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東南アジア駐在員報告
1999年5月 行政 駐在員 : 篠原清志
・フィリピン、マニラ首都圏のゴミ分別計画、議論百出
マニラ首都圏開発庁(MMDA)が6月25日から導入を予定しているゴミ分別計画をめぐって、反対意見が続出している。ゴミ分別計画は、首都圏の全家庭・全企業を対象とするもので、ゴミ袋の色(4色)によって内容物を分別、収集の効率化と環境悪化の防止を目的としている。
この計画について特に問題となっているのは、4種類に色分けされたゴミ袋の購入とゴミ袋への名前の添付。MMDAは、違反者には厳しいペナルティを課すことを宣言。これに対して、民間の環境保護団体マザー・アースが「ゴミ袋に自分の名前や住所を記入したいと思う者などいない」と計画は非現実だと反発、「ゴミ作業員の訓練を徹底して収集の正確さを期すほうが安上がりで現実的」と主張した。市民の意見も賛成論があるかと思えば、「日本ではうまく行っているかもしれないが、われわれの文化には合わない」などの反対意見も根強い。計画実行までにはまだかなりの曲折が予想されている。
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