ここから本文です。
中国駐在員報告2005年5月 社会・時事 反日抗議行動3
デモ隊は市内3ヶ所で集合し、それぞれが上海日本総領事館に向かった。最初のデモ隊が領事館に到着したのは午前11時前で、次々とデモ隊が集まり2万人規模にふくれあがった。デモ隊の通過が予想される信号機のある全ての交差点には、パトカー又は白バイが配置され、警察官が待機していた。延安路については、デモ隊を誘導するような形で警察官が10m間隔で配置されていた。 領事館周辺の3ヶ所の道路は、武装警察官を含めた警察官が通行止めをしていた。しかし、その警察官の後ろにあった駐車場からデモ隊が入り、領事館の前まで進まれた。その後はテレビ放映のとおりである。また日本料理店が被害を受けた場所は、警察官の通行止めがしっかりしており、そこで止まったデモ隊が近くの店舗に投石や落書きを始めたようである。なお、報道機関の一部の人間は暴行を受けたが、日本では報道されなかったようである。 その後、上海日本総領事館がこの反日抗議行動による日系企業(製造業75社、非製造業80社の計155社)への影響について調査した。それによると
また、当日のデモによる被害は日系企業(飲食・小売等)26店が襲来を受け、25店が被害を受けた。14店は被害時に通常どおり営業していた。 被害内容は
当事務所でデモ翌日に県内の中国進出企業の状況を電話で聞き取り調査した結果は、以下のとおりであった。 浙江省杭州市 @ A社 ・業務及び駐在員の日常生活に問題なし。 ・工場の日本国旗及び社旗を下げ、中国国旗のみとした。 A 杭州Y社及び蕭山Y社 ・業務に影響なし、16、17日は杭州市内への外出は控えた。 ・蕭山地区では朝日ビール不買のビラが配られていた。 浙江省嘉興市 M社 業務に影響なし、日本人従業員にも問題はなかった。 上海市(大部分の県内企業の工場は市内中心部から30km以上離れている。) @ 上海K社 ・業務上支障は出ていない。 ・駐在員は現在5名おり内4名は工場のある嘉定に在住しており、まっ たくデモの影響はない。1名が市内古北エリアに居住おり、これまで通勤に使っていたトヨタの社用車をワーゲンに代えて通勤している。 ・本社から単独行動及び夜間外出を控えるよう注意。日本からの出張の見合わせ検討。 A 上海M社 ・業務上支障なし ・駐在員に対し、16日・17日は外出を控えるよう注意を出した。 ・駐在員同士が外出時も連絡を密に取り合うよう指示を出した。本文を入力します。 |
お問い合わせ