中国駐在員報告
2016年6月 経済 駐在員 : 土屋岳久
上海の新聞「労働報」によると、上海市で5月21日に実施された5月の自家用車登録権(ナンバープレート)競売の落札率は4.2%、平均落札価格は8万5058元(約145万円)であった。
日本では誰でも申請を行えば2千円程度でナンバープレートを入手することができるが、北京、上海、広州といった大都市では、渋滞緩和等の観点から新車登録を制限するため、抽選や競売形式でナンバープレートの発行を実施している。
上海市では他の都市に先駆け1986年からナンバープレート競売が開始されている。今回の上海市でのオークションでは、ナンバープレート放出枚数1万1598枚に対し、27万7889人の入札者がいたとのことであった。
つまり、上述の落札率は、ナンバープレート入手希望者に対するナンバープレートの放出枚数が4.2%しかないことを示している。そして実際にナンバープレートを入手するためには、その上で更に日本円で約145万円の費用が必要になる。排気量1,500ccクラスの5人乗り国産車が7万元(約120万円)程度の価格のため、登録権と合わせて、実際に公道を走るためには、15万5000元(約265万円)の費用が掛かることとなる。
それでも、現時点でも問題となっている都市部での渋滞事情を考えると、制限をかけなければ道路が自動車で溢れ返り、渋滞どころの話でなくなるという意見にも納得がいくものだ。
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