、働くという仕事のとらえ方。周りの合意、企業の中の合意がとれた中で、じゃあ初めて、今の段階はここまででいいねという話になる。それとかキャリアの話ですけれども、障害者自身の仕事としてのキャリアをどうしていくのか。今はここまでだけれども、来年はこのぐらいまで、5年後にはこのぐらいできるといいね、君はというキャリア設計ですよね、障害者に対する。支援者が現場へ行って、「今はそんなにやらなくてもいいよ」というコンセンサスがあれば、その言葉は納得できるはずです。
 ところが、それも現場支援者のぽんと入っていった人が後ろの、企業のことも全然知らずに、そんなことを言うこと自体は問題外だと思います、私自身は。絶対、それは恥ずべき言葉だと思います。

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