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中国駐在員報告2008年11月 経済 2009年開催予定の中国最大の花卉博覧会 山東省の省都済南市と青島市のほぼ中間に位置する青州市において、9月25日から10月5日まで、第8回中国(青州)花卉博覧交易会が開催された。 この交易会は、山東省林業局、省花卉協会等が主催者となり、国内外の1,100社以上の企業等が参加し、「生態文明の新しい青州をつくる。」をテーマに開催され、2009年実施の第7回中国花卉博覧会の1周年カウントダウン式典も同時に開催された。 この第7回中国花卉博覧会は、山東省青州市だけでなく北京市も主催に加わり、国家林業局、中国花卉協会も参加し、2009年9月25日から10月5日まで開催される予定である。青州市は、この博覧会を契機に、国内における盆栽生産、卸しの拠点施設の整備や、花卉と植木物流システムを構築するための施設の建設を行うことにより、地域経済を発展させようと意図している。 一方、中国南部の広東省陳村では、開発面積約400万u(計画では約667万u)の「花卉世界」を建設した。この施設は、生花の生産、販売、研究、輸出入、展示及び観光などを一体化させた生花の生産基地である。このエリア内には、米国、日本、豪州、韓国、オランダ、フィリピン等10ヶ国、国内14の省、自治区等、並びに関係企業が600社以上参加している。 このような花卉供給市場の規模の拡大は、中国国内の特に北京市、上海市、広州市などの都市部で、婚礼、各種式典等における生花の需要が大きくなっていることの現れである。しかも、戸建て住宅を求める富裕層の間では、自宅の庭でのガーデニング需要も高く、その中で日本産の樹木である槇も販売されている。この槇については、本県の浜北産のものも香港経由で中国本土まで流通している。 また、最近出張した香港や中国広東省の主要都市において、車道沿いに美しい草花をプランターに綺麗に植え込み、都市空間内に、ある種の余裕を持たせるような緑化活動が盛んである。それらを見るにつけ、本県の進んだ花卉生産技術、植栽技術が、中国本土にもっともっと展開されることを期待したい。 なお、中国の主要都市では独自に市の花を定めている。例えば、北京市は菊の花、上海市は白玉蘭、杭州市は木犀などであり、国の花は、牡丹である。これらを知っていると、上海市内等の高級日本料理店の座敷の名前の筆頭が、桜の間と牡丹の間であることの意味が分かる。参考まで、中国国内で公表されている都市の花の一覧を別表にまとめたので、訪問先での話題の一つに利用してください。 |
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