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台湾駐在員報告

2015年12月 社会・時事
駐在員 : 内藤晴仁


1895年から1945年までの50年間、日本は台湾を統治下に置き、多くの日本人家族等が台湾へ移住した。この時代に台湾で生まれた日本人のことを、台湾では「湾生(わんせい)」と呼んでいる。

今秋、台湾で湾生の「里帰り」をテーマにしたドキュメンタリー映画「湾生回家」が公開され、大きな話題となっている。

1945年8月、第二次世界大戦の敗戦により、台湾にいた日本人は日本へ帰国することとなり、湾生の多くも「母国台湾」を離れ国籍上の「母国日本」へ帰国することとなった。

しかしながら、湾生が帰国した日本では「湾生=台湾人」として、少数ながら台湾に残った湾生も台湾では「湾生=日本人」として見られることが多かったとのこと。長年にわたり自らのアイデンティティに悩まされてきた湾生が(映画でも「自分は異邦人」と語る湾生もいた)、ルーツを求めて里帰りをしたのが今回のドキュメンタリーの主題でもある。

映画の中では、湾生が台湾の町を訪れ、当時の同級生(台湾人)と日本語で話をしたり、また、湾生も台湾語を思い出しながら、昔一緒に遊んだ他の友人や近所の話題等を懐かしむ場面があった。時を経て再訪した湾生と、湾生を温かく迎える台湾の方々との間には、故郷で時を過ごした者同士の心の通い合いがあり、映画を見て胸が熱くなった。故郷が取り持った「両想い」の関係は、戦後70年が経過した今も褪せることはなく、湾生を通じて日台関係に必要な「心と心のつながり」を垣間見た気がした。

台湾人が監督・撮影したこの映画は、台湾映画界のアカデミー賞と言われる「金馬奨」にノミネートされる等、現地で高い評価を受けている。

映画館には日本統治時代を知る世代の方々だけでなく、多くの若者も足を運んでいる。台湾での興行収入は1億円を越すヒット作となっており、来年は日本での上映も計画中とのことである。

歴史の教科書に載らない日台の「絆」を再確認することができる本編を、ぜひとも日本の多くの方にも御覧頂きたいと感じた。


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