台湾駐在員報告
2020年10月 政治
駐在員 ： 宮崎 悌三
８月の米国厚生長官の訪台に続き、経済成長・エネルギー・環境担当の国務次官が台湾入りした。李登輝元総統の告別式参列のほか、蔡英文総統との会談、行政院院長（首相に相当）や経済部長（経済産業相に相当）などとも面会し、米台間の新たな経済対話に向けた意見交換を行った。
話題としては、中国経済への依存を下げることに関連し、米台間の新たなサプライチェーンや情報セキュリティの確保が中心だったようだ。中国の「一帯一路」に対抗し、アジアにおいて米台が共同でインフラ建設・投資、エネルギー、情報通信・ハイテク等の分野に資金を支援する方針だ。
こうした米台の動きに対し、中国は台湾周辺での軍事活動を活発化させ、中国軍の各種軍用機による台湾の防空識別圏への進入や台湾海峡中間線を越える飛行を繰り返している。
米国の大統領選を前にした中国からの軍事的圧力などに対抗するため、台湾は経済関係の強化と同時に米国からの武器購入も進めている。
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