本会議会議録


質問文書

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平成27年12月定例会企画くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 裕之 議員
質疑・質問日:12/14/2015
会派名:無所属の会・責任世代


○大石(裕)委員
 では、私から分割質問方式で質問させていただきます。
 まず、委員会説明資料からお願いします。
 最初に、1ページの地域外交の台湾サイクリング交流事業について御質問をいたします。
 今回の本会議でも幾つか議論がございましたけれども、ベースとなる台湾との交流の経緯について、私は前期のときにいなかったものですから、簡単で結構なんですが、経緯を御説明いただきたいと思います。

○八木地域外交課長
 台湾との地域外交につきましては、観光誘客と民間交流の促進による交流人口の拡大を、中長期的な視点の1つとして進めているところでございます。
 そういった中で、民間交流の一つとしてスポーツがございまして、サイクリングにつきましては、本県が国内トップクラスのサイクリングイベントの実施件数を有していることですとか、さきに東京オリンピックの自転車競技の開催地となるなどサイクリングが盛んなことが挙げられます。
 また、台湾につきましては、非常にサイクリングの人気が高くて、自転車道の整備なども進んでおります。
 こうした共通したテーマを通じまして交流を行いますが、それぞれの大会間ですとか団体間の交流を通じまして、交流人口の拡大を図ることを目的に事業を実施いたしております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 このサイクリングに関しましては、本会議の中で川勝知事もいろいろとおっしゃっておりました。とにかく本県をサイクルスポーツのメッカにするということで、その意気込みはよくわかるんですけれども、答弁を聞いても具体的なところがいまいちよくわからないというか、どういった支援を具体的に考えていらっしゃるのか、委員会の中でもありますのでもう少し踏み込んで、今考えていらっしゃることがあれば、お話をいただきたいなと思います。
 あと、例えば浜名湖や伊豆でサイクリングができるんじゃないかとか、いろいろ話もありましたし、私の地域には太平洋横断自転車道などの道もございますし、そういった現在県の中にあるいろいろな施設とか財産などを利活用できれば一番いいんだろうと思いますが、そういったことも含めて具体的なアイデア、支援、考え方があれば教えていただきたいと思います。

○八木地域外交課長
 今回のサイクリングにつきます今後の事業につきましては、私どもと文化・観光部――観光の部門も一緒になってやっております。
 私どもの役割といたしましては、これは民間交流の1つと位置づけておりますので、まず交流をするための先駆け的なものと位置づけております。
 つまり、サイクリングの交流をこれから盛んに始めましょうという中で、私どもの地域外交部門が行きまして、台湾の政府関係者や団体とまずコンタクトをとりまして、これから交流を進める合意を得るような形で一緒にやっていきましょうと合意を得るような形にします。
 具体的には、今回の成果でもございましたが、浜名湖の団体が行きましたけれども、できましたら次のステップは、台湾の日月潭Come!Bikedayという大会が開かれますけれども、そこと覚書のような形のあるものを結びまして、それから民間主導の交流につなげていくのが目的です。
 7番委員お尋ねの具体的な支援につきましては、文化・観光部の観光サイドで、県内の資源はどんなものがあるかですとか具体的にどんな支援ができるかを、この流れに引き続いてあわせて考えていくようなストーリーと事業仕立てを今、考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 そういった形での展開をぜひしていただきたいと思います。先ほど経緯のお話では出てこなかったのですが、この台湾との交流は、最初はマラソンの交流で、大須賀副知事かどなたかが向こうの大会に出られた話も聞いているのですが、既にもうマラソンはなくなって、全てサイクリングに移ってしまっているように感じるのですけれども、そこは今どのようになっているのか教えていただきたいと思います。

○八木地域外交課長
 マラソンにつきましては、昨年度、大須賀副知事を団長とする訪問団を派遣しまして、その中で静岡県と台北のマラソン大会が覚書を結びまして、台湾からお客様を呼んだり、こちらから訪問したりする枠組みをつくりました。その中で、我々のような公だけではなくて団体、民間企業、旅行代理店も旅行商品をつくっていただくことで歩調を合わせてやっています。台湾からのお客様は、昨年の十数名から、今年度は100名前後で大幅な増加が見込まれる効果も出ております。
 こういった団体や民間の動きがあるものですから、私どもは、例えば駐在事務所でサポートするとか、引き続き向こうの政府機関との間を調整するとか、そういった意味で支援をしていきたいと考えております。

○大石(裕)委員
 マラソンで始めてサイクリングに移っていくということは、それはそれで発展的なものとして考えればいいとは思うのですけれども、逆にマラソンがもう忘れ去られていってしまうような形と、やめるならやめる判断は、それはそれでありだと思うのですけれども、やめたのか続いているのかわからない状況は、決してよくないと思います。続けていくのであれば、またいろいろと御報告もいただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 次の質問をさせていただきたいと思います。
 委員会説明資料2ページの答礼人形「富士山三保子」里帰り事業のことでお伺いいたします。
 この事業の予算規模は、どの程度なのか教えていただきたいと思います。

○土村地域外交局参事
 この事業の運営に当たりましては、答礼人形「富士山三保子」の里帰りを実現させる会の実行委員会が主体となり、事業を実施しております。地域外交局では、実行委員会の事務局を所管してございますけれども、実行委員会の全体事業費は、本年度、来年度の2カ年で1050万円を予定しております。そのうち本年度につきましては、765万円の事業費のうち400万円を県からの負担金で予算措置しております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 それだけの予算を使いながらということなのですが、この具体的な展示内容につきまして、今ここに3つ挙げられているのですが、この内容をもう少し具体的に、どんな内容を考えていらっしゃるのか教えていただきたいと思います。

○土村地域外交局参事
 展示内容について具体的にということでございます。
 展示物のうち、答礼人形富士山三保子につきましては、全長が約81センチで、展示台を含めますと90センチ近くになる日本人形でございます。後に人間国宝となりました平田郷陽の作品で、大変見ばえのある作品だと考えております。また昭和2年に渡米したときに、たんすや茶道具などのお道具類とパスポートを持参しておりましたけれども、米国各所の巡業をめぐる中でお道具類全てを紛失して、着物もほかの答礼人形の着物に着せかえている状態でございます。
 そこで、実行委員会といたしましては現在、お名前にちなんで富士山と三保松原をモチーフとした着物を作製中であり、アメリカ大使館の御協力をいただいて作成するパスポートやお道具類と、あわせて展示する予定でございます。また青い目の人形につきましては、県内に残る5体の人形を集合展示する予定です。
 この展示では、それぞれの人形が歩んだ由来などをあわせて紹介し、各地域で大切に守られてきたことを伝えたいと考えております。また約90年前に行われた人形交流を紹介する貴重な写真や、その後の戦争によりそれぞれの人形が歩んだ歴史を紹介する資料を、パネルにして展示する準備を進めているところでございます。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 この事業の趣旨は、戦争を乗り越えた日米友好の歴史を通して、平和の大切さや命のとうとさを若い世代に伝え、県民の平和に対する意識の高揚を図ることでございますので、ぜひそこのところをしっかりとしていただければありがたいなと思っております。
 特に、私が思ったのは、当時の関係者の方々の声やお気持ちがわかるような展示物とかメッセージが出ていたらいいのかなと思ったりもしました。そこの意図がしっかりと果たされるように、いいイベント事業にしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に移ります。
 多文化共生意識普及プロジェクトの件でございます。
 委員会説明資料の3ページに、効果的な広報について議論しながら事業を実施していると明記されております。効果的な広報というところで非常に難しいと思うのですが、どういった議論が行われて、それをどう事業に生かしているのか説明をいただきたいと思います。

○諸星多文化共生課長
 今年度は、交流活動経験が豊富な、ふじのくに留学生親善大使や大学生、イベント企画やコーディネートの経験を持つNPOの方々、それに県と県国際交流協会の担当者が入りまして7人ぐらいでプロジェクトチームを構成しています。これまで9回ほどの会合等で企画や実際の事業を実施しております。
 その中で考えられました、ことしの事業の特徴といたしまして、まずは他の団体とのいろいろな連携の機会を捉えて行うと。例としましてアースカレッジ、掛川国際交流フェスティバルへの参画がございます。
 それから、外国人と交流してもらうのが主な目的ですが、より気軽に交流ができるための1つの方法として、昨年度作成しました手引書を使ったスタンプラリーを今回新たに実施いたしました。それから場所もショッピングセンターだけではなくて、今回は日本平動物園でやったのですけれども、親子連れでにぎわっているところなど新しい場所なども開拓してやっております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 連携と交流ということで、いろいろな団体と連携して多文化共生の意識をぜひ高めていただきたいと思います。
 今の答弁でもございました多文化共生の手引は私も見させていただいて、しっかりできているなと思っております。
 ただ、1つだけ残念というか、私が思うのには、これは基本的には日本人に配ることがメーンだと思います。日本語で書かれておりますし、日本人が外国人と話をするときに、それぞれの母国語で簡単な御挨拶はどういう言葉ですよ、文化はこうですよという内容になっていて、それはそれでもちろん紹介していただいていいのですが、最後のページに優しい日本語で話してみようと載っています。私も外国人の友達がたくさんいますが、私としてはまずは話してみることが大事だと思うのですよね。だから最後のページの内容が最初のページに来てほしかったなと正直思っております。この優しい日本語で話してみよう、とにかく話してみればある程度はわかってもらえますから、まずはそれがきっかけで、例えばそのあとに母国語がこういう言葉だよというのであれば、なお身近になれるストーリーなのかなと思うのです。最初にまず話しかけないと意味がない。話しかけるごとにこういう情報があったほうがいいことは、もちろんわかるのですが、別にその国の言葉ではなくても日本語で話しかければいいのです。外国人は大概は日本語を少しはしゃべれますので、まずそこのハードルを越えていただくことが大事だと思います。
 最後のページの内容が最初のページに来たほうが意識づけとしてはいいのかなと思いますが、そこら辺について御意見を伺いたいと思います。

○諸星多文化共生課長
 外国人と日本人のコミュニケーションですけれども、7番委員がおっしゃったように、相手の言語ができないと交流できないことはございません。相手の言語ができれば好ましいのですけれども、多くの外国人の方は日本語ができますし、できない方につきましても、まずは日本語で話しかけてみて相手の方がどれだけ理解できるのか見ながら、コミュニケーションをとっていくことは非常に重要なことだと思います。
 ですから、英語ができなければコミュニケーションできないとかではなくて、まさに7番委員のおっしゃるとおり、まず優しい日本語で話をしてみましょうと訴えるつもりでやっております。ですから、今後資料等を作成する場合には、そういう考え方のもとに考えていきたいと思います。

○大石(裕)委員
 ぜひ、また御検討をいただければと思います。

 次に、委員会説明資料の6ページの、ふじのくに新エネルギー等導入倍増プランの見直し等について質問をいたします。
 2の(2)のイに新エネルギー等導入量、太陽光発電の導入量、住宅用太陽光普及率の目標数値が載っております。この数値については、ふじのくに未来のエネルギー推進会議の中で、既につくられている平成32年度目標の見直し数値が発表、提示されております。
 その中を見させていただきますと、この資料に載っているのは比較的いい形で推移している――導入されているものだと思います。ほかには比較的横ばいであったり、余りよくないものも含めて数値等がいろいろございますが、ことしの11月までにふじのくに未来のエネルギー推進会議が何回か開かれておりますので、その中で見直しの目標も出されております。
 そういった中で、いい状況で推移しているものとそうでないもの、それぞれに対して現状の数値をどのように評価されているのか、どういった議論があるのか教えていただきたいと思います。

○高畑エネルギー政策課長
 新エネルギーの導入につきましては、全体としましては導入拡大に向けて着実に推移しております。その中で太陽光が全体を牽引していますので、太陽光については引き続き拡大を図っていきたいということでございます。日照環境がいいものですから、太陽熱利用につきましても本県は全国的に進んでいる状況にありますので、引き続き拡大を図っていくということでございます。
 それ以外のバイオマス、中小水力につきましては、導入の芽は見えてきておりますけれども、太陽光に比べますとまだまだ普及がこれからですので、太陽光以外のものについても、多様な自然エネルギーの拡大を図るため、これまでやってきたもの以上に新制度も活用しながら倍増を図っていきたいと考えてございます。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 例えば、バイオマスの熱利用の数値は、委員会説明資料にはありませんがふじのくに未来のエネルギー推進会議の中で示されまして、新たな見直しの数値が下方修正をされております。原油換算で8.0万キロリットルを6.0万キロリットルに下方修正されておりますが、この下方修正に関してどういった議論があって、今後の見通し等も含めた具体的な施策を教えていただきたいと思います。

○高畑エネルギー政策課長
 今、御指摘のありましたバイオマス熱利用につきましては、現行のプランの中では基準年度の原油換算で4万キロリットルを倍増するため、8万キロリットルに目標設定しておりましたけれども、これまでの実績を踏まえますと、なかなかそこまでの速度で目標に向かっている状況ではないということ、それから民間事業者が持っている具体的な導入計画、あるいは導入支援策の効果なども見込みまして、下方修正ではございますけれども、これまでの実績に比べては伸びているというか、上向きで導入していく目標を掲げているところでございます。

○増田委員長
 7番委員からは、ふじのくに未来のエネルギー推進会議の様子を先ほど来お伺いしているところでございますので、県当局の考え方はわかるのですが、会議の内容、状況について若干、御説明いただければと思います。再度御答弁願います。

○高畑エネルギー政策課長
 ふじのくに新エネルギー等導入倍増プランの骨子案につきましては、ふじのくに未来のエネルギー推進会議のもとにエネルギーの種類別に3つの部会を設けております。新エネルギー部会、バイオマス部会、コージェネレーション部会を設けまして、その中で御議論いただき、目標値やこれまでの実績を踏まえてどういう政策目標にするか、どういう支援策をしていくか、委員の方々から御報告をいただきました。そういった部会での意見を踏まえたものが、この骨子案になっております。
 バイオマスにつきましては、地域によっていろいろなエネルギー資源があるものですから、地域の特色に応じたバイオマスを、地域別ですとか市町ごとにきめ細かく導入を検討していく必要があるのではないかという御意見をいただいております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 目標設定をされて下方修正することは決していいことではないとは思いますが、状況をしっかり把握するという意味では、なくてはならない作業だと思います。
 新エネルギー導入の取り組みについては、民間業者も含めて歩みが遅いところは、私もいろいろ話は聞いております。太陽光に比べるとバイオマスに関しては大変な面があると。設備も大きいものから小さいものまでいろいろありますし、許可が出る、出ないとかいろいろありますので、簡単にはいかないとは思いますけれども、ぜひ県内全域でしっかりと目標が達成できるように県当局も支援をしていただければと思います。

 最後の質問になりますが、総合計画後期アクションプラン評価書案の288ページのエネルギーの地産地消の部分で、先ほど白井企画広報部長からも御説明がありました。
 水素エネルギー等の利活用や化石燃料の高効率利用などの取り組みの部分で、地域の有するエネルギー資源を有効に活用することがうたわれております。私もこの委員会で議論をさせていただいておりますので、この総合計画後期アクションプランの中で、地域の有するエネルギー資源をどう有効に利用していくのか、進め方等の御説明をいただきたいと思います。

○高畑エネルギー政策課長
 現在、ふじのくに新エネルギー等導入倍増プランの見直しを行っておりますので、その中でしっかり検討していきたいと考えております。いろいろ申しましたけれども、地域ごとに特色あるエネルギー資源がございますので、それがしっかり活用されるように、きめ細かく見ていきたいと思います。

○大石(裕)委員
 これまでの委員会でもお話しさせていただいたとおり、静岡県の沿岸にはメタンハイドレートという資源がございますので、ぜひそこにも手を突っ込んでいっていただきたいなと思います。私は個人的には非常に有望なエネルギーだと思っておりますので、ぜひ推進していただくことをお願いして、質問を終わります。

○増田委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は13時15分とします。

( 休 憩 )

○増田委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質問等を継続します。
 では、発言願います。

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