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東南アジア駐在員報告
1999年7月 政治 駐在員 : 篠原清志
・シンガポール紙、マハティール首相批判で両国関係にまた難題
6月18日、シンガポールのビジネスタイム紙が、長期政権となっているマハティール首相は、早期に退陣すべきとの社説を掲載したことで、マレーシア政府が激怒、両国の関係がまた険悪となっている。
シンガポールのゴー首相は、社説掲載後直ちに、社説は誤りで政府の考えと反対との声明を発表したが、マハティール首相はじめマレーシア側の怒りは納まらない。シンガポールの方が一党独裁の長期政権で、最高権力者も世襲するような国であるのに、新聞は自国ではなくて隣国を批判するだけだとそのトーンは下がる気配にない。
シンガポールの新聞は、政府系であることが周知の事実の中、マレーシアとは水の供給問題などで難しい交渉が続くこの時期に、アンワル前副首相派からのマハティール退陣・政府批判が続くマレーシアに向けて、なぜこのような社説を掲載するのか理解に苦しむとの声が多い。
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