東南アジア駐在員報告
2021年9月 社会・時事 駐在員 : 福田 渉
シンガポール政府は9月8日からドイツとブルネイを対象に、新たな枠組み「ワクチントラベルレーン(VTL)」を設け、ワクチン接種を完了した人を対象に、隔離期間無しの入国を認めると発表した。国内における新型コロナワクチンの接種完了者が8割を超え、海外との人の往来を段階的に再開して経済と国際航空ハブとしての地位を回復するのが狙いだ。
ファイザーまたはモデルナ製、あるいは世界保健機関の緊急使用リストのワクチン接種を完了して2週間以上が経過した人を対象にしており、外国人には新たに設けたワクチントラベルパスと呼ばれる入国申請パスの取得を義務付けている。隔離期間無しで入国を認める代わりに、出発前48時間以内のPCR検査、シンガポール滞在中の数日おきの検査など、厳しい検査体制を設けている。
一方で、今回の措置ではシンガポール居住者の短期往来も対象にしている。ある旅行会社ではドイツのロマンチック街道などを巡る9泊12日の周遊ツアー等を販売しており、双方の往来がどの程度増えていくのか注目している。
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