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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成22年1月富士山特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:須藤 秀忠 議員
質疑・質問日:01/12/2010
会派名:自由民主党県議団


○須藤委員
 県民部の説明にあった、構成資産の保存管理計画の策定についてお伺いします。
 この保存管理計画の策定状況を見ますと、平成20年度策定済みということで、特別天然記念物の湧玉池、富士宮市の保存管理計画ができたということで、資料もいただいてあるわけですが、この資料の16ページ、特別保護地区A地区というのがありまして、A地区における現状変更は原則として認めない。将来的に人工物の撤去を目指すということでありますけれども、湧玉池にはバイカモというなかなか美しい水草があります。あの湧玉池の川床、これは以前上の方に横溝が流れておりまして、台風などで大水が出たりすると、余水分けが湧玉池に入っておりまして、その余水分けの水が泥と一緒になって入ってきますから、湧玉池に泥が堆積してしまうんですね。
 同時に、上流部の方にはマス池がありまして、マスの残餌かすとか、糞などが下へ流れてきて、そういうものが湧玉池の方へ流れ込んでくるということで、最近になってあそこの余水分けを高くしまして、水が入らないようにしたんです。しかし、あの池床、川床が泥だらけで、ヘドロみたいな状況なものですから、そういうものを撤去して、ちゃんとした水生植物がしっかり生えるように、富栄養だと、いろんな余りよくない水草がどんどんふえていって、ほとんど水の中は余り芳しくないような水草で覆われてしまっています。毎年掃除撤去するのですけれど、言いたいことは、このA地区というのはこの図面によりますと、湧玉池の一番上の水屋神社のところから神幸橋のところまで現状変更を認めないということになると、やたら手をつけられなくなって、何とかして早いうちに文科省に、――名前が特別天然記念物で、ですから、――ちゃんと断りをして、先に整理をした形でやっていかないとまずいんじゃないかと私は思っているんです。
 前に、神幸橋の手前で水が減ってきてしまったものですから、大きな石を置いたんです。水がたくさんたまっているような状況を見せるために。そういうことをしたら大分しかられたということなんですが、そういうことを考えますと、水底の天地返しをする必要があるのかないのか、あるならば、早くやるべきではないかというふうに思うし、水量がある程度一定の状態にたまっているという状況にするために、そこへ水かさがふえるように、水どめを自然のものでつくるんですけど、そういうことについてもちゃんと了解を得ていないと、今後一切手をつけちゃだめ。あるいはこれを見ていますと、将来的には人工物の撤去を目指すとなると、今のイメージより悪くなりはしないかという心配をしていますから、その点についての考え方をまずお聞かせ願いたい。それが1点。
 もう一点は、やはり先ほどの説明の保存管理計画の策定の状況の中で、市町で改訂というところに、名勝及び天然記念物「白糸ノ滝」富士宮市、平成21年度改訂中となっているんですけれども、この白糸ノ滝というのは、一級河川芝川の一部であると私は考えているんですけれども、上にも芝川が流れ、白糸ノ滝を通って下へ芝川が流れている。したがいまして、管理は県の土木事務所がやっています。土木事務所でやっているにもかかわらず、こうした保存管理計画については、市の方へ何とかやりなさいという話ですと、市の方ではとても財政的に無理な面があります。
 今、整備基本計画をつくっておりますけれども、そこで一番の問題は白糸ノ滝の根っこにある滝見茶屋というのは昔からありますね。それから、白糸ノ滝をおりてくる途中に千鳥屋というのがある。その建物を撤去しなさいと。要するに、自然のものをできるだけおもてに出すために、人工の構築物は撤去して、下流部へ下げたらどうか。下流部に家があるんですけれども、そこへ移したらどうかと。橋も見学する橋がありますね。それも、あんな前面ではなくて、もっと後ろへ橋をつくったらどうかということで、計画図ができているのですが、この費用たるや莫大なものです。県の富士土木事務所も、確かに県の管理河川であるし、県の責任もあるということだけれども、県全体が富士山の世界遺産の構成資産として、しっかり考えて、何とかしていこうという方針を立てない限り、土木事務所として簡単に動ける代物ではないということなんです。それについて、富士宮市の方としても、県の協力なくしてまず不可能である。ついては、その協力体制はどうなっているのか。それについての進捗状況はどうなっているか。県としての主体性、どういうふうに考えるか、以上のことについてまずお聞きしておきます。よろしくお願いいたします。

○大野県民部世界遺産推進室長
 まず、湧玉池の保存管理計画についてお答えします。
 委員御指摘のとおり、湧玉池は既に天然記念物の指定を受けているところでございます。今回、それについて保存管理計画を策定したわけでございますけれども、確かに天然記念物の指定を受けますと、原則手をつけてはいけないということでございますけれども、そうは言いましても、今後これを後世に良好な形に残していくためには、いろんな対策を講じていかなきゃいけない。そのために今回この保存管理計画を策定したわけでございます。
 私も現地に何回か行って、確認をしておりますけれども、水草ですとか、あるいは藻が繁茂してしまいまして、景観上余りよくないというのは委員御指摘のとおりでございます。そのために今回の保存管理計画の中では、環境、あるいは景観に特に問題が生じるような場合については、対策を講じるということで保存管理計画の中でうたっておりますので、全く手をつけてはいけないということでございません。今後そういうものをやる場合には、事前に協議等をしていただくということになろうかと思います。
 いずれにしましても、委員御指摘のことを踏まえまして、どういう形で良好に湧玉池を今後守っていけるかというところは検討してまいりたいと考えております。
 それから、白糸ノ滝の関係でございますが、これも委員御指摘のとおり、滝つぼにあります2軒の売店が景観を害しているのではないかと、文化庁からの指導もございまして、富士宮市が白糸ノ滝の整備基本計画というものを策定したところでございまして、現在、県の方にも協力をという要望が参っております。
 県のスタンスでございますが、須藤委員が9月議会で質問されておりますが、知事からは事業の必要性、あるいは緊急性、あるいは費用の負担のあり方、こういうことを地元と協議しながら、県としても支援をしてまいるということで答弁をしたところでございます。
 県といたしましては、例えば、文化庁の補助金とか、あるいはそれに文化課の補助金を上乗せする形、あるいは観光枠単、こういったものを活用しながら支援をしてまいりたいと考えております。
 それから、土木事務所の関係でございますが、今月の25日に県の関係室、それから富士土木事務所、それから富士宮市の関係課が一堂に会しまして、その整備計画についてそれぞれどんなことができるのかというところを協議していくという形になっておりますので、県として全くかかわっていないということではございませんので、県としても積極的にかかわってまいりたいと思います。以上でございます。

○須藤委員
 それから、ちょっと質問を忘れましたが、今の答弁はわかりました。ぜひそういうことで、市に関連計画をやらせても、財政的にどうしてもできなければ、無理なものはできないで終わってしまいますから、世界文化遺産の中の構成資産としては、白糸ノ滝というのは重要な位置を占めるものだと私は思っており、まして県の管理河川の一角を占めるものですから、世界文化遺産の委員会の方としては、白糸ノ滝の千鳥屋を下っていきますと、以前にがけ崩れがあったものですから、家が見えたりして、それをよけてフェンスを建てたりしているものですから、あそこをとってしまって、人が寄りつかないように、崩れて落石しても心配ないようにバックさせるということは、世界文化遺産になるために必須条件みたいなことですからそれを早くしていかないといけない。そのためには県の方でしっかりとした計画なり、財政措置をとっていただきたいと思っているのでぜひこれからもよろしくお願いします。
 それから、湧玉池の方ですが、この15ページ、特別天然記念物の湧玉池保存管理計画の一番下の水屋神社及び神幸橋、湧玉橋は指定地外に所在するが、湧玉池の価値を構成する重要な要素であると。したがって、現状維持に努め、毀損した場合には適切に復旧整備する。これはこれでいいんですが、水量が毎分20万トンあったものが、14万トンに減ってきて、これからも減る可能性がある。減ったときには、泡がぶくぶく出るような状況で、とても人に見せられるような状況ではない。そうした場合に、年間を通して美しい池をするには、きれいな水を上流部で井戸を掘って、補充するというような対策も必要ではないかと思う。保存管理計画には――そういうことは、水補給、上流部での井戸掘りとか、湧玉池へ流すという、――水量減少の場合の対策が何も書いていない。
 自然のものが天然記念物だと、そうかもしれないけれども、何のための天然記念物かということを考えた場合に、美しく見ていただくことも大事なことだと思うんですよ。その辺の対策について、どう考えているのか。
 以前に図書館をつくったときに、貯蔵庫をつくろうとしたら地下から水が湧き出てしまって、そのために湧玉池の方に水が流れなくなってしまった。そんなこともありますから、上流部での井戸の掘削というのは、湧玉池への影響力というのは非常に大きいですよね。取水制限というか、掘削制限というか、そこら辺のところの規制もない、そこら辺はどうなっているのかをお伺いしたいと思います。

○大野県民部世界遺産推進室長
 確かに委員御指摘のように、今、水量が14万トンに減少しているというのは、私どもも承知していますけれども、その対策については、ちょっと計画にはうたってないというのが事実でございます。ただ、もう一方、三島の小浜池の方は、ほとんど水がないような状況でございます。年数日水が湧くということもあるようですが、そういったところについては、その対策を今後講じなさいというのをこの管理計画の中でうたっているのですが、湧玉池の方はまだそこまでの状況になっていないということでうたってございません。今委員御指摘の点も踏まえまして、今後検討させていただきたいと思います。

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