韓国駐在員報告
2018年9月 社会・時事
駐在員 : 野原 靖
第42回世界遺産委員会は6月30日に、「山寺、韓国の山地僧院」を世界遺産目録に登録することを最終決定した。これを受け、韓国の7カ所の山寺が国内13件目の世界遺産となる。
2013年に世界遺産暫定目録に登録され、今回ユネスコ文化遺産に登録された7カ所の山寺は、慶尚南道梁山の通度寺(トンドサ)、慶尚北道栄州の浮石寺(プソクサ)、慶尚北道安東の鳳停寺(ボンジョンサ)、忠清北道報恩の法住寺(ポプチュサ)、忠清南道公州の麻谷寺(マゴクサ)、全羅南道順天の仙厳寺(ソンアムサ)、全羅南道海南の大興寺(テフンサ)である。 世界遺産委員会は「これら山寺は7〜9世紀の創建から現在まで続いていて、韓国仏教の深い歴史が刻まれている」と評価した。
世界遺産委員会は、登録後に増加する観光客への対応案を準備し、山寺内の建物を新築する場合は世界遺産センターと事前協議するよう要求した。文化財庁は今後、韓国の世界遺産全般に関する制度改善により一層努力する方針である。
ユネスコの世界遺産は人類の普遍的価値を持つ自然遺産および文化遺産を発掘・保護・保存するために1972年に「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」を採択して始まり、現在、世界遺産は計165カ国の1,052件にのぼる。韓国は1995年に石窟庵(ソックラム)・仏国寺(プルグクサ)、海印寺(ヘインサ)蔵経板殿、宗廟などが登録された後、今回の韓国の山寺まで13件の世界遺産を保有することになった。なお、世界記憶遺産(世界の記憶)は朝鮮王朝実録など16件、世界無形文化遺産は舒川(ソチョン)韓山紵布織りなど19件となっている。
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