韓国駐在員報告



2010年10月 経済
駐在員 : 掛沢孝寿


     国際通貨基金(IMF)は、9月2日に発表した「韓国経済定例協議報告書」で、韓国の今年の経済成長率を5.75%から6.1%に上方修正したほか、韓国の1人当たりの名目国民総所得(GNI)が2万566米ドルに達し、3年ぶりに2万米ドル台を回復する見通しを明らかにした。
    ただし、来年以降、韓国は成長が次第に鈍り、5年後の2015年は経済成長率が4%、一人当たりの国民所得は2万8000ドルになると予想し、先進国水準とされる国民所得3万ドルには及ばないという展望を示している。
    韓国の一人当たりの国民所得は2007年に2万1651ドルとなり、初めて2万ドルを超えたが、世界的な経済危機の影響で2008年は1万9195ドル、2009年には1万7071ドルにまで落ち込んでいた。
    国際通貨基金(IMF)は、また、消費者物価が今年は前年比3.1%上昇し、15年まで毎年3%台で上昇が見込まれることから、韓国政府による早急な物価対策が必要と指摘した。

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