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中国駐在員報告

2012年12月 社会・時事
駐在員 : 井口 真彦


     11月24日、杭州市民、杭州への出張者、旅行者が待ちに待った浙江省で初となる地下鉄1号線が、やっと開通した。2007年3月の一期工事着工以来、5年8か月。元々昨年の国慶節(10月1日)までには完成するとされていたのが、建設工事における事故の影響などで大幅に延期されていた。その後、「今年の国慶節には開通する。」「10月末までには開通する。」などと、地元のメディアで何度も報道され、そのたびに肩透かしを食っていた。
     開業に先立ち、11月18日から11月21日の4日間は、市民への無料試乗会が開催された。これを報じた地元メディアには、車内で幼児に排泄させる市民がいたという衝撃的なニュースが掲載されていたそうだが、この時点でも正式な開業日は公表されていなかった。
     正式開業はいつになるのか、その発表はいつあるのか。出張で何十回も杭州を訪れ、時にタクシーを拾うのに30分以上を要し、車に乗っても遅々として進まない状況に辟易としている私も心待ちにしていた。11月22日に杭州在住の知人が事務所にお見えになった際に伺ったところ、まだわからないとのことだったが、その方から翌23日に電話があり、24日に開業するとのニュースが22日の地元各紙に載っていたとのことだった。開業わずか2日前のことである。
     29日、杭州への出張の際、早速乗ってみた。仕事で良く訪れる杭州市中心部にある省政府商務庁からほど近い「鳳起路」駅。ガラス張りの近代的な駅の入り口は、周囲のタイル張りがまだ完成していない。しかし、駅構内に一歩入れば、大理石風の石張りのきれいな床と壁。目に鮮やかなカラー画面の自動券売機の脇には、買い方をアドバイスする駅スタッフが数人。自動改札機の脇にも使用方法をアドバイスする駅スタッフ。そしてそこここに記念写真を撮る市民。上海の地下鉄とは違い、荷物の安全検査は無い。
     買ったばかりのICカード式の切符を自動改札機にかざしてホームへ出ると、ホームの様子は上海の地下鉄と同様で、線路との境には安全のためのガラスの壁があり、上部には次の電車、その次の電車が何分後に来るかの表示が常になされていて便利。車内は幅が若干狭い上、通路の真ん中に何本かの手すりが天井から床に立っており、混んでいる際の移動には邪魔ではないかと感じられた。上海の地下鉄と同様に座席がプラスチックなのは掃除するのに都合が良いからだろう。商務庁から高速鉄道の杭州駅まで移動するのに、タクシーがつかまらずに散々苦労したのだが、「鳳起路」駅から杭州駅に接続する「城站」駅まではわずか8分で着いた。地下鉄駅を出て杭州駅まで移動してみたが、高速鉄道の改札出口の正面につながっており、移動はほんの数分でできる。今後地下鉄網が充実すれば、杭州出張、観光の際の移動が格段に便利になることは間違いないと感じた。
     ちなみに、私が初めて乗車して行ってみた城站駅で、29日当日に一つの出口付近で水漏れがあったそうだが、それを知ったのは翌日のニュースでだった。杭州市民の中には、まだ怖くて乗らないという人もいるようで、トラブルのニュースにもかなり敏感なようだ。
     今回開通したのは、1号線の一部分であり、市中心部を縦断し、余杭、蕭山、下沙の郊外ニュータウンを結ぶ約48キロの区間。運賃は初乗り2元で距離により異なり最高で8元。駅と車両内では、第4世代(4G)高速通信サービスに対応したデータ通信も可能である。杭州市は2020年までに計10路線、総延長375.6キロの地下鉄網整備を計画している。


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