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中国駐在員報告
2010年10月 社会・時事 駐在員 : 野村芳一
国際美容外科学会の調査によると、2009年の中国における美容整形の手術回数はアジアで最多。世界全体で見ると、総手術数の12.5%を占めており、米国、ブラジルに次ぎ、世界第3位となっているという。
最近では就職のために美容整形手術を受ける人が目立つ。北京では、手術を受ける人の80%を占めるのは高校生と大学生だという。
特に、就職活動の前に美容整形を行うことが、すでに大学生の就職活動でのひとつの「暗黙のルール」になっているほどだ。中国のある病院の整形美容科では、若い受診者の受診目的は「より良い仕事に就くため」が6割であり、うち半数近くを来年度卒業予定の学生が占めている。
競争が激化している就職活動が、美容整形外科を受診する学生数を増加させており、彼らは、多くの面接の経験から、清潔感のある綺麗な顔こそが就職活動を成功に導く大きな要素の1つだと考えているという。腫物除去、美白、二重まぶた、隆鼻などが、これらの学生に対する手術の主流となっている。
韓国まで出かけて整形する中国人も増加の一途をたどっており、韓国保健福祉家族部によれば、20代後半から30代前半の女性を中心に、目や鼻を整形する人が増えているという。海外で整形手術を受け、パスポート写真と顔が一致せず入国の際にトラブルになるケースも少なくないようだ。
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