中国駐在員報告
2017年6月 経済 駐在員 : 石井亘
中国は2008年から国産ジェット旅客機の開発を行っている。去る5月5日、国有企業である中国商用飛機有限公司が製造した中型ジェット旅客機「C919」が、上海浦東空港での初飛行テストに成功した。
「C919」は、標準座席数158席、最大航続距離約5,500kmで、現在世界の市場を二分しているボーイング737型やエアバスA320 型と同じクラスである。
世界の航空機市場は、今後20年間で約220兆円分の需要が見込まれており、中国でも急速に成長する大市場になると予測されている中、C919の開発は国家の威信を懸けたプロジェクトであり、今回の初飛行テスト成功は華々しく報道された。
C919には現時点で570機の購入予約が入っており、その発注者の殆どが中国企業である。中国政府もC919の開発、市場獲得について支援すると表明しており、中国での受注についてはボーイング社、エアバス社に対して大きな優位性があると専門家は分析している。
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