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1999年11月 政治駐在員 : 篠原 清志
・インドネシア、新大統領の前途多難 10月20日、21日の国民協議会によって、新しい大統領にイスラム教指導者のワヒド氏が、副大統領には民主化の象徴のメガワティ女史が選出され、26日には、新内閣の顔ぶれが決まり、新生インドネシアの一歩が始まった。 今回の正副大統領選出については、結果的には最も収まりの良い形になった。ハビビ前大統領は、スハルト時代を代表する人で、最近、バリ銀行を使った政治資金疑惑なども持ち上がって、再選の可能性が消える一方、総選挙で第一党となった闘争民主党のメガワティ総裁についても、知識人(多くはイスラム教徒)のほとんどは、同女史には政治的な能力が無く、支援者も華僑、キリスト教徒に貧困層が中心で、政治活動もすぐに暴徒化する大衆の街頭活動のみとあって、大統領には適さないとの反発が強く、この声は外国で報道されている以上に強固で、第三の候補であったワヒド氏が大統領に就くことになった。 ワヒド氏は、大衆に人気のあるメガワティ氏を副大統領に就かせるとともに、各政党や国軍などほとんどの政治勢力を結集した挙国一致内閣を作ったが、自身の健康問題(ほとんど視力が無い)に加え、深刻化する経済問題や各地の独立運動への対応など問題は山積みで、その前途は容易なものではない。 10月20日、21日の国民協議会によって、新しい大統領にイスラム教指導者のワヒド氏が、副大統領には民主化の象徴のメガワティ女史が選出され、26日には、新内閣の顔ぶれが決まり、新生インドネシアの一歩が始まった。 今回の正副大統領選出については、結果的には最も収まりの良い形になった。ハビビ前大統領は、スハルト時代を代表する人で、最近、バリ銀行を使った政治資金疑惑なども持ち上がって、再選の可能性が消える一方、総選挙で第一党となった闘争民主党のメガワティ総裁についても、知識人(多くはイスラム教徒)のほとんどは、同女史には政治的な能力が無く、支援者も華僑、キリスト教徒に貧困層が中心で、政治活動もすぐに暴徒化する大衆の街頭活動のみとあって、大統領には適さないとの反発が強く、この声は外国で報道されている以上に強固で、第三の候補であったワヒド氏が大統領に就くことになった。 ワヒド氏は、大衆に人気のあるメガワティ氏を副大統領に就かせるとともに、各政党や国軍などほとんどの政治勢力を結集した挙国一致内閣を作ったが、自身の健康問題(ほとんど視力が無い)に加え、深刻化する経済問題や各地の独立運動への対応など問題は山積みで、その前途は容易なものではない。
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