東南アジア駐在員報告
1999年4月 政治 駐在員 : 篠原 清志
・シンガポール、政権の行方
今年の8月から9月にかけて大統領選挙が行われる予定だが、これに関連して政権を担当して9年になるゴー首相の動向が注目を集めている。ゴー首相に近い筋からは、首相は、仕事に意欲的で当面引退(大統領就任を含む)などは考えられないとの話が出ている。
一方では、依然強大な影響力を有するリー・クワンユー上級相が最近、「リー・シェンロン副首相は、自分の息子でなければ、今ごろは首相になっていたはずだ。」と発言しだしており、経済が停滞している中、インドネシア情勢、リー父子の世襲の適否、リー副首相以外の人材不足問題などを絡めて注目が集っている。
シンガポール国民の間では、ソフトなゴー首相の方が軍人上がりの副首相よりも人気が高いようだが、一般的には、報道も非常に少なく、政治の上層部の動きには関心が薄い。
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