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委員会会議録

質問文書

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平成28年2月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:竹内 良訓 議員
質疑・質問日:03/08/2016
会派名:自民改革会議


○竹内委員
 それでは、何点か、局ごとに分けて質問させていただきます。分割質問方式でお願いします、一部一問一答方式になりますけど。
 まず観光関係から質問させてください。
 文化観光委員会説明資料の25ページの新東名の延伸に係る誘客の取り組みに関してお尋ねいたします。
 念願の新東名が延伸をしました。2月13日に県議会からも開通式に出席した議員がいらっしゃるというのは聞いておりますが、これを契機に観光施策として、どこのエリアに対してどういった取り組みをしていくのかは、ここに現実的に書いてありますけれども、以前杉本観光政策課長だったか、神山観光振興課長だったかちょっと記憶にないんですけど、駅でトラベル会社発行の静岡県民に対して愛知県に来ませんか、3,000円割り引きますという、多分地方創生の原資か何か使ってやった記憶があるんですよね。
 この新東名延伸で伸びるということは、ターゲットは愛知県とか関西圏になるわけであって、それに向けていろいろおやりになられているとは思いますけれども、要は実のある取り組みとして愛知県民や関西圏の方々が静岡県に来たくなる施策を打ち込まないと、単なるマスターベーションで終わってしまうことが危惧されます。
 まず最初に、新東名延伸に係る誘客の取り組みについて、具体的に旅行業者に対してどのような取り組みをしているのかお尋ね申し上げます。

○神山観光振興課長
 旅行会社に向けてですけれども、本県には世界レベルの観光資源として世界遺産富士山や韮山反射炉もございます。こうしたものとか、今年度でございましたら徳川家康公の400年祭ということで、歴史資源を活用して中京圏あるいは関西圏の旅行会社に本県の魅力をPRして、これを核にしていただいて旅行商品をつくっていただいております。中でも関西圏からは、ことし両世界遺産を見る、あるいは日本平や久能山東照宮を回るということで、2泊3日あるいは3泊4日で商品をつくっていただいていまして、初めて関西圏からは1,000人規模で送っていただいた商品もできてまいりました。
 この旅行業者は、好評ですので平成28年度も引き続き売っていきたいということもおっしゃっていただいております。こんな形で静岡の魅力を打ち出しながら、静岡県をめぐっていただく商品をつくっていただけるように、今後ともPRしていきたいと考えております。

○竹内委員
 わかりました。
 我が県が西方面の県に対して、いろいろ施策を打つのと同時に、愛知県や関西圏も同じようなことをやるわけですね、静岡県の県民の方々に。ぜひ愛知県や滋賀県に来てくださいという施策を展開するわけなんですけど、観光協会を経由して等々も含めて、金銭的な特典をつけてやるおつもりがあるかどうかお尋ね申し上げます。

○神山観光振興課長
 今年度のふるさと割につきましては、国の交付金をいただきまして割引させていただきましたが、なかなかこんな規模のことは今後できませんので、また例年どおりの活動になってしまうと思いますけれども、ただ今回こんな形で中京圏や関西圏の方に、特に関西圏の方には静岡県はこんなところだということで気づいていただけたと思っております。
 こうした気づきを持っていただきましたので、これをきっかけにさらに県の魅力をPRして、商品をつくっていただくということで、金銭的な支援ではございませんけれども、さらに本県の魅力を磨きながらさらにPRして、誘客を図っていきたいと考えております。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 ぜひ期待していますので、頑張っていただきたいのと、民間の旅行代理店の方々はアンテナを高くしていただいて、他県がどういう動きをしているのかつかみながら、我が県独自の施策を展開していただければありがたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 観光関係でもう1点。
 きょう新幹線の中で、富士山ビューポイントあるいは富士山絶景、景色と検索サイトで調べてみたら、上位1番目から10番目が全部山梨県だったんですよ。唯一富士山静岡ビューポイントという項目が出てくるんですけど、要は何を申し上げたいかと言うと、海外の方を含めて富士山の絶景というのか、ビューポイントがどこですかって調べると、結果的には山梨県ばかりなんですよね。ぜひインターネットあるいはフェイスブックを初め、さまざまな環境が整いつつありますので、富士山の観光への取り組みとして、インターネットを活用してどのようなことをやっていらっしゃるのかお尋ね申し上げます。

○神山観光振興課長
 富士山、確かに山梨県の景色も出ることが多いです。
 我々とすれば、山梨県にない富士山を売り込まなければいけないと思っておりまして、そういう意味でも今駿河湾の海越しの富士山という形で、県のハローナビしずおかというホームページで御紹介させていただいております。
 また、海外のエージェントやメディアの方がお見えになった際も海越しの富士山ということで、それぞれのポイントも御紹介しておりますし、また実際に駿河湾フェリーにお乗りいただきまして、三保から土肥に渡っていただく中で海越しの富士山という形で、山梨県にはない景色ということで売り込みを図っております。
 そうした中で、中国や台湾の中でもフェリーを活用した商品もつくっていただいておりますので、まだ我々のPRが足りないのかもしれませんけども、こうした海越しの富士山という静岡県にしかない富士山の絶景をPRして売り込んでまいりたいと考えております。

○竹内委員
 ぜひ頑張っていただければと思っていますけど、富士山の写真を応募してもらうとかいろいろありますけれども、多分委員長からすれば富士市から見た富士山が一番きれいだと思うだろうし、御前崎市の先生方は多分御前崎市から見えるのが一番きれいだと思うんですよ。
 これは御提案ですけど、自分の一番好きな富士山のビューポイントはそれぞれ違っていいと思っていますので、インターネット上で募集するとか、県ができないんだったら観光協会にお願いするとか連携をとっていただいて、アクセスをまずはふやさないと、いつまでたっても検索サイトで下のほうだったりするもんですから、ぜひそこら辺をよく考えていただいて、海外の方々も視野に入れながら、せっかく富士山が世界遺産になって小坂富士山世界遺産課長も朝早く起きて料金を徴収される努力をされるわけですから、活用していただいたらと思うんです。これは要望で結構です。

 それと、最後に徳川家康没後400年記念に関して、観光のほうでは3月31日で終わりなのかどうなのか、それもちょっと教えてください。

○神山観光振興課長
 静岡市、浜松市、愛知県の岡崎市と連携して行いました家康公四百年祭事業につきましては、昨年12月で終了という形にはなってございますけれども、先ほど申し上げましたように、こういう歴史資源というのは皆さんの関心も高くて、よく歴史というキーワードでお客様の誘客ができることもわかっております。来年NHKの大河ドラマでは井伊直虎が取り上げられることもございまして、これには徳川家康とか今川義元など御当地の戦国武将も出てまいります。そういう意味では引き続き家康、直虎あるいは今川という歴史資源を活用して誘客を図ることを今後とも取り組んでまいります。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 ぜひ御尽力いただけるとありがたいと思っています。

 次に移ります。文化局関係の質問に入ります。
 先ほどの神山観光振興課長の答えを受けて、まず県立美術館の平成28年度の展覧会計画等々に関してお尋ねします。
 前の委員会でもいろいろ委員から質問がありましたけど、県立美術館の観覧者数が比較的最近落ち込んでいるのは、当局の方々も御認識をされていると思いますけど、まず最初に県立美術館の来年度の予算総額と観覧者数の目標数値を教えてください。

○小泉文化政策課長
 まず、美術館関係の予算でございますけれども、美術館運営事業費という形になっておりまして、4億4800万円を予算としてお願いしたいと思っております。
 来年度につきましては、30周年記念事業ということで徳川展等をやりまして、13万人の観覧者を目標としております。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 まず1点目が、偶然なのかどうなのかよくわかりませんけれども、館長がかわりましたね。平成22年度ぐらいから数字がよろしくなくなっているんですよ。館長の責任が全てだとは申し上げませんけれども、それなりの方――芳賀徹東京大学名誉教授が就任されていると承知していますけれども、御経歴がすばらしい方だからこそいいこともありますけど、結果的に県民の税金を投入して運営していますので、多くの方々に目標である13万人をしっかり達成するように御尽力いただきたいんですけど、この展覧計画の中でお尋ねします。平成28年度はこれをやったよねと後から言えるような主な展覧会、目玉はどれなのか。

 2点目は、先ほど神山観光振興課長にお尋ねした徳川家康没後400年を記念した開館30周年記念展をなぜ去年やらずに、来年度やるのかお尋ねします。

○小泉文化政策課長
 平成28年度の30周年の記念展覧会でございますけれども、1つの売りは「東西の絶景」で、4月12日から開催するものでございます。これは静岡県立美術館が風景画の美術館ということで、風景画関係を中心にコレクションしている中で、従来ですとある程度テーマをもとに変えておりますけれども、今回は風景画の名品ということで人気の高い作品をそろえまして名品展という形でやるものが1つの目玉でございます。
 それともう1つが30周年記念ということで、「徳川の平和」として家康没後400年を記念して開催するということでございまして、250年の徳川文化が静岡市、浜松市また県内と関係がございますので、これを特別展として開催するものでございます。

 この徳川家康没後400年の関係でございますけれども、2つ数え方がございまして、没後400年ということになりますと、ことしの4月17日が亡くなってちょうど400年目になります。ただ通常東照宮の場合は仏教と同じでございますけれども、399年目に400回忌をやる関係で、東照宮の行事になりますといつも没後400年ではなくその前年に宗教行事をやられるということで、東照宮等の関係で昨年は地元で事業をやっておりますけれども、没後400年という形で展覧会はやるということでございます。

○竹内委員
 400年の数え方はいろいろあると思いますけど、せっかく静岡市や浜松市、愛知県の岡崎市とリンクして税金を投入して観光政策を打っているものですから、それが同じ部でできれば一緒のほうがいいんじゃないかなと素人的には感じます。
 ぜひ来年度頑張っていただければと思っていますが、13万人を達成するのに5展覧会があります。延べ計算したら246日。この展覧会ごとの目標数値を教えてください。

○小泉文化政策課長
 まず、「東西の絶景」が2万人でございます。次に「美術館に行こう!」が2万人でございます。「徳川の平和」が2万1000人でございます。次の「再発見!ニッポンの立体」が1万6000人、「蜷川実花展」は全国的に回るものとの連携でやっておりますけども3万8000人ということでございます。あとこれとは別に、収蔵品の常設展だけをごらんになる方がおられまして、こちらが今1万5000人を目標にしておりまして、合わせて13万人にしております。

○竹内委員
 ぜひ目標設定をしっかりしていただいて、頑張っていただきたいと思っています。

 続いて、文化局にもう1問お尋ね申し上げます。
 オリンピックの文化プログラムの推進について、その前のページの委員会説明資料7ページに関してお尋ねします。
 準備段階として、本年度文化資源の活用の可能性を調査しているということなんですが、その状況について質問させてください。
 県内各地から応募があったようですが、応募の採択の地域別状況はどうなっているのか。それと合わせて来年度はモデル事業を県が共催して展開するということですが、本年度調査事業の傾向をどのように生かして、今後の文化プログラムの展開につなげていくのかお尋ね申し上げます。

○小泉文化政策課長
 まず、文化プログラムの今年度の調査事業でございますけれども、今後の可能性を調査することでやっておりまして、文化プログラムそのものはオリンピックに合わせまして、スポーツだけでなく文化催事を県内各市といいますか全国でやって、文化催事を一覧表にした番組表のようなものが文化プログラムということで総称でございますけれども、静岡県におけます文化プログラムの今後の方向性を今年度検討して、各界の代表者や専門家などの集まりを設置して今取り組んでいるところでございます。
 そういった中で、静岡県はいろいろな文化資源が豊富にございますので、多彩な文化資源を活用したプログラムの展開はある程度可能だろうということで考えておりますけれども、実は本県の文化政策の中で第3期ふじのくに文化振興基本計画の新たな施策といたしまして、文化力を生かした地域づくりを新たな柱にしております。
 通常の文化プログラムといいますと、文化催事が各地で非常に多彩で華やかに行われて、各地の文化の魅力を発信した形になります。そこに文化の振興や文化の魅力だけでなく、文化振興計画でうたいました文化力を生かした地域づくりということで、地域づくりにいかに結びつけていけるかを本県の文化プログラムの推進の1つのポイントとしていこうという方向で、今各界の方や専門家の先生方の御検討の中でやっております。
 今回、文化プログラムの調査事業につきましては、新たに単に文化催事をやるということでなくて、産業振興とか中山間地の振興でありますとか、商店街振興であるとか、あと障害者の方の活動の活性化であるとか、そういった地域の取り組みとの可能性を探るということで募集いたしました。
 その結果、まず応募状況でございますけれども、県内では39件の応募がございまして、東部地域が8件、中部地域が19件、そして西部地域が12件ございました。そういった中で専門家の先生方のもとで審査をしていただきまして、採択におきましては東部が2件、中部が4件、西部が4件という形になっております。この10件の調査事業につきましては、3月末に報告会をやっていただきまして、その場に県内のアートNPO、地域づくりの団体の皆様や市町の職員の皆さんに状況を聞いていただきまして、さらにこういった文化を地域の課題解決に取り組んでいくことを促すための1つの起爆剤として発表会をやりたいと思っております。
 そういったことで、来年度の文化プログラムのモデルプログラムにつきましては、この調査事業で示しました静岡県の産業振興や障害者の関係といった可能性をベースにいたしまして、ことしは調査事業でございますけれども、さらに地域の課題解決の具体的な展開のモデル事業を公募させていただきまして、実際に展開する中で次の正式な公募段階をスタートするものに生かしていきたいと考えております。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 県下には、この文化プログラムにみずから応募している人ばかりでなくて、要は自分からは県庁には応募はしないけど、地域の文化に直結する方々、あるいは物、あるいは行事があると思うんですけど、他薦とここでいう採択との関係があると思うんですけど、それはどう考えたんでしょうか。

○小泉文化政策課長
 文化プログラムも非常に多彩でございまして、こういったモデル事業のような形で展開していただくものにつきましては、やはり公募型で実際にやりたいという方から応募していただきまして、プレゼンテーションしていただくことを考えておりますが、一方で6番委員御指摘のとおり、県内でいろいろな取り組みがございます。そういった中で今文化プログラムの準備組織をつくっておりますが、来年度は推進組織という形に格上げする中で、県内の主要な県連組織に加入していただきます。そういたしますと、そういった団体の目から見たときに、地域の農協でありますとか、商工会でありますとか、観光協会でありますとか、いろいろな取り組みがございますので、そういったものをぜひピックアップしていただいて、こんないいものがあるということで、文化プログラムのプログラム表に登録していくことにつきましては、ぜひ自薦だけでなく他薦も含めて盛り上げをしていきたいと思っています。実は市町や経済団体や県連組織等におきましても、いろいろな地縁の取り組みがございますので、そういったところの支援もまた連携してお願いしてまいりたいと思っています。

○竹内委員
 ぜひ文化を奏でる方々は控え目の方も多いと思いますので、しっかり掘り起こしをしていただけたらと思います。

 続いて、総合教育局でお尋ねを2点させてください。
 まず1点目は、公立大学法人静岡文化芸術大学にかかわる中期目標の設定について、12月議会で目標の意味だとかいろいろお尋ねをさせていただきましたが、我が会派の藪田県議の一般質問で知事は、県立大学である静岡文化芸術大学に観光学部あるいは観光学科のようなものを考えるべき段階に来ているのではないかと思う。ちょっと飛ばしますけど、これから1年かけまして木苗教育長、文化・観光部とも相談しながら、観光をいわば実践の学――実学として本県に設置していくことも考えなければならない段階に来ていると思っていると発言していることは、多くの方々も御承知だと思います。
 そもそも公立大学法人である静岡文化芸術大学は、ある一定の独立性を保つことが必要だということを文化観光委員会でも御答弁いただいた記憶がありますが、この評価委員会は知事による事前意見聴取に対する意見の提示と出ていますが、過去の資料を見たんですが観光学科あるいは観光学部をつくるとはどこにも書いてないです。
 改めてお尋ねしますけど、公立大学法人の運営あるいは目標、あるいは計画に対して、行政の長である知事が発言することは問題があるのか、ないのかお尋ねします。

○木大学課長
 県が示した中期目標においては、文化芸術大学において教育研究組織を常に見直す必要があると定めております。
 これに従って、文化芸術大学でも計画の中に組織の見直し、文化政策学部の見直しが入ってくると思っております。
 その中で、大きい見直しの1つのアイデア、方向として、知事が観光というお話をされたのではないかと思っています。

○竹内委員
 ということは、今後の計画では、第2期中期計画案の審議が今月3月25日に開催される予定ですが、こういう行政のトップが飛び越えて、私も飛び越えて発言することは問題がないということで、我々議会で、例えば静岡文化芸術大学はこうあってほしいから、地元浜松市としてこういう学科をつくっていただきたいということを、当局を通して御進言することは可能なのかどうかお尋ねをします。

○木大学課長
 大学について、学部設置、学科設置、さまざまな要望があると思います。基本的にはそれを受けて、大学で考えることであるかと思います。ただいろいろなところでの意見を聞いて、大学で考えていくことはあるかと思います。

○竹内委員
 ということは、県政のトップである川勝平太知事が言っても、公立大学法人である静岡文化芸術大学は、その意にそぐわない場合もあり得るということでしょうか。お尋ねします。

○木大学課長
 あくまでも基本的には、第一義的には大学でいろいろな状況を見ながら見直しを図っていくと、そういう中で1つ考え方を決めていくのが原則であるかと思います。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 時代の流れが早くて、計画をつくったときとその翌年で状況が変わることは往々にしてあると思いますけれども、木苗教育長とかあるいは新しく学長に御新任される横山さんと知事が個人的に面談をして、その際にどういう意見を言おうがそれは御自由にされればいいと思っています。ただ本会議場の席でああいう発言をすると県民は期待しますので、その発言に対して西田文化・観光部長はどうお考えなのかもう一度お尋ねしたい。

○西田文化・観光部長
 静岡文化芸術大学は公立大学法人ではございますけれども、形としては県立大学でございますので、県民の総意でつくられるべきあるいは運営されるべき大学ということで理解しております。
 そうした中で、知事は行政のトップとして御自身の意思をああいう形で表明されまして、それを期待しているということだと思いますので、我々としては事務方でございますので、知事の意も考慮しつつ事務を進めていくことなのかなと思っております。
 必ずしも、先ほど申しましたように強制することはできませんので、あくまでも大学が自分でどういう学科を設置するかは考えてやるべきものだと思っておりますので、それを尊重しながら対応していきたいと思っております。

○竹内委員
 ありがとうございます。私もそのとおりだと思っています。
 これからも私どもも地域の発展や地域に根差した大学を目指していただきたいものですから、どんどん提言をさせていただきますので、二元代表制のもと柔軟な対応をしていただければと思っています。よろしくお願いいたします。

 続いてもう1点、総合教育局の鈴木局長にお尋ねしたいんですが、これも本議会の質問の中でふじのくに県民クラブの櫻町議員から、県の支援として若者の県内への定着策の中の奨学金返済について、経済産業部の雇用推進課が答弁をされています。この中でも御紹介があったんですが、平成24年度において大学進学する学生の2人に1人は奨学金を借りていると。文部科学省でもいろいろ議論をして、現文部科学大臣の馳文部科学大臣は給付型の奨学金の創設についても言及をしているのは御承知のとおりだと思っています。
 ふじのくに有徳の人づくり大綱や学んでよし日本の理想郷と知事はよくおっしゃいます。今までの教育委員会に任せることなく、知事部局と総合教育会議があってこそできることだと思うんです。この給付型の奨学金の創設、新設や無利子の奨学金制度の拡充に関して、鈴木総合教育局長は以前健康福祉部でも御一緒させていただいたこともありますけれども、福祉の面とかあるいは若者の県内の定着の促進というさまざまな部分で、教育委員会がやるには若干身の丈に合ってない、もしできるとしたら僕は文化・観光部の総合教育局が奨学金の創設あるいは拡充ができる唯一のセクションだと思っております。
 今奨学金の創設あるいは拡充に関してどのような考えをお持ちなのか、そしてどうするべきなのか総合教育局長にお尋ねしたいと思います。

○鈴木総合教育局長
 奨学金関係の御質問についてお答えします。
 御案内のとおり、家庭の所得の割合に応じて進学率が違うということで、ある意味比例しているようなことを言われております。福祉の経験から言いましても、多分大学進学が貧困の連鎖を断ち切る大きな手段であるとか、虐待を断ち切る大きな手段だと思っていまして、そういった意味では教育というのは、自立に向けての非常に大きな手段だと思っております。
 経済的な支援、奨学金は非常に大きな有効な手段だと思っておりますけども、巷間言われていますとおり、今は有利子の奨学金が主体になっておりまして、大学を卒業するとすぐ借金まみれになってしまう現状も片やあると伺っておりまして、それは大きな問題かなと認識をしております。
 一方、本会議の質問でもありましたとおり、若者が流出している現状を見ると、地元に帰ってきて就職した暁には返還を免除する制度はどうだという御提案がありました。ある意味産業振興面ということですので、これは経済産業部が所管をしてこれから政策として研究してまいるお話も伺っております。
 国においても、無利子の奨学金をもっとふやそうであるとか、所得連動の変動型ということで、若いころの収入が少ない点では返還額を少なくしようという取り組みもこれからなされていくと伺っております。
 個人的な話で申しわけないですが、貸与型というのは非常に大きな問題を抱えているのではないか、デメリットがかなり大きいかなと思っておりまして、奨学金制度そのものは基本的には給付型、諸外国でも当然給付型が多いですから望ましいのではないかと考えております。ただそうなると政策目的を何にするかが非常に大きなポイントになりまして、貧困対策であるのかそれとも産業振興であるのかもありまして、市町村の制度であるとか、国の制度それらを踏まえまして、どのような制度をもって政策目的を実現するかやはりトータル的に考えなくてはいけないなと思っております。
 そういった意味では、文化・観光部総合教育局になりましたので、そういった点も踏まえて検討しなくてはいけませんし、そうは言いましても教育委員会、経済産業部、健康福祉部等と協議をしながら検討していくことになろうかと考えております。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 有徳の人づくりも基本理念の中に地域ぐるみだとか、社会総がかりの教育の実現という言葉が内容でうたわれています。確かに留学生、高校生の留学体験をふやすことも大事でしょう。順番を少しだけ変えるだけで、実はさまざまな健康福祉部の福祉の部分も含めて、救われる学生たちはいっぱいいると思っています。ぜひ期待していますので、これからも引き続きの御尽力をお願いしたいと思います。これは要望で結構です。

 最後に、空港の話を何点か聞かせていただきます。
 委員会説明資料32ページからたくさん富士山静岡空港について書いてありますけど、まず利用状況についてです。
 1月の数字が出ていますけれども、2月末の国内線の搭乗者数及び国際線の搭乗者数は幾つだったか。そして年度末の総数でどのぐらいの数字になるのか、予測で結構です。お尋ねしたいと思います。

○板垣空港利用促進課長
 2月末での利用状況ということですが、今集計しておりまして、トータルで言いますと昨年2月の利用状況が5万人ぐらいだったんですけど、恐らくその内外ぐらいになるんではないかという状況でございます。
 最終的に平成27年度の利用状況がどのぐらいになるかの見通しでございますが、昨年度の例でございますと、2月が先ほど申し上げましたように5万人で、3月が6万人という状況でございました。その利用状況のままいけば、昨年度並みにいけば、きょう冒頭文化・観光部長が申し上げましたように70万人が視野に入ってくるか、達成できるかという状況でございまして、今微妙な状況かなと思っております。自信を持って70万人が確約できる状況にないということでございます。

○竹内委員
 大変頑張っていらっしゃるのはよく存じ上げているんですけど、企業経営的に言うと日々決算という言葉があります。要はその日何人乗ったかというのは手続があるもんですから、3月31日の年度末の数字は物理的に速報値として翌日に出てもおかしくないはずだと思うんです。ただ確定数値はさまざまなことは考えられますけど、やはり感覚的に前年対比も大事なんですけど、タイムリーな数字を常に空港利用促進課は持ってないといけないのかなという気がしますので、ぜひ一番早い数字を、年度末が近づいてきてあと1人足りなかったら、板垣空港利用促進課長に飛行機に乗っていただいて、70万人を達成するぐらいの気持ちでいただければと思います。よろしくお願いします。

 それと、将来的に100万人も視野に云々、あるいは富士山静岡空港新幹線新駅の話もありますけれども、運航計画を見ると非常に頑張っていただいているんですけど、具体的にどこをどうふやすともっとふえるんですか。結構目いっぱいの数字ではないかなと思っていますけど。今の増改築の前の段階で、どこをどうすればふえるのか教えてほしいです。

○板垣空港利用促進課長
 これからさらに上乗せしていくところでございますが、1つには地方版の総合戦略で我々は平成31年度に100万人という数字を挙げさせていただいております。これは空港ターミナルビルの増改築を前提に上げさせていただいておりますけれども、今後それまでの間にどう取り組んでいくかでございますが、国内線につきましては今4路線でございまして、この4路線で満足するのではなくて、また新たな就航路線にも取り組んでいきたいと思っております。
 国際線につきましては、実は冬ダイヤになりまして、閑散期ということもございまして、多少路線が落ちついてきているというか、少し運休している路線も出てきております。昨年の夏についてはさらに多い路線が就航しておりましたので、今の冬ダイヤにおきます就航路線にプラスして路線を呼び込むことは可能かなと思っておりますので、1つには多くの訪日外国人が訪れます中国路線につきましても、まだ未就航地の部分がございますので、そちらにも取り組みたいと思っておりますし、一国に偏重することなくネットワークを広げるという意味では、中国に限らずまだ未就航の東アジア、東南アジア地域がございますので、そちらの就航に向けて航空会社にも働きかけをしていきたいと思っております。

○竹内委員
 非常に頑張っていただいているのは承知していますので、これからも引き続き体を大事にして頑張っていただきますよう、よろしくお願いします。

 それから、空港に関して2点目です。
 今度は増築後の運営費について何点か質問させてください。
 私が知りたいのは、まず1点目が、平成30年10月に竣工予定と聞いていますけど、でき上がって面積が広くなるということは、経営権を譲渡する運営体制を変える前の約半年の間も含めてですけど、県費が余計かかるんではないかなと思っています。というのは、航空会社に面積が広くなったからその分余計払ってくださいね、面積が広くなったから着陸料を上げさせてくださいねとなかなか言えない話だと思うんですけど、まず基本的に面積が広くなると県費の支出はふえる可能性が高いのかどうなのか教えてください。

○橋空港政策課長
 空港ターミナルビルの増築に伴うコストということだと思います。我々もそこのところについては、やはりビルの増築が1.5倍程度ということでございますので、詳細は持ち合わせてございませんけれども、そのぐらいは増加してくるんであろうと思っております。
 ただ、今CIQとかも使っていただいておりますけれども、実際手狭になっている部分もございまして、こういう方々に対しては当然面積に相応した金額の使用料、賃料を払ってもらうことになりますので、全てがコストにはならないと考えています。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 それでは、委員会説明資料36ページに関係する運営体制の構築の話なんですけど、これよくわからないんですけど、34ページに例えば空港競争力強化事業費で航空会社に4億1100万円とか、あるいは空港定期便拡充促進事業費、チャーター便の実績積み上げ等々で予算が上がっていますけど、これは運営体制を変えても経費として支出は想定されるのかどうなのか、お願いします。

○橋空港政策課長
 基本的に運営権の導入をいたしますと、今空港の管理運営は空港管理事務所と富士山静岡空港株式会社が一緒にやってございますけれども、これが一本化されます。空港もやはり収益を上げていくことが必要になってきますので、当然利用者の拡大に対しても運営権者が担うべきと考えてございます。したがいまして、今6番委員から御指摘のございました空港定期便拡充促進事業だとかいろいろなメニューがございますけれども、全てが県でやることにはならないのではないかと考えてございます。
 例えば、先ほど板垣空港利用促進課長から話がありましたように、県としてやはり路線を張っていかなくてはいけない。要はこれから路線を誘致しましょうとか、やはり知事のトップセールスであるとかは引き続き県が担わないといけないんではないかということであります。
 あと、やはり県民の皆さんの空港でございますので、県民の皆さんの利用を高めていく施策につきましても、引き続きやっていかなくてはいけないと思ってございます。
 ただ、やはり空港で路線を張ってもらうためのいろいろな営業活動は空港の新しい運営権者に持ってもらいたい部分もございますので、これは全てとは言いませんけれども、一部はそちらで担っていただくことになろうかと思います。
 この辺については、基本スキーム案の概要でございますけれども、年度がかわりましたら基本スキームを公表しまして、民間の事業者の御意見を聞きながら整理してまいりたいと考えてございます。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 公共施設等運営権制度への移行というのは、橋空港政策課長はよくわかっていると思いますけど、民間の運営権制度に応募する方は、もうかりますか、もうかりませんかというところが最大の視点だと思うんですけど、収支の見通しというか、数字的な資料が全くないもんですから、私が買うわけでもないですけど、導入効果を本当にイメージしにくいんです。
 この運営権制度導入によって収支が具体的にどのように変化していくのか。ざっくりで結構です。今の段階でいいんですけど、もう1回お尋ねします。

○橋空港政策課長
 やはり運営権につきましては、民間事業者に提案を求める形に最終的にはなってこようかと思います。ただ現時点の要は足元の数字で申しますと、きょうは資料を御提供させてもらっていないんですけれども、例えば今の空港の管理運営だけに着目しますと、空港の管理運営の収支――県から税金を投入している部分――空港管理事務所の運営がございます。それとあと富士山静岡空港株式会社の収支がございます。これを通常、民間の経営状態を適切に把握するための指標ということで、稼ぐ力とよく言うんですけど、EBITDAという指標がございます。これによりますと、富士山静岡空港株式会社と県の合算でいきますと、平成26年度実績で2億1000万円程度まだ稼ぐ力が足らないとなってございます。ただこのうちには、実は旅客ターミナルビルの設計費が臨時的経費として入ってございまして、これが1億2900万円ほどございます。これを差し引きますと、通常の営業ベースというか運営ベースでいきますと、平成26年度実績で8100万円程度まだ稼ぐ力が足らないということになります。
 ただ、平成28年度は利用者もふえてございますし、着陸料は今県ですと1年間無料でございますけれども、これが入ってくるような状況、それからやはり空港がにぎわってそこで収入も上がってきていること、この辺とあと空港管理事務所のコストも寄与してくるだろうと思いますので、そういう意味では採算性が今後確保されてくるのではないかと期待してございます。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 橋空港政策課長、期待しています。期待しているというのは速やかに新しい運営権制度を問題なく進めてくださいではなくて、それは単なる手段だと思っていますので、目的と目標というか、何のためにやるのかを間違えないようにして頑張っていただければと思います。

 最後に、この間の12月の一般質問で時間がなくて言い切れなかったものですから、きょうは答弁者以外の若い方々もいらっしゃいますので、うちの会派の前代表――小楠代表の前の代表であります大石哲司さんが、2008年12月に県政報告で空港のことを総括していますので、それを紹介させていただいて私の質問を終わらせていただきます。
 ちょっと簡単に読みます。富士山静岡空港、この空港事業は単なる公共事業ではなく、東西交通のはざまで当たり前のように発展してきた我が静岡県が今後真の雄県として、また地方分権時代を切り開く拠点圏域として発展することができるか否かの鍵を握る大プロジェクトであります。
 空港事業を進める中で、代をつないで育ててきた農業の大切さ、貴重な自然、地域を育んできた歴史、文化、ともすれば空港事業と角逐する問題にも当面してきましたが、少子高齢化、国際化、大交流時代という時代の流れの中で、知恵を絞り英知を結集して、新たな創造への道を切り開くことができました。新設となったこの富士山静岡空港が380万静岡県民の未来への翼として、末永く利用されますように。また国内外からこの美しい静岡を目指して、観光にビジネスに多くの来訪客がいっぱい訪れてくれますように。
 そして、ここからが一番大事です。後世の県民から本当につくってよかった富士山静岡空港と感謝される空港になりますように、在天のかなたより心よりお祈り申し上げて私の拙い筆を置かせていただきます。
 今私たちは、たまたま空港を所管する文化・観光部にいます。あるいは文化観光委員会にいます。ただこれは偶然ではないと思っています。今できることを最大限に頑張っていただいて、最後に申し上げたように将来の静岡県民から感謝されるような仕事をこれからも続けていただければと思っております。以上でございます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

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