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中国駐在員報告

1999年6月 その他
駐在員 : 今村 理一郎


    ・崇明島の概況
     昨年12月、上海市は、現在未開発である崇明島を21世紀の一大『農業観光地』として開発するという計画を発表した。このため、5月22日、崇明島の現況を視察するため同島を訪れた。
    崇明島は、面積850平方キロメートル、人口70万5千人、主たる産業は農業である。上海からは、長江の右岸埠頭から同島行きの船が出ている。便数は、午前・午後各3便で、所用時間は行き1時間45分、帰り1時間である。料金は、快速船が25元、普通船が14元。
    崇明島側には、南門港と堡鎭港の2港があり、今回は南門港から入った。長江を初めて船で渡ったが、やはり川という実感は最初から最後まで持てなかった。日本からの観光客には、これだけで1つの観光として楽しめるのではないかと思う。崇明島に着き、立派に見えるホテルに入ったが、午後1時頃ではあったものの停電のため宿泊カードに名前を記載するのにローソクを利用しており、観光客の受入れにはホテル等の施設整備が必要である。
    島内は、中心街から車で5分もすると水田が広がり、農家が点在していた。農家は、一戸建で大半が最近建築されたものと思われる。農道で出会った3人の農民に話を聞いたところ、省からの出稼者であり、安徽省では年間3,000元から4,000元の収入しか得られないため出稼ぎに来ているとのことである。彼らの崇明島での収入は、11月から3月は仕事が少なく1か月300元〜400元(1元は約15円)、4月から10月は600元〜700元である。3人のうちの1人(30歳前後)は、出稼ぎに来て既に4年が過ぎたが、実家に帰るのは年1度春節(日本の正月)の時だけで毎月郷里の妻子に仕送りを続けているという。
    また、現地の集合住宅に住む別の女性(60歳前後)に話を聞いたところ、彼女は既に退職して夫と2人暮らしで収入は2人合わせて月1,000元、自宅の前庭で野菜を作っていることもあり生活に困ることもなく、子供は皆上海で働いているという。10数戸からなるこの集合住宅の住民は全て高齢者で、改革開放前は農業を営んでいたが、同地への自動車部品工場の進出を機に工場で働くようになった。
    島内で乗ったタクシー運転手の家庭も以前は農家であったが、工場勤めの後、今では夫と2人で運転手として生計を立てているという。この女性運転手は、同地域には、現地の人で農業を営んでいるものはいないとまで言った。
     崇明島において誘致企業への就労に伴う農業離れが進む中、上海市が同島の農業の活性化と自然を活用した観光振興による経済発展をいかに推進していくのか興味深い。


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