委員会会議録

質問文書

令和３年６月定例会総務委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　好浩議員
	質疑・質問日：	08/10/2021
	会派名：	公明党静岡県議団

○髙田委員
　一問一答方式で何点かお聞きしたいと思います。
　まず、総務委員会説明資料５ページの新型コロナウイルスに打ち勝つ静岡県民支え合い基金についてです。
　先ほども５番委員から質問がありまして令和３年度の事業内訳等はよく分かりました。この事業は皆さんの真心からの寄附金を使わせていただいて、まさしく打ち勝つ形に持っていくためには、逆に言うと今年度でコロナが収まってやって良かったねで終わればよいですが、ウイズコロナとか様々な影響が出ている状況ですので、この基金のこれからの考え方をお聞きしたいのと、もう１つは寄附金を頂いている個人とか法人とか団体の皆様に対して感謝の思いをどのような形で表されているのかお聞きしたいと思います。

○高木知事戦略局理事兼総務課長
　コロナ基金の今後の計画についてお答えいたします。
　御承知のとおり今デルタ株による感染が拡大し、まん延防止等重点措置が本県も適用されるなど非常に厳しい状況が続いていると思っております。
　新聞報道等にありますけれども、少なくともワクチン接種等が行き渡るなどある程度先が見えてきたときに最後の幕引きを考えるべきであって、現時点ではこの基金については継続していくべきだと考えております。
　個人、団体の方へのお礼の方法でありますが、寄附していただいた方には寄附受納証明書をお送りいたします。そのときに併せまして知事名のお礼状を同封しております。
　それと、金額によって県の表彰条例、表彰基準に基づき感謝状を渡しております。そして感謝状を渡すに当たり先方の意向もありますけれども知事、副知事、部長等からお渡しする贈呈式的なものも行っております。

○髙田委員
　分かりました。この各使途ですけれども、これは様々な御検討の中で今こういう使い方をさせていただこうと行っていると思います。物すごくこれは広い分野に渡るような気もします。今おっしゃったようにワクチン接種との兼ね合いもありますがどうなるか分からない中では、どういう使い方をしていくのかを含めて継続的にやる必要があると感じますので、この名前のとおり県民を支え合っていく基金として運用していただきたいなと思います。
　また、感謝、お礼についてはよく分かりましたので、またぜひ皆さんがやってよかったと思える基金にしていただければと思います。
　よろしくお願いします。

　２つ目は、説明資料６ページ、７ページの広報についてです。
　今、一番心配しているのはやっぱり若い人がどうもワクチンに対してマイナスのイメージばかり持っていまして、これは誰がいい悪いじゃなくて、それこそ打ち勝つような正しい報道をしないとまずいと思うんです。
　県として若い人に対するワクチン接種の推進を思い切った形でこれからやっていけば静岡県は若い人がそういった広報があったおかげでたくさん受けるようになっている、安心だねといったようにもなりますし、ぜひそういうものをやっていただきたいなと思っています。
　オリンピックもあり、県内で活躍された選手もいっぱいいますので、難しい話とは思いますけれどもそういう方々に訴えてもらってもいいのかなと考えております。
　若い人に対するワクチン接種の広報のやり方は健康福祉部等と当然関連がありますけれども、そういう部分では広聴広報課としてお考えがあればぜひお知らせ頂きたいと思います。

○横山広聴広報課長
　ウイズコロナに対応した広聴広報の取組のうち、若い人へのワクチン接種の推進についてお答えします。
　現在、新型コロナウイルスが拡大しておりまして、感染者の低年齢化が進んでいるのが現状であるかと思います。一刻も早く若い世代にワクチン接種が広がることは重要であると考えております。
　広聴広報課といたしましては、昨今テレビや新聞を見ない若者が増えていることから、若者向けの広報にはＳＮＳや動画を利用することが有効であると考えております。
　出演者につきましては、より身近な話題と認識してもらうために親近感のある地元の大学生が出演する手法を採用いたしました。動画の内容といたしましては、学生たちが日頃感じる素朴な疑問を医師の資格を持つ健康福祉部の後藤参事が１問ずつ丁寧に回答する形の動画を作成いたしました。大学生をはじめとした若年層の疑問の解決やワクチンについて考えるきっかけをつくっていただきたいと考えております。
　この動画につきましては、本日から県の公式ユーチューブチャンネルで公開しております。今後も８番委員の御提案のとおり、様々なインフルエンサーや有名人にも御協力頂くような手法も考えつつ、より一層若い世代へ正しい知識等を分かってもらえるような広報に努めていきたいと考えております。

○髙田委員
　ありがとうございます。
　広報は、その結果が出るのがなかなか難しいと思いますけれども、今おっしゃっていただいたように後藤健康福祉部参事が出てそういうことが今日から始まるとお聞きして少し安心しましたけれども、どれだけの若い方に見ていただけるかがまた課題になってきます。大学などいろいろなところにそのようなものができたことも広報していただければと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

　それから次に説明資料13ページのデジタル化推進体制についてです。
　資料の一番下のデジタル戦略顧問団の方々、かなりのお名前――私も湯瀬先生はよく知っており三・一一の直後にボランティアに一緒に行きましたけれども――とにかくすごい先生方がここに書いてありますが、民間で活躍している一般企業の秀でた方々がこういうところには関わってこないんでしょうか。
　実務的な部分でいくと、そういう方もしっかり頭のところで関わっていただいたほうがよろしいのかなと今さらながら思っているんですけれども、ここら辺の考え方についてお聞きしたいと思います。

○髙部デジタル戦略課長
　デジタル戦略顧問団につきましては、データベース工学、産業システム、教育工学等幅広い分野の専門家で構成されております。
　４月以降これらの専門家で成る顧問団の皆様と顧問団会議を定期的に開催し、デジタル戦略局職員と意見交換を行うほか、ふじのくにＤＸ推進計画――仮称でありますけれども――策定に係る助言やその後の進捗評価、デジタルツールを活用した課題解決策の提案などデジタル化の取組に参画頂いております。

○髙田委員
　つまり、本県が次のステップを踏んでいくためには、この７人の方々が発言したり考えていただいたことで十分とお考えでしょうか。私は民間で活動されている一流の方々の現場の御意見や課題認識もお聞きすべきだと思います。その辺はどうでしょうか。

○髙部デジタル戦略課長
　デジタル技術につきましては多岐にわたり、当初から全ての分野を網羅することは困難であります。
　まずは７名の顧問でスタートいたしまして、その先生方の人脈等を活用して必要に応じて追加していくことを考えております。

○髙田委員
　分かりました。具体的に進めるように、ぜひお願いしたいと思います。

　それから説明資料14ページ、今おっしゃっていただいたふじのくにＤＸ推進計画（仮称）の策定で、今までいろんなことを庁内でも調整され、また市町との連携等も多分やってきたと思いますけれども、特に弱かった部分などの課題認識をまずお聞きしたいと思います。

○髙部デジタル戦略課長
　課題認識につきましては、まず庁内ですが昨年度までは出野副知事を本部長、各部局長を本部員とする高度情報化推進本部、関係課から成る幹事会において庁内の連携を図ってきました。また市町との連携につきましては、県と35市町が参画する行政経営研究会の部会を活用して、自治体クラウドの推進やオープンデータの利活用などの研究、調整を進めてきたところです。
　課題については、庁内の連携が少し弱かったと認識しております。
　今後、デジタル化を一層推進していくためには庁内の連携はもとより、これまで以上に市町、民間と緊密に連携し、社会全体のデジタル化を推進していくことが必要であると認識しております。

○髙田委員
　課題認識はそういうことで、これからさらにそういったところを強化していくお話よく分かります。
　それで、この基本理念に非常に大事なことが書いてありまして、先ほども御説明がありましたけれども誰にも優しくがまず一番大事なことだとの認識ですね。どうしてもこういったデジタルなものを推進していこうとすると、この言葉がなかなか出てこなかったんですけれども、これが筆頭に出てきているのはすごくこれから期待ができるなと私は思っております。
　ただ、誰にも優しくはいろんな人がいらっしゃるわけで、これからのことだと思いますけれども高齢者など全く不得手な方もいらっしゃれば中小零細企業はやりたいけれどもできない、また35市町の中でも温度差があるのはもう皆さん分かっているとおりだと思いますけれども、ここをどう支援していくかを具体的にやっていきませんと、このうたい文句だけがあって、それにふさわしい事業ができないと思うんですね。ですのでぜひここを一所懸命やっていただきたいと思います。
　総論になってしまいますが、どういうところを詰めていく、あるいはどういうところを重視していけばそういうことが少しずつでも解消できるのかの認識をお聞きしたいと思います。

○髙部デジタル戦略課長
　高齢者などデジタルが不得意な方、中小零細企業、35市町での温度差をどのように支援していくかですけれども、お年寄り等デジタルになじめない人々を取り残さないよう、国が支援しております携帯ショップでのスマホ講習会を広報、周知することや地域に根差した専門家である県のＩＣＴエキスパートを市町や各種団体の講習会へ派遣するなどデジタルを身近に感じてもらえるような取組を進めてまいります。
　また、中小企業に対しては現在経済産業部においてデジタル化等の多様な経営相談への対応やデジタル化、業態転換等を行う中小企業に対する補助金を用意するなどの支援を行っており、引き続き中小企業の要望を伺いながら経済産業部において必要な支援を行っていくと考えております。
　市町に対しましては、市町の意向や取組の進捗状況を確認しながら、行政経営研究会ＩＣＴ利活用部会を通じて、取り残される市町が発生しないよう技術的支援等を行ってまいります。

○髙田委員
　具体的に事業を進めていくのは各部にわたると思いますけれども、今おっしゃったことは大事なことだと思いますので、一つ一つ点検しながら前へ進んでいくことをぜひお願いしたいと思います。こちらがいいと思ってやったことがなかなか向こうに届かない場合もありますので、そこら辺のそごがないように具体的に取組をお願いしたいと思います。

　それから、これはもう既に始まっていることだと思いますけれども、社会全体のデジタル化に資する事業を５月に公募されて６月に事業者を決定したと。現状、どのような事業者が決まり、どのようなことを今推進されているのかをお知らせ頂きたいと思います。

○髙部デジタル戦略課長
　本事業につきましては、各部局が抱える様々な課題の中からデジタル技術を活用して課題解決が見込まれる事業について、デジタル戦略局と各部局が連携しデジタル戦略顧問団や民間企業等の知見、ノウハウを生かしながら検討、実証を行い得られた実証結果を基に次年度以降の予算化、事業化につなげていくものであります。
　現在、交通基盤部の交通結節点における交通情報等の発信や企業局の塩素注入等の自動決定など６件の実証事業を選定し契約手続を行っているところです。
　今後、これらの事業の蓄積を通じて部局の横展開を図ることで、社会全体のデジタル化につながるものと考えております。

○髙田委員
　分かりました。かなり具体的にいろんなことが進むようでありますので、一つ一つをしっかりまた見ていっていただければと思っておりますのでよろしくお願いします。

　最後でありますけれども、説明資料16ページ、地域外交についてであります。
　ここに新しい言葉としてツイン外交が出てきております。既にもうここに書いてあるとおりの主な取組としてでやっていただいておりますけれども、最初にお聞きしたいのは今後こういう形で進めていくと思うんですが、これからのツイン外交の具体的な方針、また事業等がありましたら御紹介頂きたいなと思います。

○栗田地域外交課長
　ツイン外交の方針につきましては、コロナ禍において海外との対面による交流が制約を受けている中、対面とオンラインを併用して交流関係の維持、強化を図ることとしております。
　海外への渡航ができない中で、海外駐在員につきましては現地での活動が可能でありますことから、一例としまして上海で開かれました国際輸入博覧会では県内企業がオンラインで面談を実施しまして、現地の会場において中国の駐在員がサンプル商品を展示するなどの支援を行いました。
　今後、海外との往来が再開した後も対面とオンライン、また駐在事務所等をうまく組み合わせる形でより効果的に海外との交流を進めてまいりたいと思っております。

○髙田委員
　これも新型コロナウイルス感染症対策としての新しい取組としてスタートしたものとだと思いますので、両面の長所を生かしてしっかり取り組んでいただきたいなと思います。

　それから４か年の計画で策定した地域外交基本方針が最終年度に当たるとお聞きしております。
　今回改定作業をするわけですけれども、改定の基本的な方針、また改定作業の現状、状況等が分かれば教えていただきたいと思います。

○栗田地域外交課長
　地域外交基本方針につきましては、現在の方針が平成30年度から本年度までの４年間の期限を迎えることから、来年度以降の新たな方針に向けて本年度末をめどに改定作業を進めております。
　新たな方針では、世界で輝く、世界とつながる、世界から選ばれる静岡県の３項目を地域外交の目指す姿として設定することとしております。
　３つ目の世界から選ばれるにつきましては、新たな方向性として本県の人口減少や少子高齢化への対応を図るため、海外人材や外資系企業の誘致を通じて海外からの活力の取り込みを進めていくこととしております。

○髙田委員
　世界では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が生じたり、自然災害等が物すごくたくさん起きております。県としても遺憾なく力を発揮しながら、今おっしゃったような世界から選ばれるとのところを重要視して、一つ一つの事業展開を具体的にお願いしたいと思います。

　最後になりますが、ここにも書いてありますけれども、来年浙江省との交流が始まって40年目を迎えます。
　知事も先日この記念事業を画期的なものにしたいと、新しい時代に何ができるかをしっかり考えていきたいといった御発言があったと思います。これからだと思いますので今分かる範囲で結構ですので、浙江省との友好提携40周年の概要がいつ頃決まっていくのか教えていただきたいと思います。

○栗田地域外交課長
　浙江省との40周年につきましては、これまで静岡県、浙江省が相互に訪問団を派遣して記念式典や交流事業などを行ってきました。来年度の40周年事業につきましては、現時点では新型コロナ感染症の影響によってそういった交流ができないことも見込めますので、記念式典をオンラインにより実施する方向で浙江省側と調整を進めることとしております。
　来年度の状況にもよりますが、日中間の往来が再開できるようであればオンラインでの形式による式典の実施に加えまして、人数を絞って県訪問団の派遣や民間団体による浙江省の訪問も併せて実施していきたいと考えております。

○髙田委員
　コロナ禍ではありますけれども、しっかり歴史に残る友好提携40周年の記念行事になるように、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

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