東南アジア駐在員報告
2022年9月 経済 駐在員 : 竹田 敏彦
2019年以来久しぶりに開催されたシンガポール最大級の旅行博NATASフェアに参加し、県内観光地をPRした。
来場者に紹介した観光地の中で特に反応がよかったのは、「KADODE OOIGAWA」や「スイーツバンク」などの新施設、地域としては奥大井湖上駅のある川根本町や、富士山・グランピングが楽しめる富士宮市だ。一番多く受けた質問は、「日本はいつ個人旅行客を受け入れるのか」。そして、「日本へ行きたいが団体旅行では自分の行きたい地域・施設に訪問できないので、日本行きはもう少し待つ」というコメントもあった。日本ブースを訪問いただいたシンガポール人の多くは既に何度も日本を旅行しており、一般的なグループツアーでは満足できないようだった。
また、旅行会社関係者から多く聞いた旅行博のキーワードは次の3つ、「人気の旅行先は入国規制のないヨーロッパ(オーロラツアー等)」、「航空券など旅行費用は高騰しているが、久しぶりの海外旅行へ進んでお金を支払う人が多い」、「様々な規制があるにも関わらず予想以上に日本ツアーが売れている」だった。
ITサービス企業が6月にシンガポールで実施した「生活に不可欠でない品物・サービスへの支出意向」についての調査では、46%が海外旅行と回答している。これは、第2位の外食(37%)、第3位のファッション(29%)、第4位の自動車など高額商品(24%)を押さえて最多の回答だ。海外旅行と回答した人々の選択肢には、日本が入っている可能性が高い。これらのシンガポール人を静岡県に受け入れる好機を逃さないためにも、日本の更なる入国規制緩和が求められる。
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