東南アジア駐在員報告
1999年4月 政治 駐在員 : 篠原 清志
・マレーシア、政治の緊張続く
アンワル前副首相に対する判決の言い渡し期日が急きょ4月6日から14日に延期となり、14日の判決では一応有罪となった。
また、同氏のワンアジザ夫人が、国民正義党という新党を結成し、来年4月までに実施される予定の次期総選挙では、マハティール首相の選挙区から立候補する準備を進めるなど、政治状況は依然安定していない。
このような中、3月17日、マハティール首相は、自らに対する暗殺計画の存在に言及、反対派に対する強硬姿勢を一段と強めている。同首相は、4月に入って気管支炎から入院、健康問題も顕在化してきた。
これまで、民族問題、宗教問題などをうまくコントロールしてきたマレーシアには、インドネシア型の危機は訪れないとの見方が大勢を占めていたが、首相の暗殺あるいは早期の退陣説が現実味を帯びてくれば、インドネシア型の危機に陥るかも知れないと真剣に懸念されている。
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