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委員会会議録

質問文書

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平成23年8月富士山静岡空港活性化特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:多家 一彦 議員
質疑・質問日:08/04/2011
会派名:自民改革会議


○多家委員
 何点か質問します。
 静岡空港に対する過度の期待というか、大きな期待、現実とのギャップについて、それぞれの考え方が、みんな持っている基本が違うような気がして、議論がなかなか一致しないと思うんですが、JALが撤退をした。それから小松便、それから熊本便、これは廃止というか休止になっていると。現実に、札幌、それから福岡、鹿児島、そして沖縄、それから海外便、上海、仁川ですか、これらで、今の飛行機の機種、座席の指定、そして、今の便数でいくとおのずとベストの数字が出てくると思います。
 ところが、当初、この飛行場をつくるときには、100万人を超える搭乗者があるだろうと、そういう話でありましたけれども、現実に、今ある中で、この飛行場にとって、2年間で113万人ですか、114万人ですか、国内・国際合わせてこういうことであるのならば、余りに大きな期待をして、わからずに、先ほど、7番からもありましたように、観光客がふえれば飛行場は成功、そういう乱暴な発想が当たってしまうのかどうか。その辺について少し危惧してますので、現状、どこで一番妥当な数字になっているか。
 昨年、就航地交流推進特別委員会というのがあって、そのときにJALの副社長がお見えになって、飛行機というのは、6割の搭乗率があれば、投下資本はいずれにしても運営上はやっていけるんだと、こういう答弁があったわけですが、今持っている考え方の中で、どんなふうに静岡空港としてやられているのか、そこを1点尋ねておきます。

 その次に、富士山静岡空港就航先への取り組みということで、石川県知事時代も、川勝知事になっても、エアポートセールス、就航地へこちらが出かけていって、静岡県の物産、物づくり、いろいろなものを展示イベント場やホテルのバンケットとか利用しながら、交流促進しながら売り込みをしてきたと。そして、向こうもこちら側に売り込みに来て、非常にいい状況が生まれているけれども、現実に功を奏しないと。
 1つ事例を挙げますと、鹿児島へエアポートセールスに行ったときに、鹿児島から仕掛けられたのは、屋久島に来てほしい、まず屋久島に来てほしいと、こういう仕掛けがあって、当然、じゃあ、屋久島へ行きましょうと。恐らく、平成19年か何かに向こうに行って、屋久島にこちらが出かけていったのは平成20年。県会議員、当局含めて20人近い団体で屋久島、宮之浦に登ったわけじゃなくて、縄文杉を見にいきました。そして、種子島に行って、向こうは、じゃあ静岡に来ると。静岡に来るといったときに何を言ったかというと、富士山に行きます。県会議員、それから、商工関係者、集まって富士山に行く。こういうエアポートセールスが口約束じゃなくて現実に成立したんです。
 我々は20年5月に行きましたね。ところがそしたら、向こうから、富士山、一番いいのは、雪が絵のように降っていて、非常にきれいに見えるこの時期が一番いいんだろうって11月に鹿児島県議会で大量に行ったら、登山の準備をしていると。しかし、絵で見る、フィルムで見る富士山はそりゃベストなんだけれども、富士山の開山期は7月、8月しかない。したがって、21年の7月、8月に来たら御案内しましょうと、こういうお約束をしましたら、21年は知事選挙、8月には衆議院選挙がありましたので、向こうも都合が悪いというのでやめて、昨年のちょうどきょうですね、8月4日、5日、鹿児島からたくさんの人が来ました。登ったのは12人か13人だったと思いますが、それ以外も来て、いわゆるエアポートセールスというには大正解。
 このときに、鹿児島の方が言ったのは、富士山ということを何度も聞いて、頭の中に入っているけれども、富士山に登るという手段について、全くもって我々にはわからないと。だから、開山期が7月、8月であるということも聞いておる。登り口がどこにあるかということも知らない。そして、どんな行程で登るのか。屋久島は登山ガイドもいて、向こうのエージェントが全部手配してくれますが、富士山の場合はそういうものがないんじゃないかと。
 ここから思ったところでありますけれども、現実に、観光キャンペーンを、ことしも11月に、沖縄、鹿児島、北海道、福岡、それぞれやるというふうに聞いておりますので、そんな中で、富士登山をするためのツアーを県が募集しろと言うんですが、どっかのエージェントに、しっかりと旅行代理店にお願いして、そういうツアーの企画を組んで、向こうから連れてくると。そして、帰りの便も確保していくと。これチャーター便が正しいのか、定期便でやるのが正しいかわかりませんけれども、そういうことをおやりになっていけば、さっき言った観光利活用、そういう意味で大きなプラスに僕はなると思うんですが、そういうお考えがあるかどうか、これをお尋ねしておきます。
 
それと、もう一つ、企業報奨旅行というのが、文化―6に、これ、私自身は興味があります。日本が高度成長期の時に、ありとあらゆる企業が、社員を叱咤激励鼓舞するために、ボーナス、報奨を目の前にぶら下げて、今月、車を10台売ったらハワイに行かせるとか、森永コーラス何本飲んだら旅に行こうぜ5万円とか、そこら中でさまざまな報奨をやって、ハワイもあるし、ヨーロッパもあるし、それから、お金もあるし、車もあるし、そういうものをやったところが、韓国と中国の企業が報奨で静岡へ行こうと。行きゃあ、日本の真珠か東洋の何とかは忘れましたけれども、熱海へ一泊しようと。みんな熱海ですね、静岡へ泊まったのは一つしかなくて。このことについてどんなことか御説明していただきたい。日本はもうこんな報奨なんてやったって、ぶら下がってくる社員はいないんですが、恐らく、まだまだこういう魅力を持った、こういうことが魅力であると思っている国なのかも知れませんで、このことがどんな企画で進められたのか、それをちょっとお伺いします。

○渡井理事
 初めの、搭乗率の目安でございますけれども、これは、観光客が主体であるのか、ビジネスが主体であるのかによってかなり変わってくるということを航空会社から聞いておりますので、一概には言えません。
 また、特に、ソウル路線では、非常に競争が厳しい中で、かなり高くてもなかなか収益に結びつかないということも聞いておりますけれども、やはり安定的に飛ばしていって、将来的に、やはり便の拡大とかを目指していくには、70%が目的というふうに考えております。

○多家委員
 70%は何人になるの。

○渡井理事
 これは、機材によってそれぞれ変わってきますので、一概には言えませんけれども、150人クラスですと、大体110人から120人ぐらいという感じになろうかと思います。
 全体では70万人という目標を立てております。これまでの実績ですと、月別でいきますと、多い月では5万人近くいったところもありますけれども、現在では3万5000人ということで7月は数字が出ておりますので、やはりこれを早く4万人以上に上げていくということが目安ではないかと考えています。

○加藤観光局長
 富士山の登山の関係ですけれども。
 もちろん、私ども、各地へ行ってプロモーション、例えば、鹿児島、それから福岡、沖縄等やってきまして、その中には、必ず、富士山の登山というのを前面に押し出してやっております。
 特に、いわゆる商品をつくるのは現地の旅行会社でございますので、旅行会社を集めたセミナー、これには必ず説明の中に入れておりまして、登山のルールであるとか、あるいはその登山の時間、それから、登り口が幾つあるということを詳細な形で、それで、パワーポイントを使って説明をしています。
 ただ、やはりそれだけではなかなか難しいことでございますので、例えば、沖縄県につきましては、ANAさんの御協力をいただきまして人を集める。それで、北海道につきましては、申しわけございません、7月、8月は北海道が時期だということで、なかなかお客さん、集まりがございません。という意味では、やはり場所に合ったところ、鹿児島、福岡でもそうですけれども、やはりエージェントさんに働きをかけて、そして、旅行商品として既につくっているものもございます。ただ、先生言われるように、まだまだ数が少のうございますので、私どもは、積極的に今後とも売っていきたいと。
 そのためには、やはりしっかりした情報を出すというのが重要だと思いますので、その点はもう一度もとへ戻って、どういう情報を出したらいいかという的確さ、それをもう一度検討しながら、売れるような形でやっていきたいというふうに思います。以上です。

○藤原観光政策課長
 企業の報奨旅行について御説明したいと思います。
 県では、MICEといいまして、ミーティング、インセンティブ旅行、これが企業報奨旅行ですが、コンベンション、国際会議、イベントを積極的に誘致しようと考えている中のインセンティブ旅行、海外の企業で成績がよかったりした人を海外に報奨の旅行をさせるということなんですが、それを誘致したいと考えておりまして、今回のこの   の文化―6の表で出ているのは、たまたま韓国にキーパーソンがおりまして――その方は、政府 観光局の方ですけれども――その方の紹介を得まして、商談をしたりした結果で、それ以外にも、こちらから出かけていったり、また、ファムトリップで来ていただいて、その代理店の方に静岡県を見ていただいたりしていることをやっておりますが、その結果の一つで、特に、3分の2ぐらいは、静岡に泊まるのが一つと、もう一つ、富士山静岡空港を利活用していただくという目的もありますので、この中には、3分の2ぐらいは、インバウンドあるいはアウトバウンド、あるいは両方、富士山静岡空港を使っていただいております。
 企業報奨旅行のもう一つのいい点は、比較的単価が高いものですから、泊まっていただく等については大変に有効です。
 宿泊地に熱海が多いという理由はたまたまで、それぞれの会社が旅行会社と契約して来ていただくわけですが、その旅行会社がたまたま熱海のホテルを知っていたと、そういうことです。
 ここの表で言えばそういうことでした。以上です。

○多家委員
 渡井理事、そうすると、70万人が目標だと言うと、60万人来てれば、まあまあ世間一般で言えば――我々というか、マスコミもしくは静岡県を取り巻くさまざまな企業とか、静岡空港はお荷物だというふうな言われ方をしてるんだろうけれども――今の考えでいけば、2000億円という大きな巨費を投じてつくった飛行場でありますけれども、十分機能してると、ある程度軌道に乗ってると、そんなふうに理解をしたいんだけれども、それが正しいかどうか。
 というのは、静岡県は陸路、これは、新東名だと3つのジャンクションと11のインターチェンジ合わせても、すぐ半年後には開通すると。日本一番の輸送路を持ってるんです。鉄路だって、新幹線、6つの駅があって、どの駅もここがお荷物なんていう駅はないです。
 それから、海路も考えようによっては、清水港、御前崎港、田子の浦港、松崎、沼津という、地域指定の特定重要港湾がある。そういう意味では、陸路、海路、鉄路、これは、国内の47都道府県の中でも最もすぐれた位置づけがある玄関口を持っていると。
 じゃあ、空路、これいろいろな評価がありますけれども、無理矢理つくったというふうな評価もあるかもしれないけれども、今度の東日本大震災を考えたときに、この空の玄関は、ある意味で、この程度に使われていれば、十分に静岡県として、県営空港としてやっていけるのではないかというふうな認識もしたいんだけれども、そんなふうな考え方でいいのかどうか、それがまず1点です。

 それから、登山について、よくわかりました。これ、絶対売り込む必要があると思うんです。
 僕は、自分の経験で言いますと、東マレーシア・ボルネオにキナバル山という世界自然遺産、それから、世界百名山とかに登録されている山があるんです。これは、ボルネオ島、東マレーシアというのは常夏の北緯5度の島ですから、さまざまな観光施設がありまして、非常に治安のいい国ですから、観光客も多いんだけれども、現実に、キナバルに登るというためのツアーが世界じゅうであるんです。日本では、これは、私も3回チャレンジしに行きました。
 どこが一番来るかというと、オーストラリアが一番来るそうです、オーストラリア人が。そりゃ近いから。その次は韓国、カナダ、アメリカ、台湾、それからインドネシアとシンガポール、こういう国々から来て、一番売りが、いわゆる避暑ということでなくて、4,101メートルか、4,097メートルキナバルに登ると。これ、マレーシアとイギリスで測定値が違うんだそうですが、そういうやり方もあって、これは一日300人しか行けないんだね。途中で宿泊するホテルの部屋が300人で満床だから、一日300人しか行けないと。そうすると、1年間で約12万人ぐらいかな。ぴったり毎年12万人ずつ入ってるんです。
 富士山は、わずか2カ月の間に32万人とか38万人とか、これはもう全然けた違いのことをやってるんだけれども、そういう発想からすれば十分やっていけると思いますので、富士山に登りたいというのは就航地以外にもいっぱいあると思いますので、それを言って、静岡空港にどこかから引っ張ってくるという考え方が成り立つのではないのかなと、そんな思いがしますので、それらについてお考えがあれば聞きたいと。

 それから、もう一つ、報奨旅行は、これはキーパーソンがいて、その人間が企画してくれたというんだったら、13億の民の国にはもっともっとキーパーソンは要るはずですよ。その中で、富士山静岡空港が温泉旅館を売るのか、それは、いずれにしても観光という意味で十分成り立っていきますので、これらについてももっと積極的な努力をされて、1年間1,391人といったら随分大きな数ですよ。それが、ほんのわずかな5、6社でこういう人間が集まるというならば、会社の数はもっともっと物すごくあるはずですから、これらも、ここで言う商品開発のための、旅行商品造成促進ということを考えるんだったら、これらについても考えたらいかがかな、そんなふうに思います。

○渡井理事
 初めの質問の、静岡空港の実力についてでございますけれども、文化観光資料の1ページ目にございますとおり、2年目の搭乗者数が進んでいきますと、50万人ちょっとふえるということで、搭乗率でいきますと60%弱ですけれども、この提供座席数は15万人ということでありますので、まだまだ努力の余地はあると考えております。
 また、アジア地域とした経済成長の中で、やはりまだまだ海外からの本県への誘客の取り組みというのは可能性があるというふうに考えておりますので、海外を含めた、やはり機材の大型化、路線誘致を進めながら、より誇れるように取り組んでまいりたいと考えています。

○加藤観光局長
 富士登山の関係でございますけれども、先ほど、国内の話をしましたけれども、海外についても、当然、私ども考えておりまして、やはり富士山に登る時期というのは、特に、韓国の場合は、1年じゅう登れるという誤解をされていると思うんです。白い富士山を見るためにそのまま来てしまって、そして、空港案内所で、富士山に今から登りたいんだけれどもという、そういうことを聞かれる方が非常に多く、一時聞かれました。
 このごろ、ルールをちゃんとしっかり教えて、それで、7月と8月しか登れませんよということを韓国でも我々PRをしているわけですけれども。
 そういう意味では、正しい情報を就航地に出すだけではなく、今考えておりますのは、やはり就航地から先、トランジットで就航地を使って来る。例えば、仁川を使って静岡に入ってくる、ヨーロッパから、あるいはシンガポールから。そういう形のことも考えておりますので、シンガポール事務所を通じてその富士登山のPRをしたり、そんなことはこれからもやっていきたいと思います。
 ただ、先ほどから何度も申し上げますように、やっぱり正しい情報を出すというのが我々でございますので、その情報をしっかりと教える。今、私ども、iPadあるいはパソコンで検索ができるように情報を発信をしておりますので、これをもう1回充実させて、そして正しいことを身につけて来ていただける方、そういう方に来ていただきたい。
 それから今後、考えますのはやっぱり富士が世界文化遺産に登録をされた場合に、いわゆるその世界文化遺産と観光客の入込みというのは非常に微妙な問題と考えております。やはり遭難事故あるいはいわゆる自然に対する、環境保全とかそういうものもございますので、遺産とどうやってお互いが共存していくかという部分はかなり考えて、継続的に観光を進めていく上には重要なことでございますので、これらも含めて今、海外発信をやっておりますので、ぜひ私どもも今後とも就航地以外の場所へのPRをしていきたいと、こう思っております。

○藤原観光政策課長
 企業の報償旅行を積極的にということでして、ふじのくに観光アクションプランで今後3年間の具体的な目標を定めましたけれども、その中の一つにふじのくにMICEの推進というのを大きな柱にしております。ことしの11月ごろに韓国関係者、あるいは4月に上海の見本市へ行きましたけれども、そのときの商談の中で、静岡に来ていただきたいということを今、交渉しておりますので、できるだけアクションプランにあるように積極的に推進していって頑張ってみたいと思います。以上です。

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