台湾駐在員報告
2023年8月 社会・時事 駐在員 : 市川 美奈子
台湾では2019年から、訪台外国人市場の開拓、モバイル決済やオンライン乗車券の観光スマート化、外国人の受け入れ環境整備等を重点政策として掲げている。台湾のこうした政策を実感できるのが、公共交通機関である。
台湾でMRT(地下鉄)やバスなどの公共交通機関を利用する機会があったら、是非、車内のアナウンスに耳を傾けてみてほしい。「次、○○に止まります」という車内アナウンスの「○○」の部分が、中国語、英語、台湾閩南(びんなん)語、客家(はっか)語の順に、4つの言語で放送されているのだ。日本人の利用が多い一部の駅では、日本語も流れている。
また、台北メトロでは6月6日、現在13駅に導入している日本語アナウンスを、8月末までに21駅に拡大すると発表した。この他、韓国人訪台客の増加に伴い、台北駅など15駅では、到着時の車内放送に韓国語が加えられるそうだ。8月以降、到着時の車内アナウンスの言語の順番は、中国語、外国語(英語、日本語、韓国語)、閩南語、客家語に変更される。
同じく、桃園国際空港へのMRTを運営する桃園メトロでも、7月24日から主要駅到着前に日本語と韓国語の車内放送を追加すると明らかにした。日本や韓国からの利用者が増えているためだという。
また、台湾では「悠遊カード」という交通系ICカードのデザインが豊富で、立体型のICカードもある。小職が当初驚いたのは、残高不足になっても、精算することなく改札を通過できるということ。残高不足後にチャージすれば、不足額分を相殺した金額がチャージされる仕組みだ。改札の出口でまごつく必要がなく、利用者に優しい制度設計だと感じる。
【キャラクター型ICカード】
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