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北米駐在員報告
2002年4月 経済 駐在員 : 松下 育蔵
・出産ブームの米国
クリスチャン・サイエンス・モニター誌によれば、2000年の出産件数は8年ぶりに400万件を上回り、1人の女性が一生の間に生む子供の数(合計特殊出生率)も、1970年代から80年代の平均2人以下から現在は2.1人に増加している。
出産ブームの背景にはいくつかの要因がある。まず、長く続いた好景気、そしてヒスパニックを代表に、出産率の高い移民の増加、さらには出産時期を遅らせていた30代や40代の女性が子供を生み始めていることがあげられる。また。20代や30代前半のいわゆる「X世代(*)」の考え方がキャリアより家庭を優先する傾向にあることも大きく影響している。さらに、昨年9月11日以降の家庭、家族意識の高まりも出産の増加に寄与しているという見方もある。
*米国では、ほどほどの人生で満足する20代から30代にかけての世代をいう。
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