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中国駐在員報告
2000年4月 その他 駐在員 : 今村理一郎
海南島の観光業界に寒風吹く
中国のハワイ、常夏の島、海南島に冷たい風が吹いている。人気観光地であることをいいことに、暴利を貪ろうとしたツケが回ってきているらしい。
「海南島5日間、3つ星ホテル宿泊、全観光・食事込み2300元」。同じ内容のツアーが旧正月の1カ月前は5千元。今年の旧正月前、島の観光当局は、観光客が押し寄せることを当て込んで、ホテルや観光地の料金を「フレキシブル」に動かすことを決めた。旧正月には金持ち、その前後には庶民が来れば、「来る人も落とすお金も多い」となり、一気に稼げると考えたらしい。中型バスの3日間レンタル料金はシーズンオフが600元、昨年の旧正月が1千元のところ、今年は1800元に。ある3つ星ホテルの団体向けツインは、オフが100元、昨年が300〜400元のところ、今年は600〜800元に値上げ。しかも旧正月前に全額払い込みという条件付きだ。当然、ツアー料金も暴騰した。
その結果、島外の多くの旅行客は行き先を変更、海外からもキャンセルが相次いぎ、観光客を当て込んで、先に部屋代を払い込んでいた地元の旅行社はあわてて価格を下げ、なんとか損失を穴埋めしようとしたが後の祭りであった。
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