北米駐在員報告
2000年11月 政治
駐在員 ： 若梅 真樹
米次期大統領は?（11月8日現在）
史上まれに見る大激戦を制するのは、ブッシュ・テキサス州知事かアル・ゴア副大統領か。米大統領選結果は、開票途中経過においても抜きつ抜かれつのデッドヒートを演じる中、ABC,NBC,CNN等メディアにより一度はブッシュ氏勝利の報道があったが、投票日翌日の8日現在、激戦区であったフロリダ州の再カウント待ちという事態となった。
フロリダ州の100%開票時におけるブッシュ氏勝利が僅差（1,784票差）であったことからの州法による措置で、最終結果は、早くて9日夕方以降になるという。既にゴア氏は、ブッシュ氏に祝福の電話を入れており、それを撤回するなど、大混乱を招いている現状である。
今回の大統領選では、ブッシュ、ゴア両氏は、1960年のケネディとニクソンの対決以来40年ぶりといわれる大接戦を展開してきた。8月の民主党大会後にそれまでの劣勢を翻してゴア氏がリードを奪ったが、その後さらにブッシュ氏が盛り返し、テレビ討論会後も両者共にこれといった決定打がなく、前日の世論調査でも数％差でブッシュ氏有利を伝えるなど激しい競り合いを演じてきたものである。
これといった争点がなかったことなどからの接戦で、最後にはどちらに勝利の女神が微笑むかといったところだが、今回の選挙で特に興味深かったのは、時差の関係により、東海岸では投票終了後に開票が始まり、その結果がＴＶ等で伝えられる中、西海岸では仕事帰りにこれから投票に出かけるといったこともできるなど、改めてアメリカの広さを実感したものであった。
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