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委員会会議録

質問文書

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平成23年10月大規模地震対策特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 哲司(牧之原市・榛原郡南部) 議員
質疑・質問日:10/26/2011
会派名:自民改革会議


○大石委員
 私10年ぐらい前に――委員会で何度もいうんですけど――吉村昭の三陸町大津波っていう単行本読んで、ちょうど東海地震が言われているときだったものですから、ちょっと向こうへ5泊6日ぐらい行ってずっと沿岸を走ったことあります。やはり今回、この委員会で行った田老の同じ堤防の上に立って、両側を見たんですが、これなら大丈夫だと本当に思いましたし、吉村さんの記述の中にもこの堤防は過去の昭和8年、明治29年からチリ地震の被害を受けて、これなら大丈夫だという、この地域の人たちの人知の究極のあらわれだっていうような表現がされているわけです。今回見事、それを破られたっていうことになると、本当に想定外って起こるんだなっていうふうに思ったわけです。それは前置きで、ある地域の国道で、ここまで来ましたよって説明を受けたんですが、標高47メートルです。47メートル、あの大量の水が駆け上がると思うんですけど、いわゆるさっき先生の御実家の話ではありませんけど、人家とか、構造物をなぎ倒すような勢いの津波というのは、大体何メートルぐらいまできたのかっていうのをちょっとお聞かせください。

 それと47メートル上がったっていうこととの違いは、というのは47メートル上がるんだったらとてもじゃないけどっていう、仮定の世界で我々の地域でもよく議論があるもんですから、そのあたりの識別っていうか、意識分けっていうようなのはどうなのかなっていうのと、3番の小楠委員がおっしゃったように、例えば1000年のお話がありました中で、例えば15メートルとか17メートルとかっていうような津波が襲って、なぎ倒したっていうような実績があるのか、それとも地球が割れない限り津波っていうのは大体10メートルぐらいですよとか、外国の例も含めて、というのは午前中に浜岡の原発で18メートルの防潮堤を設置すると、これは使っているものが原子炉、原子力ですから、それは念には念を入れて二重、三重のチェックをしたっていうことで納得したんですけど、一般的にいうと、我々の生活圏の海岸では大体6メートルから7メートル、多分第四次想定でもそのぐらい、7メートルか、高くて8メートルぐらいになるんじゃないかなと思う。10メートル以上っていうと今度は、景観とか、機能的な問題、それから周辺に与える構造物の影響、今度はマイナス要素で出てくる可能性がありますので、今度の気仙沼じゃありませんけど、港の商店街の前へ6メートル立てるといったら、あれだけの被害にあいながら反対運動が出てきたっていうようなことを数日前のNHKで見ましたけど、そういうことを考えると我々の歴史の中で、それから先生の御判断でいいですけど、津波をゼロに、避難をゼロっていうのは無理なような気がしますけど。
 それから、住んでいる場所の問題も最後は、1000年というスパンをとるか。それから建てざるを得ない経済的な問題とか、いろいろ最後は生きることに対する人間の判断のような気がいたしますが、そんなことは公共じゃいえないわけですから、そのあたり先生、津波というものの一般的なここらあたりまでっていう感じがありましたら教えていただきたいんですが、難しいというか、易しい質問かもしれませんが。

○阿部郁男氏
 この間の東日本大震災で、やはり津波が駆け上がった地点では四十何メートルっていう報道がありましたけども、海岸沿いではかると、高くても20メートル弱です。大体の地区は十二、三メートルです。やはりあと先ほどいただいた浸水範囲が物すごく広がるっていうような御質問もございましたけども、やはりどのぐらい浸水の深さがあるかっていうのがすごく重要なのかなと思います。浸水範囲は物すごく広がるんですけど、実は浸水の深さが50センチぐらいだったら、実は床上浸水ぐらいで家は倒れなくて済むような場所も相当あると思うんです。やっぱり浸水範囲だけじゃなくて、おっしゃるとおり浸水の深さとか、避難のときに重要な時間です。何分でそこまでくるっていう、この高さの津波が何分でくるよっていうのまでちゃんと含めてハザードマップなりをつくっていかないと、情報がひとり歩きするとやはり浸水範囲が物すごく広がって、こんなところに住めないという話になると思うんです。そういったのをやっていかなければいけないかなと思っています。東日本でも確かに浸水はしたんですけど、家は残っている場所とかもたくさんございます。やっぱりそういうところは保険とか、そういった社会的な補償みたいなものでうまく対応していかざるを得ないのかなというは、ちょっと私もここで感じていることでございます。

○大石委員
 歴史的な経験を含めて、津波の高さっていう上限は大体どのくらいになるんでしょうか。想定外って言われると、30メートルも。

○阿部郁男氏
 難しいんですが、先日東京大学の辻先生が沼津の戸田で36メートルっていうのを出していますけども、私いろいろ解析したんですけど、どうも36メートルはない。36メートルの津波をあそこに上げるためには、東海地震は多分マグニチュード9とか、そういうことにしなければいけなくなっちゃうんですが、多分そういうふうな東海地震は起こりえないです。断層の長さがそんなに長くないので。駿河湾の中がどのくらい割れるかが、駿河湾の中の地域は物すごく重要でございまして、今、国のほうでいわゆる3連動でより浅いところに断層をおいてみたいなことをやっていますけど、駿河湾の中に限っていえば、そんなに多分違いは出てこないような、経験的にいうと10メートルとか、そのぐらいのオーダーじゃないかなとは私自身は思っています。

○大石委員
例えば、原発で危ないよっていうような中で、よく川勝知事も言われますけど、あれを見て想定外が怖いからだめだっていってしまったら思考停止になっちゃうわけです。だから、やっぱりそれは科学的に分析した上で、我々の住んでいる自然界、あるいはそれを防止する科学の力とか、いろんな面でやっぱりそこのところはある程度突きつめて検証していかないと、もう怖い怖い、もう要らない要らないとか、ここは住めないから逃げろ逃げろっていうだけじゃなくて、もう少し詳しい情報もいただきたいし、検証もしていただきたいなっていうふうに思います。

○阿部郁男氏
 そういう面から申し上げても、さっきみたいな、要するに何千ケースも計算をしたけども、浜岡はやっぱり18メートル超えませんでしたっていうのも示していく必要があるのかなと。まだ私も検証中でございますけども、20ケースぐらいいろいろ東海地震の起こり方を変えて計算しておりまして、そうすると浜岡はせいぜい10メートルぐらいなのかなっていうのは、今感触としてあります。ただ、東北のほうでは、先ほどごらんいただいたようなシステムつくるのに7200ケースぐらい津波の計算をしております。そのくらいは検証してみて、やっぱり7200ケースもやったけど、浜岡は18メートルいきませんっていうのが出せれば、それは1つの情報になるのかなというふうに思って今、分析を進めているところでございます。

○大石委員
 そういう情報が全部欲しいなというふうに思います。例えば、タイで今ああいう洪水があって、ある程度水の量っていうのが想像できるんですが、高潮なんかがきたときは寄せて引くわけですけど、津波の場合はもう圧倒的な水量が陸地を襲ってくるんですが、あれは水の体積でいうとどのぐらいのものがきたのかなというふうに、ある程度地域を限定して言っていただいてもいいんですけど、何億トンだか、どのぐらいなのか、ただ高潮なら堤防越えても、大潮、小潮で下がりますけども、津波がきた場合に。

○阿部郁男氏
 NHKに頼まれて、ちょっと試算した結果はあるんですけど調査書を持ってきていませんので申しわけないんですけど。東日本大震災のときにどのぐらいの水が動いたかっていうのを、NHKのほうで情報を欲しいっていうんで、提供させていただいたことはあります。計算はできます。

○大石委員
 巨大な貨物船とか、漁船でも1000トン近いやつが、橋の上を通って真ん中へ鎮座しているのを見ていると、物すごい量。以上、終わりです。

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