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韓国駐在員報告2013年6月 その他 静岡県と友好協定を締結した韓国忠清南道との交流を一層推進するため、平成25年5月22日(水)、韓国忠清南道の礼山郡立礼山女子高等学校(生徒数570人)へ出向き、日本語・日本文化を学ぶ高校3年生に対し、静岡県や富士山の魅力を紹介する多文化理解講演(いわゆる出前授業)を実施した。 演題は、「現代の日本と静岡」とし、概ね次の内容を話した。 1 静岡県と忠清南道との共通点 ・農業、水産業、工業の集積 ・首都からの距離が150q程度とほぼ同じ ・百済文化という共通の素地 2 静岡県の特徴 ・219品目の農芸品 ・自動車産業等の工業集積地 ・富士山など豊かな自然、温泉、豊富な食材を生かした料理 3 世界文化遺産登録を控えた富士山の魅力 ・富士山は日本文化の源泉であること ・浮世絵などを通じて西洋芸術にも影響を与えたこと 4 日本文化の魅力 ・JポップとKポップ、漫画などのアニメーション ・清潔な街並み 5 白村江の戦いから1350年を経て、新たな日韓交流1000年の歴史を作る ・飛行機でわずか2時間の日韓両国は共通の文化を基礎として持つこと ・今後の千年の交流は韓国で日本語を学ぶ若者が先導すべきこと 女子高生から、韓国の高校生と日本の高校生を比較するとどちらが勉強しているか、日本の高校生は将来何を目指しているのか、日本でいちばんいい観光地はどこか、などの質問があった。 なお、韓国では高校から英語以外の第二外国語学習を開始するケースが多い。礼山女子高は礼山郡立の公立女子高校であるが、近隣では学力がトップクラスであり、授業は朝8時40分から午後6時40分までみっちり行われ、その後も夕食休憩をはさんで自主学習の時間が設けられており、終了は午後11時である。このため、校内に寄宿舎が2棟あり、遠隔地や家族の送迎ができない生徒200人以上が寄宿生活をしている。 また、日本語教師から、数年前まで韓国人高校生の選択する第二外国語は、圧倒的に日本語が多かったが、ここ数年は中国語選択者が逆転して優位に立っていること、何語を選択できるかは学校の態勢によるので、日本語と中国語が多いものの、フランス語、スペイン語、ドイツ語などを選択する学校もあること、忠清南道庁は中国語教育に力を入れており、礼山女子高にもネイティブ中国人が1人、中国政府と韓国政府の費用で補助者として派遣されていること、日本語スピーチコンテストが近く忠清南道で行われるので、良い結果を目指したい、などと話があった。 今後も、積極的に忠清南 道の高校生等に日本文化や 静岡県の観光・産業、富士 山世界文化遺産登録の意義 等を紹介し、教育、文化、 経済等の交流による相互理 解の促進に努めていきたい |
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