韓国駐在員報告



2008年9月 経済
駐在員 : 掛澤孝寿


韓国の日本酒事情 


 韓国における日本酒輸入は、1994年1月に開放されてから堅調に増加し続け、2004年から急激な増加傾向を示している。
日本酒の輸入が急増している理由は、日本文化の開放により韓国で『日流』ブームが起きて日本式居酒屋や日本食専門飲食店が多数出来たことや、日本への旅行者が増加し、日本酒に接する機会が増え、韓国人の関心が高まったことなどによる。
日本側の輸出統計(財務省貿易統計)をみると、2007年は数量で前年比61%増、金額でも62%増である。輸出先としても米国、台湾に次いで第3位である(数量ベース)。
また、本年度に入っても、関税庁が20日に発表したところによると、今年上半期(1‐6月)の日本酒は752トン、259万ドル(約2億8,490万円)分が輸入されている。これは昨年同期の輸入量(515トン)に比べ、46%も増えたことになる。
韓国での日本酒の小売価格は日本での小売価格に比べ3〜5倍ととても高く、1本10万ウォン(約1万円)を超える銘柄もある。
地酒が高いのは、関税等の税額が高いことや日本の地酒メーカーは生産能力が限られているところが多く海外に卸してもらえない場合があり、こうした場合には、日本の小売店で購入して持ち込むこともあり、どうしても割高になることによる。
日本酒を扱う韓国の輸入業者は、現在20〜 25社程度ある模様で、全日本酒類販売鰍ェ取扱第1位であり、全体の約50%を占めている。続いて鞄本酒コリアが20%、鞄本SAKEが15%程度を占めており、この3社で85%程度を占めており、残り15%程度を参入したばかりの20社程度が占めていると言われている。
大手3社によれば、日本酒はまだまだ高級品であるが、少しずつ日本酒の良さ、うまさも浸透しつつあり、市場としては、今後、期待が持てるとしている。
こうした中、本県では、大村屋酒造場梶i島田市)が、すでに韓国内での販売を手掛けているほか、花の舞酒造(浜松市浜北区)も、韓国内の日本料理店や居酒屋に本年8月下旬から販売を開始することとしている。

≪全日本酒類販売株式会社≫
代表理事: SUH EUNG―H00N
住所: ソウル特別市麻浦区合井洞357月桂冠ビルディング
TEL: 国番号(82)一市番号(2)一326-3207
FAX: 国番号(82)一市番号(2)一338-3282
「月桂冠」銘柄商品が主力であるが、「日本酒類販売(日酒販)欄」を通じて他の銘柄も扱っている。
≪ 株式会社日本酒コリア≫
代表理事:YANG BYOUNG―SUK
住所:ソウル特別市江南区三成洞39-1 lF
TEL:82-2-545-3251
FAX:82-2-545-3261
東京にある「日本名門酒会」を通じて輸入。宮城県からは「一の蔵」「浦霞」が車衛入されている。取扱品目は100銘柄を超えているとのこと。韓国でも人気の高い「久保田」「八海山」「男山」が主要銘柄。
≪株式会社 日本SAKE≫
代表理事:水井 久仁昭
専務理事:山内 真智子
住所:ソウル市鐘路区恵化洞197-1 2F
TEL: 82-2-744-9424、742-6691
FAX: 82-2-742-6693
http//www.nihonsake.com/jp/(日本語あり)
日本人が経営している。兵庫県灘の酒がメインで「剣菱」「菊正宗」「白鹿」「日本盛」「白鶴」「紅乙女」「酔仙」等を扱っている。ソウル市内に直営レストラン(神戸源平)を持つ。

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