中国駐在員報告
2012年5月 社会・時事 駐在員 : 野村芳一
インターネットの検索エンジンというと、すぐグーグルやヤフーが思い浮かぶが、中国ではなんといっても百度(バイドゥー)で、中国で7割以上のシェアを占めている。百度を運営している企業は、2006年に日本法人を設立し、日本市場にも進出している。
百度は、「百度指数」と名付けられたデータ調査ツールを無料で提供しており、検索された言葉の頻度、その言葉と連動したニュース、検索された地域、検索した人の属性などが分かる。これを使えば、大まかではあるが、中国市場における検索語についての情報を得ることができる。
因みに本年1月から4月の各月で「静岡」という言葉の検索を行った地区(省・直轄市)を検索数の多い順に並べると、以下の表のとおりとなる。
<省・直轄市 「静岡」検索の多い順>
| 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
1月 | 上海 | 北京 | 浙江 | 江蘇 | 広東 | 山東 | 遼寧 | 湖北 | 河北 | 天津 |
2月 | 上海 | 浙江 | 広東 | 北京 | 江蘇 | 遼寧 | 湖北 | 山東 | 天津 | 湖南 |
3月 | 北京 | 浙江 | 上海 | 広東 | 江蘇 | 山東 | 湖南 | 天津 | 湖北 | 遼寧 |
4月 | 浙江 | 北京 | 上海 | 広東 | 江蘇 | 湖北 | 湖南 | 天津 | 遼寧 | 山東
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上海、北京、浙江省からの検索数が多い。また、各省の常住人口を考えると、広東省(1億人:常住人口概数:以下括弧内同様)、江蘇省(7,900万人)、山東省(9,600万人)などの人口の多い地域に比べて、上海(2,300万人)、北京(2,000万人)、浙江省(5,400万人)の3地域については、静岡に関心のある人の割合も高いと言えよう。
また、4月に浙江省がトップになっているのは、浙江省代表団の静岡訪問に関連する検索の結果と思われる。天津(1,300万人)、遼寧省(4,400万人)なども比較的静岡に興味を持つ人の割合が多い地域のようである。
同様に最近一年間の都市別のデータについては、以下のとおりである。
<都市 最近12カ月「静岡」検索の多い順>
(下段:常住人口概数:万人)
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
北京
2,000 | 上海
2,300 | 杭州
870 | 広州
1,300 | 天津
1,300 | 武漢
980 | 大連
670 | 長沙
700 | 蘇州
1,000 | 深圳
1,040
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北京、上海、杭州の他、湖北省武漢、遼寧省大連、湖南省長沙などは、上位の市に比べ常住人口がすくないので、市内に静岡の情報を必要とする人の割合も多いと言えそうだ。
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