韓国駐在員報告
2023年3月 行政 駐在員 : 高橋 誠
外務省並びに在外の大使館及び領事館は、毎年2月23日の天皇陛下の誕生日に合わせ、当地の賓客を招いたレセプションを開催する。この3年間は、新型コロナウィルス感染症のまん延により、ほとんどの地域で開催を中止していたため、今年は久々の開催となった。
韓国では、この催しは大使館があるソウル、総領事館がある釜山及び済州で開催される。本県は今年文化庁から「東アジア文化都市」に選定されたことから、3か所全てにPRブースを設けた。
PRブースでは、日本と静岡県の象徴である富士山の「美」を伝える大きなポスターに加え、富士山が描かれた暖簾をテーブルから垂らすことで「和」の文化も感じられるようにした。「食」は県産わさびとクリームチーズを混ぜ、クラッカーに載せてカナッペ風に提供した。特にソウルでは、当地に輸入されている浜松の地酒「花の舞」も提供したところ、米国の武官が「会場の全ての地域の地酒を飲んだけど、この酒が一番のお気に入りだから、仲間を連れてきたよ」と別の国の大使館や武官を5人ほど連れて戻ってきたのは、素直に嬉しく誇らしかった。
意外と人気だったのは、駿河の「匠」の技術から発展した「プラモデル」の展示である。ガンダムのモビルスーツのプラモデルを2つ展示したところ、「なぜプラモデルがあるんだ?」「なぜガンダムが静岡?」という声が、日韓の双方の出席者から上がった。プラモデルのほとんどが静岡県で作られていることを紹介すると、嬉しそうな顔をして「実はうちの旦那が」「息子が」「私も」という声が多く聞かれた。相星駐韓大使閣下の御夫人からも同様の質問があったが「これは家康の頃から、ね?」と大使はニコリと奥様に話す。さすがよく御存知である。富士山、お茶、わさびに加え、ものづくりの静岡を紹介した3日間であった。
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