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2006年10月 経済駐在員 : 小杉 長生
今月は、中国国内で公表されているGDP(国内総生産)についてレポートする。中国各地を訪問すると、地方政府の職員からその地方の豊かさを表すために、GDPとその伸び率についての説明が必ずある。 下記に、中国国家統計局で発表したGDP等のデータに基づいた比較表を作成したが、この表の見方は数値が正しいかどうかよりも、データが示す大きな流れや傾向などを読み取ることが大切である。例えば、下記表から次の3点が読み取れると思う。1点目は、GDPの上位が沿岸部の省で占められていること。2点目は、広東省がトップであること。3点目は、1人当たりのGDPでは上海市がトップであること。 次に、下記の表で数値を比較すると、2003年から2004年のGDPの延び率の高い省は、1位が河南省の25.5%、2位・3位が江蘇省・山東省の24.6%、4位が河北省の24.5%である。また、2004年から2005年では、1位が広東省の35.3%、2位が上海市の22.7%、3位が河南省の19.5%、4位が山東省の19.2%である。なお、1人当たりのGDPについては、発表された数字が計算上の数値と一致しないため、比較はしない。 今回、下表の作成時に、各省のデータを調査した。例えば、2005年の広東省のGDPは21,701.28億元であり、前年比12.5%増と発表されており、2004年ではGDP16,039.46億元で、前年比14.2%増となっている。 発表された増加率と、下表の増加率に大きな違いがある。この様に中国の統計数値には整合性がない。中央政府は健全な中国経済の発展を表現するため、急激な上昇を示すような数値を抑え、意図的に延び率を10%台に抑えているため起きる現象である。しかし、地方政府は中央政府とは逆に自省の発展を誇示しようと高めの数値を公表する。そのため、GDPの数値はその時々において変化し、数値が不整合となることが多い。中央政府の国家統計局の数値でさえ、整合性をもって理解するには、発表された文章に記載されていない条件を加えなければならない。どの数値が正しいかを判断するのは学者に任せる。
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