• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和4年6月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:土屋 源由 議員
質疑・質問日:06/27/2022
会派名:自民改革会議


○土屋委員
 それでは一問一答方式でやりたいところですけれども、関連する質問がありますので分割質問方式にさせていただきます。
 議案第86号静岡県一般会計補正予算についてですが、今回の補正予算500万円は美術館対応検討会報告書を踏まえ、東部地域における文化拠点としての活用可能性や施設の活用方法に係る調査を実施することが目的と書いてありますので、そのことについて質問させていただきたいと思います。
 ヴァンジ彫刻庭園美術館対応検討会の報告概要には、ヴァンジ彫刻庭園美術館は20年の歳月をかけて築いてきた県内有数の文化観光拠点であり一度閉鎖してしまうとその価値を取り戻すことはできないとしており、課題解決や前提条件はあるにしても当美術館の譲渡を受け入れる価値があると判断すると検討会では言い切っています。
 県としての判断は、調査内容いかんでは断る可能性もあるのか、それとも受け入れることを前提としてこの調査をするのか答弁を求めます。

○小澤文化政策課長
 検討会による報告書において、課題2、3については現在当事者に対して検討会の意見を伝え、検討していただいております。
 課題1は県が検討すべき課題でございまして、活用コンセプト、具体的な活用方法、周知について調査を実施し、課題2、3の状況も踏まえて県としての方針を決定したいと考えております。
 現状では県の支援方針は未定でございまして、受け入れる受け入れない双方の可能性があると考えております。

○土屋委員
 よく分からないけれども、簡単に言えば受け入れるか受け入れないかはこれからの調査次第だと判断していいですね。

 それでは、報告書を見させてもらいましたので、検討会の役割はもう終わったと判断していいのか、また同じような方々に報告書の内容について説明をしながら、もう1回判断を仰ぐことはあり得るのか1つ質問します。
また、情報収集した調査内容を用いて誰が美術館施設の活用方法を検討してよし悪しの判断をしていくのか。調査は皆さんがされるという話が出ていますので、その調査によって受け入れる受け入れないの判断を誰がするのか、譲渡の申入れの判断はいつ決まるのか。
 聞いたところによると美術館は今年度いっぱいで閉館で、決まるのが1月、2月になるとその後の対応が多分難しくなるのでなるべく早く結論を出すことが必要じゃないかと考えます。いつ判断するのかお聞かせ頂きたいと思います。
 そして3つ目は、検討会が課題とする活用コンセプトの明確化、地元市町等の負担の想定、貸借関係の解消は、誰が議会なり委員会なりに報告して判断を仰ぐのかについてです。そういったことは決まらずに調査だけして終わるのか、その辺をお聞かせ頂きたいと思います。

○小澤文化政策課長
 まず、検討会の設置目的が当美術館の譲渡の受入れの是非とその際の条件についてまとめることでございましたので、報告書をもって役割は終了しております。
 誰が検討するのかにつきましては、県が組織として方向性を検討して議会にお諮りしていくことになります。
 また、いつということでございますけれども、先ほど5番委員からございましたとおり当美術館から運営継続可能な期限が令和4年度末――令和5年3月と申出がございましたが、県が判断をする上で地域との連携や地元市町等の負担、彫刻作品及び駐車場の賃貸借関係の解消など県以外の市町、団体の運営に関わる課題と密接な関係がございますので、現時点でいつ判断するかを決めることは難しいと考えております。
 県としては、当美術館閉館による地域の影響などを踏まえて慎重に検討してまいります。

○土屋委員
 いつ決まるのかは分からないという話ですけれども、なるべく早めに決めてあげていただきたいと思います。

 ちょっと単純な質問になりますが、ヴァンジという名前が付いた彫刻の価値はどのぐらいのものなのでしょうか。報告書の中には、必ずしも世界的な評価を得ていないものと思われる、国内ではほかに4美術館が所有しているにすぎないとありますのでヴァンジという方の彫刻は報告書の中にはあまり評価していないと書いてあります。しかしそうは言ってもやはりそれなりのものじゃないかと考えると、県としてどの程度と考えているのでしょうか。
 その辺は答えづらいかもしれませんけれども、ヴァンジって名前が付いている美術館ですから、そこそこの価値が無ければみんな見に行かないんじゃないかなと思ったので、評価をどの程度に考えているのかが1点。

 それから、価値があるないは別として、庭園の彫刻を見に行かせていただいたときに外に彫刻が置いてあり、完全に庭園に合わせて設置されていると私は感じました。それを取ってしまうことはできるのでしょうか。先ほど言ったコンセプトの部分で言えば、庭に合わせて彫刻を設置していると誰が考えても思うんですよね。その部分を無くしてしまうと新しいコンセプトがなかなか組み立てにくいんじゃないかなと思います。
 新しいコンセプトをどのように組み立てていくかで変わるかなと思うんですけれど、例えばヴァンジを全部残すのか、幾つか残すのか、全く残さないのかというところまで県として調査されるのかについて答弁をお願いします。

○小澤文化政策課長
 まず、ヴァンジの評価につきましては県として検討会の評価以上のものを持ち合わせておりませんけれども、美術作品として評価されるものだろうと考えております。
 そして庭にある彫刻作品の関係でございますが、物理的には撤去は可能ですけれども、庭と一体になって作品の価値というか見せ方をしておりますので、所有者の運営に関わるものではございますが、現在のところ作品と庭は一体なのかなと考えております。
 報告書において、現在のヴァンジ彫刻のコレクション中心に運営を継続するのではなく、県として新たな活用コンセプトを明確化する必要があると御指摘を頂いていますので、彫刻庭園美術館としての活用に限らず、様々な可能性があることを想定して今回の調査を進めてまいりたいと考えております。

○土屋委員
 取らないでって話だったらヴァンジは残ることになりますので、庭は新しいコンセプトに変わっていないということですよ。そういう考え方では何も新しいコンセプトに変わらないので、取っ払っちゃう、庭も無くなる可能性もあると考えていかなければ新しい形にはならないんじゃないかというのが私の個人的な意見ですので、そういう観点からも考えていただかないと。
 私も、ヴァンジ美術館を残してもらえたらという質問を去年しているぐらいですから、できるだけ残してもらいたいなという思いがあります。ヴァンジが全部だめだという気持ちはないんですけれども、基本新しいものにということであれば県民が納得する形の美術館などとしてうまく使ってもらいたいですが、彫刻美術館として残すことも考えるとなると、ヴァンジの作品を全部1回なしと考えた調査もしてもらわないといけないんじゃないかなというのが個人的な意見です。

 次に、報告書では建物、庭園などの施設の評価として美術館を評価するには立地、施設、展示物、運営の4点によって検討する必要があるとしており、交通の便は悪い、庭園や建物はすばらしい、しかし展示物は弱い、運営は今後の検討次第であるとしています。
 その中で、来園者から見ると彫刻の美術館というよりクレマチスの丘全体の魅力に対する期待が大きいと思われる、活用の方向性としては彫刻にこだわらず最大の魅力である庭園を強力に打ち出すべきであると書いてあります。
 ただ、庭園だけでは高い入場料を取るわけにはいかないんじゃないか、しっかりとしなきゃいけないんじゃないかというのと、クレマチスの丘の代名詞になっているクレマチスは庭園の維持管理が継続しなければなくなるわけですよね。彫刻庭園美術館として運営をしていく上で、クレマチスの丘という名前も含めてどのようにしていくかで全然利用方法が変わってくるんじゃないかなと思います。
 この辺についてはどういう調査をしているのか答弁求めます。

○小澤文化政策課長
 庭園がすばらしく、本美術館の最大の魅力であると検討会でも指摘頂いております。クレマチスを含めた庭園の在り方もコンセプトの重要な要素であると考えておりますので、地域の御意見も伺いながら検討を進めてまいりたいと考えております。

○土屋委員
 私と何かちょっと違うところがあるんですけれども、以前視察をしたときに、駐車場があまり多くなく入り口の横にちょっとあっただけで、あとは借地の形だったと思いました。自前の駐車場を確保されていないんですけれども、貸借関係の解消を譲渡の前提とするといった課題が挙がっています。
 その中で、今回の調査の前提条件は対応検討会の報告書をより一層深めていくことなのかということで聞きたいのは、駐車場を借りてでも美術館にお客さんが来てもらうように進めていくのか、借りているものは全部返してゼロからその敷地なり場所の中で全てを賄っていくのかについてです。
 報告書の中では借りたものは返せとあると思うのですが、これらについての考え方によって場所全体の利用方法が変わってしまうかなと思うので、この辺はどのような形で調査を進めていくのかお聞きします。

○小澤文化政策課長
 御指摘のとおり、当美術館所有の駐車場はございません。現在お隣のベルナール・ビュフェ美術館とスルガ銀行から有償で賃借をしておりまして、報告書の中では敷地内に駐車場をつくればよく、借りる必要はないと御指摘も受けております。
 今後の活用コンセプトの検討や賃貸借関係の解消状況により、駐車場についても検討を進めてまいりたいと考えております。

○土屋委員
 そう答えてくるんだろうなと思っていましたのでちょっと違う視点からです。
 文化施設をどう管理していくか私たちはちょっと分からないですけれども、ヴァンジ彫刻庭園美術館と県立美術館が比較になるのかなと思います。
 県立美術館が1年間の管理費や運営費をどの程度として予算を組んで運営しているのか、年間の利用者数はどの程度なのかを少し説明していただけたらと思います。

○小澤文化政策課長
 県立美術館の運営事業費は令和2年度決算で3億7749万円でございます。一般財源の支出で申しますと2億8217万1000円となっております。
 来館者数につきましては、令和2年度企画展が5回、移動展が2回、通年の収蔵品展を開催して17万186人でございます。

○土屋委員
 もうければいいという事業ではないので、必要なお金はかけなければいけないんじゃないかなとは思います。今の県立美術館の話で言えば、それだけの方に見に来ていただいているのであれば少なくともそれに近い施設にしていくためにちゃんとしたコンセプトをつくっていただきたいと思います。

 全く違う視点からお聞きしたいんですけれども、美術館は公立ではないですよね。固定資産税はかかるのか気になりました。
 というのは、固定資産税は大体町に、今回であれば長泉町に入っていると思うんですけれども、近隣市町に負担してもらいたいとなると、もし固定資産税が入っているとすれば美術館が県立になるとそれも入らなくなる上にもっと負担してくれという話になると感じました。
 美術館はどういうルールになっているのかお聞きしたいと思います。

○小澤文化政策課長
 現在のヴァンジ彫刻庭園美術館の固定資産税につきましては、詳細な額を承知していないと思うんですけれども、頂いている資料で租税公課費が463万円程度となっておりますので、恐らく固定資産税はその中から払われているのではないかと理解しております。
 県有施設になった場合につきましては、固定資産税は確かに非課税で町へ税金が入りませんけれども、一方で交付税措置されることもあると考えております。
 今は詳細が不明ですが、町が必ずしもマイナスになってしまうのかというとそうではないと考えております。

○土屋委員
 ちょっと分からないところがあったので聞かせていただいたんですけれども、補正予算で調査を実施すると書いてしまうと、調べるだけで終わりかなと私たちからは見えてしまうんですよね。実際には結論まで出す調査をして、受け入れるか受け入れないかまで判断するということなんですよね。
 検討会でいろんなものを調べてきているはずですし、その人たちにいろいろと説明をしなければ、本来報告書が出てくるわけがないと思います。
 そして調査費で付けている500万円の内容は私たちからは見えないので、どういうふうに決まったかについて後でこうだったみたいな話では、地域の人たちの意見だとか、要望だとか、また近隣の市や町の人たちの意見が入ったかどうかが分かりづらいところがあります。
 今回は別の形でもらいましたが、調査がある程度できた時点で資料も含めて委員会などに報告していただくことが必要じゃないかなと思います。
 来年の4月から受け入れなければ閉館になるということですよね。先ほどは分からないと言いましたけれども、そんなことも含めて今後のスケジュールをもう一度確認させてください。

○田中文化局長
 今回補正予算をお認め頂きましたら、速やかに調査を開始して10月をめどに調査内容を取りまとめていただく形で委託することを考えております。
 そして、今5番委員からも御意見がございましたけれども、地域の様々な御意見や先ほど出ておりました県以外のところに関係のある2つの課題の解決状況について踏まえた上で、県としてどのような支援ができるか方針を決定してまいります。
 そして、先ほどもいつまでと今決めるのはなかなか難しいと答弁させていただきましたが、まず県の方針決定をする際には議会に説明させていただきます。来年度初めからということに縛られるものではございませんが、例えば年度初めから受け入れる場合は、2月の議会におきまして議会に施設の設置管理条例案、翌年度の当初予算についてお諮りする必要もございます。
 こうした手続があり、受け入れることになった場合は一定の期間が必要になると思っておりますが、課題も非常に多いので慎重に判断してまいりたいと思います。何年何月までにという答弁ができなくて申し訳ないですが、このように考えております。

○土屋委員
 よく分かりました。コンセプトが変わって、例えば美術館なりを大きく変えなければならなければ改修などいろんなことに時間が費やされますし、来年の4月からやれるわけがないのでそれが1か月なのか1年なのか、その辺も含めてのスケジュール的な話をさせてもらったんですけれども、少なくとも新しいものにしてみんなが来やすいように、そしてせっかく20年も続いたものですので、今のままではなく今の人気をうまく引き継げる形で調査をして結論を出していただきたいという要望で終わります。

 次の質問に入らせていただきます。
 文化観光委員会説明資料の16ページにしずおか遺産認定制度の創設とあるんですが、令和7年までに10件程度としています。
 どのような地域や文化財を想定しているのか書いてある内容だけだと分かりづらいものですから、この辺について説明をお願いします。

○小坂文化財課長
 認定する文化財についてですが、歴史的事実に基づくストーリーを認定しますので、建造物などの有形文化財のほか古墳、お城などの史跡はもちろん、樹木などの天然記念物や伝統芸能の民俗文化財など国・県指定の文化財を複数含めて申請していただきます。
 また、国・県指定文化財のほかに未指定の文化財や食文化などを織り交ぜて申請していただくことで地域の魅力の再発見も期待しております。
 地域については市町からの申請状況にもよりますが、県内どこに行ってもしずおか遺産の歴史文化の物語が展開されるよう伊豆、東部、中部、西部それぞれに認定遺産がある状況を目指しています。

○土屋委員
 確かに言っていることはよく分かりますけれども、例を挙げると、うちの伊豆の国市には反射炉や今大河ドラマをやっている義時関係のものもあり、願成就院には国宝もあります。これらの時代が全部一緒だったらいいんですけれども、反射炉は時代が全く違うけれど世界遺産であり、そこそこ名前が売れているものを元に考えた場合、今の大河ドラマは今年いっぱいで終わりかと思うとストーリーとしてつながらないんですよね。
 ただ、皆さんに見てもらおうとしたときに、江川邸と世界遺産の反射炉は1つのストーリーになりやすいんですけれども、頼朝は全く違う鎌倉時代の話になってしまうので、ストーリーを考えて市を売りたいという話で言えば、いろんな時代の遺産はあってもそれらがうまく結び付くのかなと考えました。
 同じ時代のものが幾つかあってストーリーを作りやすいところはいいんですけれども、全く時代の違うものをストーリーとするのは難しいんじゃないかなと感じ、うちの市はエントリーしないかなと逆に思ってしまったので、その辺はもう少し分かりやすい形で市なり町なりに対してアピールしてもらわないと、なかなかエントリーしにくいのかなと感じました。その辺についてお願いします。

○小坂文化財課長
 おっしゃるとおり、時代が変わってしまうとストーリーを結び付けるのはなかなか難しいと思うんですけれども、そこは県の文化財専門員などが支援して物語について相談を受けたら助言するように考えています。
 例えば、食文化とか民俗芸能といったものは脈々と続いているものですので、必ずしも1つの時代に縛られないその地域の暮らしぶりそのものとして、時代を超えて歴史文化の物語を紡いでいけたらいいと考えています。

○土屋委員
 ぜひ、市町へ分かりやすい説明をしていただき、できるだけ多くのエントリーから数を絞っていく形がベストじゃないかなと思いますのでその辺をよろしくお願いします。

 次に移ります。
 説明資料17ページに今夏の富士登山における安全対策が5つ書いてあります。
 みんな感染対策に気をつけろと言っていますけれども、例えば36.5度で2か所、3か所通過して途中まで行ったら熱が出て、もしかしたら感染しているかもしれないというのは検査をしなきゃ分からないはずだと思うんですよ。でもこの中に検査のことが何も書いてないんですよね。
 抗原定性検査であれ何であれ、どこかで必ずやるとか、逆に言うとそういったものはそれぞれの場所に用意してあってもし疑いがある人がいたときには検査するとかでないと、上まで行ってやはりうつっていたでははっきり言って対応できないんじゃないかなと思うんですよね。
 その辺のことを含めて考えると、検査はしっかりと準備しておくべきじゃないかなと思ったんですが、これについて意見をお願いします。

○鈴木富士山世界遺産課長
 登山中に陽性の疑いが出た場合検査が必要ではないかという件についてですが、例えば登山中や山小屋宿泊時に発熱などの症状が出た場合、山小屋の中には宿泊者の利用を想定して抗原検査キットを用意しているところもございます。
 ですので、それを使ってその場で診断していただくことはあると思うんですが、さすがに山中で医師もいませんのでその場で確定はできないと思います。またどこでも検査ができるとは限りませんので、検査結果や検査の有無に関わらず体調がよくないと感じられた場合は速やかに下山していただき、麓で発熱等受診相談センターやかかりつけ医に連絡することが基本と考えております。
 また、県で抗原定性検査キットを用意できないか少し検討しておりました。例えば富士宮口ですと医師が常駐している八合目衛生センターがございますが、逆に医師への感染リスクがあるため検査は受け付けられないと聞いております。また同様に山小屋につきましては、先ほど申しましたとおり各山小屋の判断で宿泊者向けにやっておりますが、それを広く一般の登山者を対象としますと今度は山小屋の従業員等にリスクがあるということで、そこまでの協力は難しいところでございます。
 そういうことがございますので、発熱等を感じたときは速やかに下山をしていただくことが基本ではないかと考えております。

○土屋委員
 熱があったら下りろというのは当たり前だし、お医者さんや山小屋の人に検査をやらせるという話ですが、抗原定性検査をやったことありますか。キットを渡せば自分でやって結果が分かるんですよ。そうしたら、具合が悪い人は登山の途中でも症状が出たときには自分で調べてくださいとできるんですよ。それを見れば判断できるんですから、多分誰がやっても誰がそこにいてもほかの人に迷惑をかけずに結果が分かるわけですよ。1時間でも1分でも1秒でも早くその人が陰性だと分かることが大事で、具合悪いけど7.5合目まで行ったから8合目まで行っちゃおうかでは困るわけだから、判断ができるそれぞれの場所で、対応しなきゃならないときには個人的にやってもらう形を取っていくための準備はすべきじゃないかなと思います。
 確かに、病院に行ったり山小屋の人に相談したらその人たちにうつる可能性はあります。だけどこれはまずいと思ったら自分の判断で検査くらいできる人が登っているはずですし、子供は家族と一緒に登っているわけですから、少なくともその準備が何もないままで具合が悪くなったら下りてくださいは、はっきり言って何も安全対策になっていないように感じてしまったので、この辺については再度検討していただきたいと思います。それをやらないとみんなに安全だよとか安心だよと言いづらいんじゃないかなと思いますので、これは意見としてぜひ検討してください。

 次に移ります。
 説明資料23ページの「今こそ しずおか 元気旅」を続けてやってくれていますし、紙も付け加えていただきました。7月14日までやっているんですが、ワクチンを3回打っていない人は陰性証明を提出することが条件になっています。陰性証明って1日しかもたないはずで、2日も3日もたったものは基本だめですから、少なくとも1日前には陰性証明を取ってこなければならない。
 私たちではなく子供や若い人など、まだ3回目を打つところまで来ていない人たちが一緒に家族旅行をしようとしたときに、結局子供たちは元気旅が使えない形になってしまうんですよね。14日だとまだ夏休みに入っていないかもしれないけど、これから夏休みを迎えるときにこの元気旅が延長されたら、夏休みにどこかへ家族で行こうというときに陰性証明がないとこれが使えない、元気旅がうまく活用されないわけですよね。
 そのときのことを考えると、今の無料でやっていただける抗原定性検査の数がちょっと少ないんじゃないかなと思います。
 私もやってみましたけれども、そんな簡単に予約が取れないんですよ。空いている時間でやっていくとなると、これから家族連れで夏休みやっと落ち着いてきたときに数が足りているのかというのが1つ。
 それと、同じ施設で3泊する場合は3日間出す必要はなく1日目だけでいいですよとなっています。でも家族で静岡県から山梨県に行き2泊し、愛知県に2泊し、首都圏で2泊して帰ってくる1週間の旅行をしようとしたときに、ここがいいか悪いかって何も書いてないんですよね。新しく行った旅館やホテルは、ほかのところで2泊していれば3日目になるんですよね。その場合陰性証明はどうするのか詳しく載っていないというか説明されていないんです。
 同じところだったら、5泊しようが6泊しようが最初に陰性証明を出して後はそのまま引きずっていいと思うんですが、いろんなところを回ろうというときに陰性証明の使い方の説明がなされてないように思うんですが、その辺を説明してください。

○花田観光振興課長
 陰性証明等の無料検査についてお答えします。
 まず期間に関しましては、6月17日に健康福祉部より国が定める期間である8月31日まで延長と公表させていただいております。
 無料検査が受けられる場所につきましては、県内のドラッグストア、薬局、衛生研究所、医療機関などになります。現状無料検査を受けられる場所や問合せ窓口に関する情報を元気旅のホームページに掲載しておりますが、より分かりやすく掲載するなど利用者への一層の周知を図ってまいりたいと思っております。
 5番委員からもありましたが、検査結果の有効期限につきましてはPCR検査、抗原定量検査は検体採取日プラス3日になります。抗原定性検査は検体採取日プラス1日以内となっています。
 今やっている観光促進事業につきましては、旅行中は感染対策を徹底していただくことが条件になっておりますので、同じ宿泊施設に連泊する場合は宿泊施設へのチェックインのときに陰性証明書等の確認が取れればそれ以降の確認は不要としております。また原本でなくても写しや画像での提示でも有効としています。
 一方で、先ほど5番委員からお話がございました別の宿泊施設に宿泊する場合は、現状宿泊施設間の情報共有が少し難しい面がございますので再度の検査をお願いしております。

○土屋委員
 3泊も4泊もできる人は余裕があるから検査しろっていうのはしようがないかもしれないですが、やはりうまく元気旅を使って旅行してもらうためにぜひその辺の検討もしていただきたいのと、夏休み等になると子供たちを連れての家族旅行等が増えてくる中で、自分も経験しましたけれども金曜日、土曜日あたりに検査をしようと思うと大体もう埋まっています。たくさんあるからと言いますけど、1つの市や町に1つ2つ、もうちょっとあるのかなっていうぐらいの規模しかないんですよ。
 旅行に行く前に、何時間かかけて空いているところまで行って検査をしないと陰性証明が取れないことを経験しました。皆さんもやってみたほうがいいと思いますけれども、自分の住んでいる近くでできるぐらいの数を少し考えていただきたい。
 それで、たまたま一緒にそういうことをやろうとした人間は、予約できないから病院でやってもらおうと電話したら1万円以上かかりますって言われたんですよ。5,000円の割引のために1万円かけて検査する人はいませんから、安全に旅行させるためならば無料でできるところの数を増やして対応できるようにすべきじゃないかなと思います。特にこれから子供連れの人たちが増える可能性がある時期なので、ぜひ1人でも2人でも余計に検査ができるような形にしていただきたいなと要望しておきます。

 昨年の9月補正で69億円、今年の2月補正では242億円の元気旅に絡む予算を取って、なるべく切れ目がないようにやってきたことはよく分かっています。
 その中で金額が書いてありますけれども、これによって去年の秋には70万人の宿泊、20万人の日帰りだったかな、これはざっくりとした記憶です。
 この2月のお金は、利用された金額の何倍もあり、本来であればもっと多くの人が使える形はずです。
 お金が全部使えるとは全く思いません。載っている金額で考えればそこまでいっていないのは分かります。ただ元気旅という形でやっていいのであれば、補正予算ですが今年度の3月まで使っていいので、1円でも多く使い切ろうと思うなら3月まで事業を実施してもおかしくない。
 これは県が決められるのか、それとも国がゴー・トゥー・トラベル等をやるならば、多分その時期は併用できないと思うんですけれども、少なくともその時期を除いた期間を県はどう考えているのか。
 というのは、予算は間違いなく使い切れない、残るはずです。それをどう判断するのか、県の考え方を聞いておきたいと思います。

○花田観光振興課長
 まず、補正予算の執行状況について簡単に申し上げます。
 昨年度の4月補正で計上した69億円につきましては、昨年度県民割事業で36億円を執行しており、残額約33億円を本年度に繰越しています。
 本年度への繰越分を4月から実施している県民割事業に活用しておりますが、直近の執行状況は約26億円となっております。したがいまして現状69億円のうち約62億円を執行しております。
 利用者数につきましては、昨年度からの観光促進事業全体で約93万人を超える御利用を頂いております。また、昨年度の2月補正予算に計上した242億円は令和4年度に全額を繰越しておりますが、現状は未執行でございます。
 今後の観光促進事業につきましては、先日観光庁が公表しました全国を対象とした新しい観光需要喚起策が今年度末まで実施されると仮定した場合、現在公表されている制度内容等を使って今後の執行を大まかに試算してみますと年度末まで十分に対応可能な予算額であると考えております。
 また、元々国の補助制度を活用した観光促進事業、いわゆる県民割以外にも今年度の当初予算や繰越予算におきまして宿泊の促進やグループ旅行の造成支援などの需要喚起策を計上しております。
 こちらに関しては、当面国の補助事業を最大限に活用した観光需要喚起策を中心に実施してまいりますが、国のゴー・トゥー・トラベルまたは地方版ゴー・トゥー・トラベル事業の動向がまだ不透明な部分もございますので、観光産業の回復状況や感染状況などを見ながら県独自の観光促進事業も含めた対策について今後機動的に実施してまいりたいと考えております。

○土屋委員
 できれば来年の3月まで、金額というか割引率が下がってでも結構ですからなるべくソフトランディングできる形で長い期間切れ目のないように支援していただけたらなと思います。これは要望にしておきます。

 それともう1点。
 国からのお金は先ほどの金額ですけれども、県も何億という予算を取っていると聞いた記憶があります。
 例えば、そういった事業で先にお金が終わることはないと思うんですけれども、国からここで打ち切れという話があっても当然県の予算でその部分を県の事業として実施できるのではないかなと思うんですが、この辺についてはどうなっているのか御説明をお願いします。

○花田観光振興課長
 先ほど少し申し上げさせていただきましたけれども、5番委員がおっしゃるとおり国の補助制度のほかにも当初予算で3億円程度、繰越予算でも宿泊の促進やグループ旅行の造成支援などの予算を計上させていただいているところです。
 5番委員からございましたように、元々の想定は国のゴー・トゥー・トラベル、地方版ゴー・トゥー・トラベルが終わった後の執行を想定しておりましたが、そのときの想定と今は若干状況が変わっておりますので、国の状況や県内の観光産業の回復状況等を踏まえながら県の単独事業についても機動的に実施してまいりたいと思っております。

○土屋委員
 先ほども言いましたので、ぜひ元気旅をうまく活用して困っているところがないように支援していただきたいと、要望して終わります。

 最後に、説明資料24ページのふじのくに安全・安心認証制度の推進で、まだ1,000件程度事業が繰越しをしている形になっています。これはこれでしようがないんですが、認証されると宿泊施設にどんなメリットがあるのか説明をお願いします。

○山田観光政策課長
 令和3年度に感染症防止対策助成制度を設けており、認証施設はこの助成が受けられることに加え、昨今旅行者が宿泊施設を選ぶ際に感染症対策をしていることを重視していることを踏まえて、ハローナビしずおかや観光アプリで認証施設の情報発信をしています。
 さらに、県の行うしずおか元気旅等観光促進事業の対象を認証施設とするなど、県の事業と連携することで宿泊施設が認証のメリットを感じられるように進めていきます。

○土屋委員
 よくメリットが分かりません。
 というのは、こういう事業をやりかけたところは10分の10ですから本当にいろんな形で助けてもらったという思いがあるかもしれませんけれども、せっかく認証を取ったのに対策云々を諦めたところがあったりするんですよね。
 ですから、認証してあるからもっとPRしますよとか、こんなにいいことがあるんですよという部分をもっと押し出してもらわないと、コロナが落ち着くほど意味が無くなってきてしまいますので、ぜひうまく活用していただきたいと思います。以上で質問を終わります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp