委員会会議録

質問文書

平成27年２月定例会総務委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　好浩議員
	質疑・質問日：	03/02/2015
	会派名：	公明党静岡県議団

○髙田（好）委員
　それでは、５点にわたって一問一答方式でよろしくお願いいたします。
　最初に、議案第87号であります。静岡県教育長の任命について、私は髙木さんにつきましては全く存じておりませんので、若干お聞きをしたいと思います。
　さまざまな活動をされていらっしゃるということはよくわかりました。その活動をされている中で、各界からこの髙木さんにつきましてさまざまな評価があろうかと思いますけれども、その評価についてお声が入っていればお聞かせをいただきたいと思います。

○杉山職員局長
　髙木さんは、大きく言いますとジャーナリストの時代、それと静岡県立大学の教育者としての時代、それと外国語専門学校で学校経営者としてのそれぞれの時代がございます。
　特に私どもお聞きしているのは、静岡県立大学時代の評価でございます。研究者として華僑の歴史、特に客家と言われる歴史について研究をされ、そこで日本文芸大賞を頂戴しているとお伺いしております。
　それと、学内での評価ですけれども、研究室に座って研究をするというよりも、フィールドワークを中心とした活動を多くされた方だと、どちらかといえば地域に入り込んで研究活動をするという意味で、非常に行動力のある方。それと学校生活、就職にわたって親身に学生のことを心配されていた方という評価を受けていると聞いてございます。
　それと、国際ことば学院外国語専門学校の校長先生としても、特に留学生の生活等について大変御心配をされ、奨学金制度等の創設等に努力をされたと聞いてございます。以上です。

○髙田（好）委員
　そういういい評価がたくさんあって、また行動力もあって、ふさわしい教育長であろうということでございますけども、髙木桂藏さんからこの任命に当たっての――まだ決定ではございませんけど――抱負を何か聞いていることがございましたら教えていただければと思います。

○杉山職員局長
　午前中の質疑でちょっと申し上げましたけれども、教育環境の整備という教育行政の根幹の中で、特にいい先生を育てたい、先生を育てるのにはどうしたらいいのか、先生がみずからの資質を向上するような場合にそうした環境を整えることに力を注いでいきたいということと、それと、特に大学と高校の高大連携ということについて力を入れていきたいと聞いてございます。

○髙田（好）委員
　わかりました。
　それで、総合教育会議は、私たちもやっぱり議論の透明性――そこで何が論議されているのかというのをしっかり確認させていただくというか、それが担保できる、そういう場になっていただきたいと思っているのですが、知事も教育行政については力を入れておられますし、また先ほど６番委員からありましたように、さまざまな課題が今、ここに来て噴出しております。
　そういう環境もございますけれども、そういうところにこれからつく方でございますが、透明性の確保とか、あるいは、知事としっかり議論をして、本当に県民のため、静岡の教育を引っ張っていただける、そういうことを期待できる人であるということであろうと思いますけれども、そこをもう一度確認をさせていただきたいと思います。

○杉山職員局長
　総合教育会議においては公の場で議論をすることということになっております。法律上も公開することと、議事録も公表しなさいということですから、特に公開過程については、一般県民がわかるような形で透明性が確保されているということでございます。
　それと、知事との自由活発な議論ということでございますけれども、知事自身の言葉からいえば、そういう議論ができる方を選んだということでございます。

○髙田（好）委員
　次の質問でありますけれど、総務委員会説明資料の14ページであります。先ほど下山経営管理部長からもお話をいただきました議案第34号になりますが、土地開発基金条例を廃止する条例が今回上がっております。この土地開発基金を平成26年度で廃止をするということになっておりますが、長い間この基金はあったと思いますけれども、平成26年度で廃止をする主な理由についてもう一度御説明をお願いをしたいと思います。

○塚本財政課長
　土地開発基金については、昭和44年10月に設置しました。設置の目的といたしましては、急激な土地価格の上昇高騰局面においても県の公共事業が円滑に行えるよう土地の先行取得をすることを目的として設置をしたところです。
　しかし、近年の地価が下落している傾向や面的な用地を必要とする施設整備系の公共事業の縮減により、新たな公共用地の取得の需要が低下している状況があります。あわせて過去５年間においても実績がない状況になります。
　こういったことから今回廃止をすることといたしました。

○髙田（好）委員
　わかりました。
　総務委員会説明資料６ページの下にも書いてあるんですけど、土地開発基金が今、保有している土地あるいは現金があると思いますけれども、この廃止後の活用方法というのがどのようになっているのかをお聞かせいただきたいと思います。

○塚本財政課長
　現在、土地開発基金は平成26年度末で総額57億5500万円相当を保有してございます。内訳としては、現金が55億7800万円、土地が１億7700万円相当でございます。
　まず、土地につきましては基金の廃止と同時に一般会計に移管いたしまして、他の普通財産と同様に管財課に引き継ぎまして今後民間等への売却を進める予定でおります。
　現金につきましては、庁舎建設基金に新たに積み立てをいたします。今後、庁舎につきましては改修等の需要がふえることが見込まれますので、こちらの需要に対応するため庁舎建設基金に新たに積み立てるものです。

○髙田（好）委員
　わかりました。
　土地については民間への売却というお話でございました。これからの動きだと思いますけれども、場所等を含めて、この民間への売却の可能性というのは十分見込めますでしょうか。

○塚本財政課長
　土地開発基金が今、保有している土地の概要でございますが、浜松市浜北区にある農地5,200平米余の土地でございます。
　これまでもいろいろ売却等を検討したところでございますが、なかなか引き合いがなかったところでございます。
　しかし、２年前に新東名高速道路が開通いたしまして近くにインターチェンジもあることから、今後需要等が見込まれると思われますので、今までよりも引き合いがふえる可能性があると思っております。

○髙田（好）委員
　次の質問に移ります。
　総務委員会説明資料の25ページでありますけれども、ふじのくに士民協働事業レビューであります。この結果を見ますと、いろいろ提案があったことに対して、51.4％が事業等の改善に反映できたということです。事業レビューが実施されたのは昨年の９月６日、７日ですので、一定の効果が出たのかなと、このように思います。
　そういう中ではありますけれども、実際、これを反映してどういう成果が――県民の大事な意見でございますので――出たのか。あるいは、逆に県民の意見を事業に展開するときにどういうところに課題があったのかを教えていただきたいと思います。

○市川行政改革課長
　今年度の事業レビューにつきまして、まず成果のほうです。１つは運営上のことですが、過去最多の219人の県民評価者に御参加いただいたということがございます。
　また、この中には今年度やはり初めて学生枠を50人設けまして、非常に若者の参加が図られたということがございます。
　やり方のほうですが、今年度から行財政改革大綱の新しい方向性であります地域全体での効率化、最適化の実現に向けて、市町や民間等々の連携に関する議論を初めて行ったと。新たな連携のきっかけや役割分担の見直しなどにつながったと考えております。
　一例としましては、認知症による身元不明者の対応等につきましてガイドラインを作成し、県、市町、県警の３者が連携して対応する体制を構築――既に年度内に行っておりますが――そういう対応を図ったことなどが上げられます。
　一方、課題としましては、今年度初めてやりました連携の議論につきまして、さらに熟度を上げていく必要があるとか、もう少し時間が長いほうがよかったといったような御意見をいただいております。以上です。

○髙田（好）委員
　県民のフレッシュというか観点の違う御意見をいただくというのは、非常に大事なことだなと思います。当然反映できないこともあるわけですけれども、毎年これからもまだ継続をして、よりいいものを目指していくということになるかと思いますけれども、来年度の取り組みで既に方向性がもし決まったものがあれば、教えていただければと思います。

○市川行政改革課長
　来年度につきましても、総合計画の着実な推進のため、やはり市町や民間等との連携に係る効率化、最適化の実現を目的に行いたいと考えております。
　今のところ、事業の評価と市町、民間等との連携に関する議論を実施したいということに加えて、若者の県政参加ということにつきましても工夫できればしていきたいと考えております。詳細は新年度に行財政改革推進委員会にお諮りして詰めていきたいと考えております。以上です。

○髙田（好）委員
　わかりました。ぜひより効果の発揮できるものにしていただきたいと思います。
　続いて、総務委員会説明資料の26ページに移りまして、行政経営研究会の取り組みでございます。
　ここに書いてあるように、地域全体の行政運営の効率化、最適化は非常に大事な観点であります。やはりこれからの地方創生も含めて、どういう形でここをしっかりやっていくかというのは大きな課題だと思いますし、またここができるかどうかによって市町の運営方法も変わってくるんじゃないかなと思います。
　そこで、平成26年度にこの取り組みをスタートしたわけでございますけれども、この総括的な評価、どういう形でこれが推進できたか、あるいはまた来年度のこの取り組みを行うについて、ことしの反省点も含めて、どういうことを今、検討されているのか教えていただきたいと思います。

○市川行政改革課長
　今年度立ち上げました行政経営研究会につきましては、総務委員会説明資料の26ページにございますとおり、経営管理部では３つの部会で取り組んでまいりました。いずれの部会も35市町全ての市町の参加をいただいております。
　現時点での総括としまして、今年度は１年目でありますことから、研究体制の構築と課題や研究の方向性の整備を中心に進めてまいりました。
　例えば、公民連携・協働部会では、１つは施設において民間能力を活用するという研究方針に対し、民間の事業者をどのように確保するか、そういうことが重要ですねというように、漠然とした問題意識の中から市町と県が議論をしながらどういうことがポイントかというのを絞ってまいりました。
　そうした課題に対して、複数の施設を一括共同管理する手法を研究する。これは実際西伊豆町が行っておりまして、１月に市町の担当者と一緒に研究に行っております。
　民間事業者に対して共同で施設を紹介するイベントみたいなものを行ったらどうかという提案も出ているところでございます。そのように考えられる解決策をリストアップしてまいりました。
　立ち上げの１年間で、研究会の基礎固めと今後の方向性の見通しをつけることができたと考えております。平成27年度はこうした課題に対する解決策を市町の合意を得ながら具体的に実行していくという次の段階に入っていくと考えております。
　総論では賛成でも各論になりますとなかなか進まないということがないように、市町と県が共通の課題について率直に意見を交換しまして、できるだけ実績を残していきたいと、そのように進めてまいりたいと考えております。

○髙田（好）委員
　ありがとうございました。
　今度は、アのファシリティマネジメントであります。これも各市町の取り組みにかなり差があるように私も感じているのですけれども、これも牽引していくという意味で大事な分野だと思っております。
　平成26年度も市町と一緒になって取り組んでいっていただいたと思いますけれども、その市町の反応ですね。具体的な成果があったのかどうかも含めて、ファシリティマネジメントということに対しての市町の反応はどうだったのか教えていただければと思います。

○杉山管財課長
　ファシリティマネジメントの推進部会に関して市町の反応ということですけれども、さまざまでございます。やはり取り組みが進んでいるところはもうちょっと高度な内容で討議をしたいという希望もございますが、おおむねのところは情報共有ができたとか、あるいはファシリティマネジメント推進の機運が市町内で高まりつつあるというような反応をいただいております。
　ただ、小さな町を中心に作業量が追いつかないですとか、いろんな話はございます。市町の規模ですとか、あるいは取り組み状況に応じた支援が必要かなと考えてございます。
　ただ、具体的な成果ですけれども、総務委員会説明資料に書いてございますとおりですが、共通フォーマットというものを作成いたしました。やはり隣の市町あるいは静岡県の同じような規模の市町はどんな状況かというのを知るということは非常に大事だと思っております。
　その上で、総合管理計画等に結びつけられるのかなというところもございますので、共通フォーマットで全部共有化するということをしております。これは来年度早々にはオープンデータ化してまいりますので、そういう形で透明性を確保しながらいろんな比較ができる条件が整いつつあるというところでございます。

○髙田（好）委員
　ありがとうございました。今、おっしゃっていただいたように、35の市町が――ほかの事業もそうですけど――同じことを打ち出しても、また同じことを考えようとしても、かなりレベルに差があるということを、どう県が、調整機能じゃないですけど、情報提供ですね。隣がこういうことをやっているという情報提供をきちっとしていくことが、全ての事業で私も必要だなと思っております。
　特に、先ほど冒頭に言ったように、ファシリティマネジメントの考え方はこれからの変化していく世の中にあっても非常に大事な行政の取り組みになりますので、しっかりまた取り組んでいただきたいと思います。

　今もオープンデータのお話がございましたけれども、また、それ以外にもこの１年間の取り組みを通じて、平成27年度もさらに県と市が連携をしていく必要があろうかと思いますけれども、今、書かれていること以外に、平成27年度に特にこういうことをやってみようということがもしあれば教えていただきたいと思います。

○杉山管財課長
　現在、ファシリティマネジメントの推進部会の主要なテーマは公共施設等総合管理計画の作成です。現在の予定ですが、35市町のうち５市はことし中に総合計画を作成します。それから平成27年度に14市町、それから平成28年度に16市町が作成するということです。個別具体的に支援してまいりたいと思っています。
　加えまして、本丸のファシリティマネジメントの推進のほうになりますけれども、これは、やはり取り組みがばらばらという点がございます。どうしても近い市町と連携したいというのがございますので、我々は今年度、既に取り組み状況の概要をつくりまして各市町提供してございます。ですから、隣町あるいは取り組み状況が近い地域で連携が進むように、県もバックアップしながら、そういう場をつくっていきたいと思っております。

○髙田（好）委員
　最後の質問でございます。事業概要のほうで、別添資料２の１ページでございますけれども、県庁舎等施設改修費の中の議場天井改修がございます。
　これは調査の結果、老朽化しているということもあって、今回この議場の天井を改修しようとするものだと思います。
　まず、天井の調査をしたときはどのような問題点があって、今回改修をしようとするものなのかを教えていただきたいと思います。

○杉山管財課長
　議場天井につきましては、安全性の調査を実施したのでございますが、これは昭和12年に建築以来１回も大規模な交換を行っていないという状況でございますので、構造自体が非常に古くて、現在の基準で耐震性を判定することができないという状況でございます。
　したがいまして、安全のためにはやはり既存の天井は全面撤去をいたします。その上で、新しい軽い部材につけかえる。あるいは新しい技術を使って、軀体からつり下げるというような方向で全面的に改修したいと考えてございます。完璧な落下防止対策のために行うものでございます。

○髙田（好）委員
　軽い部材でと聞きますと何となく現代風のものを思い浮かべてしまうのですが、議場の中というのは非常に重厚なイメージがございまして、今の天井も重厚なイメージがあるのですが、やはりあのイメージは大事だと思いますので、これからその辺は具体的になってくるのでしょうけれども、イメージとしてどんなものをお考えになっているのかお聞かせいただきたいと思います。

○杉山管財課長
　現在、設計中のところでございますけれども、やはり現状のイメージは、昭和12年以来ということで非常に重厚なイメージになっております。これは大切にしてまいります。新しい技術や素材は入れますけれどもイメージは守っていく。あわせて、天井には照明がついてございます。当然照明も変えていきますので、今、白色蛍光灯でございますけれども、暖色系に変える等しながら、議場のイメージを大事にしていきたいと考えております。

○髙田（好）委員
　ＬＥＤとかいろいろまた新しいものも取り入れながら、ぜひ重厚感のある一体的なものに見えるようなものにしていただきたいなと思います。
　当然、議場ですので、工事ができる期間が限定されてきてしまうと思うのですが、かなり大規模な工事になるかと思いますけれども、工程についてはどのようなお考えでいらっしゃるのか最後にお聞かせいただきたいと思います。

○杉山管財課長
　工程についてでございますが、来年度の６月定例会が終了次第、工事に入ってまいります。その前までに入札等を終えて契約をいたします。
　それから、９月議会、12月議会でございますが、工程をしっかり組んでその期間は工事をしない形になります。足場も組みますけれども、順次移行をしなければなりませんし、ロスなく移行に合わせて部分部分でやっていくということもございますので、移行に合わせて１回解体しまして、そのときに議会を開催するように無駄なく上手に工程を組んで、議会がきちんと運営できるように配慮してまいります。

○髙田（好）委員
　私、そんなにかかると思っていなかったものですから、６月議会の終了後から始まって９月、12月とどのくらいかかるんですかね。かなりかかりますよね。重厚にしておけと言いながら工程が長いというのもおかしな言い方ですが、全部でどのくらいの期間がかかるか教えてください。

○杉山管財課長
　工事は６月議会終了後に取りかかりますけれども、２月議会の前まではかかりそうだなと。場合によっては、最後の仕上げが２月議会終了後ということになるかもしれませんが、半年で終わるというものではございません。
　その間、場合によっては仮設の天井になる場合もございます。１回全部外すということが必要なものですから、９月、12月議会あたりは仮設の天井になるのではないかと思います。また詳しい工程が決まったら御報告申し上げますが、ぜひ御容赦いただきたいと思います。よろしくお願いします。

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