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東南アジア駐在員報告
2009年10月 社会・時事 駐在員 : 長谷川 卓
シンガポール周辺海域、マラッカ海峡、シンガポール海峡、南シナ海で海賊による被害件数が増加している。アジア海賊対策地域協力協定・情報共有センター(ReCAAP-ISC)の定例報告書によると、今年1〜8月までの海賊発生件数は57件で、海賊が船舶に乗り込むなど直接被害が増加している。海賊の狙いは主に物盗りで、船員の持つ現金や、パソコン、携帯電話、カメラなどのデジタル機器、さらにはペンキやロープなどの船舶のスペアパーツなど。現在、深刻な問題となっているソマリア沖海賊のような人質をとっての身代金を要求するケースは、発生していないが、インドネシア、マレーシア、タイ、シンガポールは領海パトロールの強化で一致している。
なお、ReCAAPは、2001年、小泉首相当時の日本が、アジアの海賊問題に有効に対処するための地域協力促進のための法的枠組みの作成を提案して、協定作成交渉が開始され、2004年11月に採択。2006年9月に発効した。
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