台湾駐在員報告
2013年11月 経済 駐在員 : 宮崎悌三
台湾の方々は旅行好きだ。昨年1年間で台湾から海外に出かけた人数は、約1,000万人で、人口2,300万人のうちの約4割強を占めた。この割合を、日本に置き換えると、年間約5,500万人が海外に出かけることになる。昨年1年間、実際に日本から海外へ出かけた人数は、人口の14.5パーセントを占める約1,850万人であったから、その頻度の凄さが分かる。
台湾からの訪日者は、今年9月時点で、すでに昨年の記録を塗り変え、約167万人に達し、過去最高記録となる可能性がある。
台湾では、旅行博が毎月のように開催されている。日本と異なり、旅行博では、旅行情報の提供ばかりでなく、旅行商品の案内や販売も行っている。
今年10月、台湾はもとよりアジアでも最大規模の旅行博が、台北市内で開催された。開催期間は4日間で、入場者数は過去最高の31万5,200人を記録した。
旅行好きな台湾の方は、入場料200台湾元(約670円)で購入した入場券を握り締め、会期中、朝早くから入場ゲートに並ぶ。お目当ては、枚数限定の割引券などの特典だ。
一方、台湾の旅行会社は、社員総出で、旅行博限定の割引旅行商品を販売する。定価をはるかに下回る価格で来場者の興味を引き、売上げを伸ばそうと必死だ。日本では見かけなくなって久しい夜店でのバナナの叩き売りだが、台湾では健在である。
会場のあちらこちらに設けられた特設ステージでは、次々とアトラクションが催され、無料の特典やグッズを求める黒山の人だかりで、通路を歩くことも容易ではない。
親日的な台湾から一人でも多くのお客様を呼び込もうと、日本からは、49の企業・団体が過去最高となる118ブースを構えた。
静岡県関連では、広域で観光誘客に取組む団体を含め、4つの団体が参加し、観光プローモーションを行った。県内からは、全市町の半分を超える19の市町が出展し、台湾の方々に直に、地元の魅力を訴えた。
台湾では、富士山は知られていても、意外と知られていない静岡県であるが、このような取り組みで、静岡県の認知度が向上していくものと期待している。
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