中国駐在員報告



2011年4月 社会・時事
駐在員 : 野村 芳一


    未曾有の大災害となった東日本大震災であるが、中国国内のメディアも連日多くのスペースや時間を割いて、この災害を報道している。内容は、これまでにない規模の災害に対しても冷静沈着に行動する日本人に対する賞賛の声が多く、災害の後、通常外国ではよく見かけられる窃盗、略奪などの犯罪がほとんど起きていないことも驚きをもって受け止められている。
    一般の中国人も、被災された方々の厳しい被災地での生活や今後の再建の見通しなどを察して、お見舞いの気持ちを持っている人が多いようだ。在上海日本総領事館には、連日多くの中国人の方が義援金を持って訪れる。一般の庶民や学生たちが寄付に来る姿を見るに付け、中国には、他人を思いやる優しい気持ちを持った人が沢山いるという事実を知らされる。
    一方、中国国内で「原発の事故で海水が汚染され、塩が不足する」とか、「放射能に塩が効く」という間違った情報が氾濫して、塩の買い占めが起きるといった状況もあった。さらに、ある調査によると特に放射性物質の問題で、「日本観光そのものを絶対に避ける」という人が調査対象者の30%近くを占め、震災による中国人観光客離れが予断を許さない状況である。
    これらの風評被害や観光への悪影響を少しでも減らすために、関係機関と連携し、静岡県関連の風評被害などが出ないように正確な情報の提供に努めていきたい。

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