中国駐在員報告
2016年6月 経済 駐在員 : 土屋岳久
習近平国家主席は、5月27日に開催された高齢化問題に関する政治局による会合の中で、高齢者ケアへの投資を拡大すべきであると呼び掛けた。
新華社によると習主席は、世界最大の高齢者人口を抱え、もっとも急速に高齢化が進む中国が高齢化問題に向き合うことは「重要な責務」である、との考えを示した。また主席は、「われわれの政策や労働環境、制度などは依然不十分であり、高齢者が老後を幸せに過ごすという夢と大きなギャップがある。膨大な高齢化人口の多様なニーズに応え、高齢化がもたらす社会問題に適切に対処することは、中国全体の発展と国民の福祉に関係することである」とも述べた。
中国は2040年に日本の2010年と同程度の高齢化率(23.3%)を迎え、高齢者数は3.1億人を超えると予想されている。高齢化対策が急務となる中、今回の習主席の発言がどのように具体化していくのか注視していく。
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