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中国駐在員報告2005年11月 社会・時事 鳥インフルエンザについて
死亡数は2600羽。屠殺数は91100羽。 10月24日 安徽省内天長市のガチョウから鳥インフルエンザウィルスが確認された。
11月5日 鳥インフルエンザは遼寧省黒山市の15郷鎮に広がった。農業部は11名の動物防疫専門家を派遣した。遼寧省 は300人の動物防疫員緊急予備隊を作った。 11月9日 遼寧省阜新市の養殖場の鶏が1100羽死亡し、鳥インフルエ ンザウィルスと確認された。屠殺数は50万羽。 11月10日 遼寧省北寧市と錦州市の4郷の鶏から鳥インフルエンザウィルスが確認された。死亡数は300羽。屠殺数は 250.6万羽。 11月11日 湖北省京北県の2郷の家禽から鳥インフルエンザウィルスが確認された。死亡数は2500羽。屠殺数は31313羽。 11月14日 安徽省淮南市の養殖場の家禽が800羽死亡し、鳥インフルエンザウィルスと確認された。屠殺数は126185羽。 11月15日 新疆澤普県の養殖場の家禽から鳥インフルエンザウィルスが確認された。死亡数は1347羽、屠殺数は32.25万羽。 11月18日 山西省孝義市の養殖場の家禽から鳥インフルエンザウィルが確認された。死亡数は8103羽。新疆ウルムチ市天山区の養殖場の鶏からもウィルスが確認され、屠殺数は5900羽。 11月20日 内蒙古烏蘭村と湖北省の石首市の養殖場の家禽から鳥インフルエンザウィルスが確認された。屠殺数は3202羽と3800羽。 11月21日 農業部獣医局副局長李金祥は21日に在中国大使館、領事館及び国際組織在中国代表処に中国の鳥インフルエンザ対策と防疫進行状況について以下の通り通報した。「中国の9省で鳥インフルエンザ発生が21件確認された。そのうち内蒙古フフホト、安徽省天長市、湖南省湘潭県のウィルスはすでに撲滅し、感染地域の封鎖も解除した。」 次に中国衛生部の発表は 10月27日 湖南省衛生庁は湘潭県で3人が原因不明の肺炎にかかり、そのうち12才の女児が死亡したと中国衛生部に報告した。 10月28日 衛生部は6人の医学専門家を湖南省に派遣し、WHO(世界保健機関)に報告した。 11月3日 衛生部はWHOに湖南省で発生した症例や予防措置などについて詳しく報告。「症例の早期特定は困難として、WHOの専門家を中国に招き、原因究明につとめる。」としている。 11月6日 衛生部は「今のところは3人とも鳥インフルエンザのH5N1型ウィルスについては陰性だったが、ウィルスに感染した可能性も排除できない」と正式に発表した。 11月10日 発生地区は青海、新疆、西藏、内蒙古、安徽、湖南、遼寧の7省。 11月16日 衛生部の発表によると、10月27日湖南省の鳥インフルエンザ感染の疑いのある2名のうち、9才の男児は感染が確認されたが無事に退院した。死亡した12才の姉は感染による死亡の可能性が高いが、WHOでの確認はできなかったため、インフルエンザに感染の確定ができなかった。
報道機関では 11月10日 香港メディアは中国湖南省の農業当局者は9日、豚から鳥インフルエンザウィルスを検出したと報道した。 (毎日新聞) 11月10日 中国疾病予防制御中心主任王宇は新華社インタビューで中国製H5N1鳥インフルエンザのワクチン(人間用)は臨床試験の段階に入ると発表した。(新華社) 11月10日 上海医薬集団はスイス・ロシュ社から技術供与を受け、鳥インフルエンザの感染治療薬タミフルをライセンス生産する。ロシュ社は、現在すでにタミフルの市場販売を中止し、今後輸入したすべてのタミフルを衛生部にて統一配分するという。(中国新聞網) 11月11日 農業部動物検疫所と青島易邦生物工程有限公司が合同開発した「禽流感二価滅活ワクチン」が正式に利用されるようになった。ワクチンは農業部から各地に配分し、薬市場では販売しない。10日に240万本大連へ送った。(新華社) 11月11日 湖南省政府発表会で11月10日の豚への感染について、湖南省獣医総站站長が湖南省湘潭県検疫室の検査結果を発表し、鳥インフルエンザが豚に感染した疑いを否定した。(紅網長沙) 上海市内の日本人向け医療機関7ヶ所にインフルエンザの予防ワクチンについて確認したところ、すでに3ヶ所では予約が終了したとのことであった。これらのインフルエンザワクチンはWHOの予測に基づき、ヨーロッパで製造され輸入されたもので、中国製ではないとのことである。 また抗インフルエンザの「タミフル」についても、日本人向け医療機関では昨年より準備しており、今年も確保されているとのことであった。 いずれにしても、日本国内と違い、インフルエンザの十分な情報を得ることが難しい中国では、早めの対応が必要である。 |
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